shoei z-7を被って確認

ショウエイのメインストリームにあたるZシリーズで、2014年に発売された現行モデルとなるZ7を購入したので、今更ながらレビューをする。
ヘルメットの使用暦はざっと・・・

2000年 アライ   フルフェイス アストロM → 数ヶ月で盗まれる
2000年 アライ   フルフェイス ラパイドM
2001年 アライ   フルフェイス アストロJ
2002年 アライ   ジェット     SZ-M
2009年 アライ   フルフェイス アストロTr
2013年 OGK     ジェット    アヴァンド
2014年 OGK     ジェット    アフィードJ
2016年 ショウエイ フルフェイス Z-7
2016年 アライ   フルフェイス アストラルX


という感じでアライ一辺倒だったが、最近のアライはちょっと面白みが無いしショウエイも被ってみたいなぁと。
インナーバイザー付きのGT-Airか、軽量なZ-7か・・・・。
バイザーの使い勝手はなんとなく想像できたが、軽量さは走ってみないとわからないと思い今回はZ-7を選んだ。
2014年発売でもう2年が経過しており、ちょっと時期を逃した感はあるけど気になったのだから特攻するしかないな!

ということで、赤のVFRに乗っているのにライムグリーンをチョイスしたので感想を書いてみる。


プレミアヘルメットメーカーの傾向を簡単に


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・アメリカのSNELL規格を重視した防御性
 ※大きな衝撃や複数回の打撃に耐えられるよう硬く作られているため重い
 ※急な角度をつけず滑らかで丸みのあるフォルムは転倒時に引っかからず滑る

・帽体が小さい

・ギミックが少なくモデル毎による違いが小さい



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・欧州のSHARP規格を重視した防御性
 ※車のバンパーのようにぶつかって潰れることで衝撃を緩和することを重視しているため軽い

・帽体が大きい
 ※衝撃緩和のスペース確保のためかな?

・スタビライザーやインナーバイザー、システムヘルメット等のギミックが多くモデルによって特色がある



どっちが安全か?なんてのは僕にはわからないけどよく言われるのは、
パッシブセーフティーは重装備のアライ
※事故った場合の安全性

アクティブセーフティーは軽量なショウエイ
※疲れを軽減して事故を回避するという安全性

という方向らしい。

プレミアムヘルメット市場を二分する2社であれば安全性はどちらも問題ないだろから、あとは被り心地や使い勝手の好みで良いだろう。
もちろん、最近急成長しているOGKにも良い製品はたくさんある。


尚、Z-7はショウエイ製品の中でも特に軽量なモデルで、Mサイズで1400g前後とSNELLを通した製品より150gくらい軽い。
この差がどれほどのものなのか・・・。
評判は、すごく軽い、すごく静か、すごく涼しい、となにやらとんでもなく高い。
比較対象は13年前に発売したアストロTrと、2016年登場で最上位クラスのアストラルXになるので、同ランクでもないし同世代でもない点と、やたらと評判が良すぎて期待値が高いところからスタートしているが、それを踏まえて読んで欲しい。



外観チェック


正面


shoei z-7の正面

shoei z-7のベンチレーション

shoei z-7の口元のベンチレーション

アライと比べるとシールドが一回り大きくて帽体の全体を覆っている。
オーソドックスに額と左右の3箇所にベンチレーションを配置。
口元は3段階で、全閉、口元へ流れるタイプ、シールド&口元に流れるタイプの3つ。






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首元の下の部分が大きくえぐれているのが特徴。
顔を横に向けた時に肩に当たりにくいようにという配慮だ。
通常であればあまり意味は無いがごつい肩プロテクターを着けると時々あたることがあるので多少は意味があるかな?という程度。
後方は控えめなスタビライザーが少し出っ張っている。



後ろ


shoei z-7の後方のベンチレーション

排気用のベンチレーションは左右にスライドさせるスイッチは3段階で全閉、半開、全開となっている。



底面はチンカーテンに改良の余地あり


shoei z-7の口元

ショウエイは伝統的に口元が広いく、アライのエアロフラップのようなものもないため開放感が強い。
ただしこのままでは巻き込み風が多めで、長時間の高速走行では目が乾きやすくなる。



shoei z-7のチンカーテン取り付け

そこでZ-7ではチンカーテンが標準で付属しており、シェルと内装との隙間に差し込んむようになっている。
ちょっと狭いけどチンカーテンはつけたままでもヘルメットを被ったり脱いだりできる。
取り付け、取り外しはとても簡単。





shoei z-7のチンカーテン

このチンカーテン、良い点と悪い点がはっきりしている。
チンカーテンをつけると巻き込みは大幅に軽減できるため目は乾かなくなるが、顎下全体を覆う上にかなり密着するため息の抜けがすごく悪く、夏の停車時はシールドをあけても息苦しさを感じる。

夏場は外しておいて高速は少し我慢が必要、つけたら息苦しい、夏以外はつけっぱなしでOKという感じだが、夏も快適に走りたいので僕はこの中間的なチンカーテンがほしい。
この点はアライのほうが優れているなぁ。



内装は秀逸だけどせっかくのスピーカー穴が小さすぎる


shoei z-7にスピーカー取り付け

頬(首周り含む)、頭頂部、ベルト部分といった基本的なものすべての内装が取り外し可能で、インカムのスピーカーを埋め込む穴もある。
標準では穴をふさぐスポンジが取り付けられているが爪で引っかかっているだけなので、簡単に外せる。




shoei z-7にSB4X、NEO、SENA20Sのスピーカーを取り付け

ただこの穴のサイズが小さくてほとんどのインカム用スピーカーが綺麗にはまらない。
SB4XのオプションスピーカーNeo、SB5X/SB4Xの標準スピーカー、SENA20Sの標準スピーカーを試したところ、きれいにはまったのはNeoだけで他は微妙にはまらない。
必ずしも穴にはまらなければらないわけではなく、耳が痛くならない程度の場所に取り付けができればいいのだが、人によっては耳周りに余裕がなくて痛くなるかもしれない。
せっかく穴をあけるのであればもう少し大きくしておいて欲しかった。
ショウエイの場合は耳の部分はチークパッドではなく帽体になるので、そうやすやすと削って穴を広げるわけにもいかないしなぁ。
幸い僕は綺麗にはまらなくても耳に余裕があるので大丈夫だったけど。



かぶり心地は頬で支える感じが強い


shoei z-7の被り心地

ショウエイはMサイズが57cmで頭部周りはドンピシャ。
ショウエイのほうが頬がきつくて頬で支えている感じが強いがこれはこれで良い感じ。
頬がこんな感じでアライより押しつぶされる。
帽体サイズによるけど内装を変更することで多少の調整はできるのだが、別売りの内装が高い。
チークが実売4500円、頭部が実売が4000円程度。(アライは3000円程度)
ほか小物含めて同一サイズの全セットだと8000円くらいだけど、サイズ調整で個別に別サイズを購入すると割高になってしまう。


被る前の手に持った時点でもう軽いというのがわかる。
実際に重さをはかってみたところ、Z-7は1381g、アストラルXは1625gだった。(いずれもMサイズ)
アストラルXはアウターサンシェードがついているので、これを普通のシールドに交換すると1559gとなり、Z7との差は138gとなる。
フルフェイス最軽量はおそらくOGKエアロブレード3で1300g程度らしいが、Z-7も良い勝負をしている。

ちなみに、OGKのジェットヘルメット アバンドは1320g、同じくOGKのインナーサンシェード付きジェット ASAGIは1499g、ジェットと比較できるくらいフルフェイスとしてはかなり軽い部類になる。




メガネはテンプルの張り出し具合が重要!


shoei z-7を被ってメガネをつける場合の注意点

うーん、、、なんでこうなる?
メガネを下げてもしばらく走っているとメガネが眉の辺りに固定されてしまうのだ。



DSC00476.jpg

そこで複数のメガネを試したところメガネによって違うことが判明!
何度もメガネと内装を見比べたところどうやら原因はここらしい。
写真はもうテンプルを調整した後だが、イメージ的には赤のラインにあったような感じ。



shoei z-7のメガネスリットを確認

テンプルが外に向かっていたり幅のあるメガネだと、チークパッド上部のスリットにはまってしまい上にビョン!ってあがってしまう。
このメガネが使えないのは困るので、ちょちょっとテンプルを曲げて顔に密着するようにしてみると改善した。
良かった良かったw
試着した際にメガネがこうやって上に固定される場合は、メガネのテンプルを確認してみよう。

ちなみにアライはこのチークパッド上部のスリットの幅が広くて、メガネの形状にほとんど影響されないようになっている。





シールドシステムは非常に優れている


シールドはZ-7から採用されたCWR-1という現行タイプ。
このシールドは以下2点において非常に優れている。

①シールド交換がすごく楽
shoei z-7のシールド交換方法

シールドを最大にまで開けて、レバーを後ろへ引っ張ってシールドを浮かせるだけ。
5秒もあればシールドを外せるという簡単設計。



shoei z-7のシールド取り付け手順

取り付けはもっと楽で、○の部分をあわせて上から押すだけでOKだ。
アライの2015年以降のモデルはVASシステムで大幅に改善されているが、まだ主力として販売されているアストロIQやラパイドIRは旧システムで少し面倒。
僕は最初からずっとアライだったので作業も慣れいるが、ショウエイのほうが圧倒的に楽であることは間違いない。




②ロックをかけた際の密閉性が非常に高い
shoei z-7はシールドの密閉性が高い

ショウエイは伝統的にシールドを稼動すると左右が同じようにガクガクと段階を踏んで動く。
シールドのロックはアライもショウエイも左にあるのだが、アライは左右が均一に動かないためロックをしても右側の一部がちゃんと密閉されず、隙間ができてしまう。
密閉させようとするとロックをかけた後に右側を押してやらないといけない。

それに対してショウエイは左右が同じポジションで動くようになっているおかげで、左のロックをかけるだけで右まで全てが密閉される。
密閉性が高ければ隙間風で目が乾くこともないし、風切り音が入ってくるのも大幅に軽減できる。





shoei のスモークシールドの色味

とても優れたシールドシステムだが、不満がひとつ。
スモークの色がどうも気に入らない。
アライやOGKのスモークはただグレーにしただけだが、ショウエイはやや黄色がかっている。
ダークスモーク、メロースモーク、いずれも同じ傾向だ。
推測だけど、最近流行のPCメガネみたいに青の波長をカットすることで目の負担を下げているのだと思うが、夕焼けっぽく見えてしまって「もう夕方か~」なんて気分にさせられてしまう。
ネットで調べてもそんな事を書いている人はいないので僕だけだとは思うけど、気分というものはとても大事なので書いておくw
残念ながらミラー以外の社外品がないため、現状では黄色がかったスモークしか選択肢が無いので我慢するしかないのだろう。

ショウエイのダークスモークはアライのスモークより薄めではあるが、外からはぎりぎり顔が見えないくらいにはきいている。



インカムの取り付けイメージ


shoei z-7にSB5Xを取り付ける

B+com SB5Xを取り付けてみたが、なかなかかっこいい。
デザインと調和が取れているなぁ。
淵に隙間があるのでクリップタイプを使っている。
チンカーテン無しでは巻き込み風が酷すぎるのでチンカーテン有りがデフォルト。
で、チンカーテン有りなら巻き込み風がほぼ無いのでマイクは口元の適当な場所に両面テープで固定すればOKだ。



shoei z-7にSENA 20Sを取り付ける

SENA 20Sを取り付けてみた。
アンテナが帽体に近いのでシールドに干渉するかと心配したがなんとか大丈夫。
下端のカットラインのお陰でSENA20Sのベース下の出っ張りが地面にあたらずバランス良く置けるようになった。



shoei z-7へのSENA20Sのベース取り付け方法

ただし取り付け、取り外し時のネジ止めは少しやりにくくて、チークパッドを外してある程度差し込んだ状態で締めて、最後はぐっとベースを押し込んで取り付けている。
ちゃんとやれば問題は無い。


インカムについては以下の記事もご参照ください。

ベンチ性能、静音性は手堅く標準レベルだが、その軽さは想像以上!


shoei z-7を被ってバイクにまたがる

バイクはやや前傾のVFR800とスクーターのDio110の二台で走ってみた。
色は・・・思ったより悪くないかな?

軽さは想像以上
やはり真っ先に感じたのは軽くて疲れない!ということ。
首を左右にふるのも楽だし、まっすぐ向いているだけでも楽に感じる。
この後実際に一日被ってみたけど、疲労を感じることはほとんどなく、たかだか200gの差でこんなにも違うのか・・・・と実感した。


■空力特性、ベンチレーションは標準レベル
空力特性についてはアライと大きな差はなく、公道で出す程度の速度では誤差の範囲。
頭部のベンチレーションの効きはまずまず。
局地的に風が当たる感じが強いのは、頭頂部に風を流すラインが彫られている影響だろう。
口元のベンチレーションはよく効いており、全開にすると目が乾くので、基本は半開がいいかな。


■巻き込み風はチンカーテンで防ごう
顎下からの巻き込み風はやはりあまり制御できているとは言えない。
角度によっては目が乾いてしまうことがあった。
チンカーテン有りでは信号でとまるとシールドをあけても息苦しく、逆にチンカーテン無しは巻き込み風が多め。
夏以外なら息苦しさは軽減されるだろうが、ツーリングシーズンである夏の快適性が劣るのは少々残念。
何度も書くが僕はこの中間的なチンカーテンが欲しい。
不要な部分をカットして少し隙間を作ってみようかなと考えている。


■静音はそこそこ
バイクや乗車姿勢によって風の流れが違うため相性はあるが普通レベルだと思う。
特に口元のベンチレーションを開けると風切り音がかなりする。
優れているのは、シールドをさっと閉めるだけで密閉されることだろう。
アライの場合はロックした後に右側を押さえないと密閉されず、そこから隙間風や風切り音が発生するという欠点がある。

端的に言うと、ショウエイは手軽に密閉されて静かになる、アライは一手間かけたら密閉されて静かになる、つまるところショウエイのほうが楽。
ということだ。

Z-7の評価


Z7gazou-2.jpg

ソリッドカラーで実売3.5万円程度。
巻き込み風の制御は甘いが、驚異的な軽さと良くできたシールドシステムは素晴らしい。
無難でそつのないアライに対して、ターゲットを絞って挑戦的なショウエイという企業姿勢を体現している。

Z-7は2014年4月発売に対し、アライも2016年から続々と新システムを採用したヘルメットを発売してきているが、軽量コンセプトのモデルは用意されてないので、同系統のヘルメットはZ-7一択という状況に変わりはない。
OGKのRT-33やエアロブレードの新型が出てくるまではまだまだ独走しそうだ。

少しでも軽く、首や肩への負担が少ないことを望む人はZ-7しかない。
それと、初めてのヘルメットで迷っている人はとりあえずZ-7にしておけばOK!と言えるくらい、出来が良い名品だ。

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