OGK KAZAMIのレビュー!格安フル装備システムヘルメットの使い心地

システム

怒涛のヘルメットレビュー 第三弾!

2016年7月に発売されたOGKのシステムヘルメット KAZAMIを購入したので書き留めておく。

 

OGKはジェットのアヴァンドを4年前に購入して以来、OGKも悪くないね。という印象を持っていた。

15年くらい前はアライかショウエイの2択だったが、ここ数年でOGKの品質、性能が飛躍的に向上しており、そろそろジェット以外の何かを試してみたいと思っていたところに発見。

システムヘルメットってショウエイのネオテックが有名だが、ちょっと被ってみたいというにしては4万円は高い。

 

対してKAZAMIはインナーバイザーまで装備して28000円という激安っぷりに惹かれて購入してみた。

前モデルなのか、上位なのか微妙な位置にいるイブキと比べて、5000円近く実売価格を下げた上に各部のブラッシュアップが行われており、OGKの本気が見て取れる。

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オージーケーカブト(Ogk Kabuto)

 

正面

正面

見た目はザクだ。

正面だけじゃなく360度ザクを髣髴とさせる。

購入したのは赤なのでシァア専用ってところか。

 

 

 

インナーバイザーレバーの位置

インナーバイザーは左下のレバーで操作できるようになっており上げ下げはやりやすい。

すいすいとストレスなく動いてくれる。

 

 

 

頭部のベンチレーション

ベンチレーションは頭部と口元の2箇所で、どちらも全開、全閉のどちらか。

 

 

 

口元のベンチレーション

口元のベンチレーションは顎のほうに抜けるような仕組みになっておらず、シールドの曇りを取る方向にだけ出ている。

顎のほうにも抜けるくらいやってくれても良かったな。

 

 

側面

黒のプラスチック部分がアクセントになっており、ザクである。

 

 

後ろ

後方

後部のベンチレーションは開閉式ではなく常時開きっぱなし。

わかりにくいけど黒いプラスチック部分の左右に小さな穴がある。

 

 

底面

ラチェットバックル

一般的なDリングではなくOGKでは主流のラチェットバックルとなっている。

着ける時は単に差し込むだけ。

ガチガチと段階式で入っていくのでちょうど良い締め具合のところで止めれば良い。

 

 

外し方

外すときは赤い紐の部分を引っ張ると抜けるようになっている。

被ったときに首元にプラスチック部分が当たるので少し違和感がある。

着け外しは楽なので短距離走行を繰り返すにはいいけど、ツーリングでは恩恵を受けにくいのでDリングのほうが適しているかなと思う。

 

 

 

ロックを解除

顎の部分には巻き込み風防止のフラップがついている。

外したり引っ張り出したりは出来ないが、これだけでも十分な効力を発揮しそう。

 

顎の先端の赤いレバーを引っ張るとチンオープンとなる。

動作はスムーズで引き上げるのに力は要らない。

 

 

 

チンガードを開ける

引き上げると頬の部分にチン部分を引っ掛ける金具がある。

 

 

内装はよくがんばっている

内装

 

内装を取り外す

この価格にしてこれだけ取り外しができるのはなかなかがんばっている。

各種パッドも安めなのでサイズ調整もしやすい。

 

 

 

シェルの内側

内装を外した帽体。

頭部に風を流すための堀がある。

 

 

 

スピーカーを埋め込む

耳にはスピーカーをつけるくぼみがあるのだが・・・・直径が小さい。

ショウエイと同じでB+comのオプション スピーカーNeo以外は全然はまってくれない。

SENA 20S、SB5Xの純正はどちらも微妙にだめだった。

とは言え、耳の部分に隙間はそれなりにあるので適当にくぼみをクッション両面テープとかマジックテープとかでうめて取り付ければOK

うーん、結局のところこのくぼみ、あんまり意味ないんじゃない?

 

 

シールドの着け外しは簡単だけど、シールドの歪みが多め

シールドの取り外し

OGKのシールドシステムはよく考えられており、シールドを全開にした状態でレバーを引くとかぱっと外れる簡単設計。

イメージ的にはショウエイとほぼ同じ。

 

 

 

つめを合わせて外す

取り付けは上部のほうを先にはめて、下部を押し込めばカチっとはまるようになっている。

とっても簡単!

 

 

 

シールドの品質

シールドの品質はいまいちだ。

写真ではわからないが、少し波打っている感じがする。

アヴァンドやASAGIではそうでもないので、KAZAMI特有なのかな?

ただ走っている分にはそれほど気にならないレベル。

インナーバイザーは取り外しできなさそうな感じがするけどうどうなんだろう。

 

 

インカムの取り付け

SB5Xを取り付け

帽体に隙間があるのでクリップタイプで取り付けが可能。

SB5Xはクリップが薄いので取り付けやすい。

バイザー用のレバーとアンテナが干渉するかと思ったけどなんとか大丈夫。

 

 

 

ケーブルの取り回し

マイクはアーム式がありまり好きではないので、ワイヤータイプをチークパッドに埋め込んでいる。

 

 

 

SENA20Sを取り付け

SENA 20Sのクリップタイプは分厚いので少し手間取ったが、なんとか取り付けは可能だ。

まぁだめなら両面テープでいいんだけど、個人的にはクリップタイプのほうが好き。

アンテナもなんとかレバーと干渉せず取り付け可能。

 

インカムの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。 [card url=https://bikede-go.com/blog-entry-166.html]

 

被り心地はジェットに近い

イケメンがKAZAMIを被る

公式の写真はこう。

シャアかと思うようなイケメンが被ればさまになる。

しかし諸君!

現実はこうだ!

イケメンが被らなければこうなるのだ!

よく見ておくがいい!

 

 

 

ブサメンがKAZAMIを被る

シャアなんて幻想は捨てて、マクベにでもなれたら幸運なほうだろう。

というか、アゴがなくなるくらい太ってるのがショックだ。

 

 

 

インナーサンシェードを下ろす

チンオープンした状態でインナーサンシェードを下ろすこともできる。

なかなか怪しい感じだけど。

 

 

 

シールドを開ける

インナーサンシェードと目の間は結構余裕があって、メガネをつけたままでも問題なし。

またメガネスリットがちょうどよくて、テンプルを適度に圧迫してくれるので、どんな位置でもそれなりに固定してくれる。

 

 

僕は概ねどのメーカーでもMサイズが合うのだけど、OGKのジェットはMサイズがかなりぎりぎりで、KAZAMIは頬に少し余裕がある。

サイズ感が違うので注意が必要だ。

チークパッドは3000円程度とショウエイより安くてアライとほぼ同額。

厚みで調整が出来るので、ゆるいと感じた人は変更してみるといいだろう。

 

 

重さはヘビー級

重量はかなりあって実測値で1808gと、持った瞬間に重い!というのがわかる。

ツーリングで丸一日被るのは少し厳しいかもしれないので、近場のツーリングや街のり向けだと思う。

 

■ヘルメット重量比較表

SHOEIは公式で公開されている値を表記し、他は協力いただいたある店舗の在庫品を計測している。±20g程度の個体差は十分にあるので、その点は考慮して参考にしていただきたい。なお、ここに記載するのはソリッドモデルのみ。グラフィックモデルは20gくらい重くなる場合が多い。
  カテゴリー  XS重量 S 重量 M 重量 L 重量 XL重量 XXL重量
X-Fourteen  フルフェイス 1489g 1574g 1611g 1664g 1666g 1668g
Z-7       フルフェイス 1289g 1310g 1351g 1385g 1447g 1447g
GT-Air    フルフェイス 無し 1462g 1499g 1524g 1590g 1610g
RYD     フルフェイス 1357g 1332g 1358g 1464g 1530g 1577g
RX-7X    フルフェイス - 1553g 1577g 1591g 1627g 無し
ASTRAL-X  フルフェイス - 1585g 1627g 1612g 1679g 無し
RAPIDE NEO フルフェイス - - - - - 無し
XD      フルフェイス - 1572g 1597g 1555g 1649g 無し
Vector-X   フルフェイス - 1518g 1573g 1554g 1611g 無し
Quantum-J フルフェイス - - - - - 無し
HRinnovation フルフェイス 無し - - - - 無し
RT33     フルフェイス - - - - - 無し
エアロブレード5 フルフェイス - 1390g 1442g 1389g 1533g -
KAMUI 2   フルフェイス - 1653g 1603g 1650g 1642g 無し
FF-R3    フルフェイス - - - - - 無し
YF-8     フルフェイス - - - - - -
YF-7     フルフェイス - 1623g - - 1731g 無し
YF-1C    フルフェイス 無し 無し - - - 無し
J-Cruise  ジェット 1415g 1401g 1450g 1474g 1536g 1546g
J-FORCE Ⅳ ジェット 1280g 1266g 1296g 1315g 1400g 1450g
VZ-RAM/Plus ジェット - 1388g 1410g 1410g 1496g -
MZ-F  ジェット - - - - - -
CT-Z   ジェット - 1487g 1539g 1509g 1549g -
SZ-G   ジェット - 1337g 1383g 1377g 1409g -
EXCEED ジェット - 1472g 1460g 1530g 1520g -
ASAGI  ジェット - - - - - -
AVAND2 ジェット - - - - - -
アフィードJ ジェット - - - - - -
VENIRE  ジェット - - - - - -
YJ-17  ジェット - 1418g 1452g 1492g 1558g -
YJ-20  ジェット - 1204g 1298g 1294g 1425g -
YJ-14  ジェット - - 1351g 1315g - -
NEOTEC2 システム 無し 1694g 1702g 1725g 1789g 1815g
IBUKI  システム - - - - - -
KAZAMI システム - - 1808g - - -
AFFID  システム - - - - - -
YJ-19  システム - 1784g 1764g 1876g 1858g -
販売終了製品
SZ-RAM4 ジェット - 1385g 1375g 1377g - -
Qwest フルフェイス 1404g 1371g 1422g 1447g 1526g 1505g

 

 

巻き込み風は少ないが、風切り音はかなり大きい

バイクにまたがる

 

横、正面から見る

わかってはいたけどかなり頭でっかちだ。

横から見ると後ろの深さが足りてないような感じ?

でもサイズ感はちょうどいいので、こういうデザインなんだろう。

 

※追記

少し前に深く被りすぎているみたいで、だいぶ不格好な写真になってます。

ちゃんと被れば3倍はイケメンのはず!

 

 

 

チンガードを開いた状態

チンオープンすると重心が思いっきり前にいって重い。

このまま走行はできなくはないだろうけどまずやらないかな。

まぁ安全面からもナシだと思う。

 

 

■ベンチレーションはいまひとつ

走り出してすぐ感じたことは、ベンチレーションがあまり効いてないw

頭部のベンチレーションは一応ぎりぎり風が入っているとわかる程度。

口元はシールドの曇りを取る方向にしか風が入らないので当然か。

 

 

■巻き込み風はかなり少ないけど・・・

巻き込み風は非常に少なく、正面を向いている限りはほとんどない。

チンガードが結構効いているようだが、これが口元ベンチレーションがシールド方面にしか風が流れないために、口元の空気が滞留しやすくなっている。

50km/h以上で走っていれば換気されて気にならないが、50km/h以下では息苦しさを感じてしまう。

巻き込み風の制御をしっかりしたのに、機構的には難しくないであろう口元へ抜ける通路を導入しなかったのは少し残念だ。

ただこれは真夏の昼間に限っての話なので、涼しくなれば影響は少ないだろう。

 

特に問題は無いが、横を向くと顎の端から結構巻き込み風が発生する。

 

 

■インナーバイザーは良好!

インナーバイザーは非常に良好で、適度な透過率でまぶしさを軽減してくれる。

アライのスモークと同じくらいかな。

 

インナーバイザーの形

同社のインナーバイザー付ジェットのASAGIで少し不満となる、インナーバイザーの中央部分がえぐれている件も、顎の部分があってどうせそのあたりは見えなくてナビ等は下を向いて両目ともバイザーを通して見ることになるため、消極的な理由ではあるがインナーバイザーの形状に不満は少ない。

 

ASAGIでの不満とは、インナーバイザーの中央下がえぐれているせいで、下を見たときに左右の目がバイザーにかかったりかからなかったりするため、非常に見えづらいということ。

ナビを見ようとした時に片目はサングラス、もう片方の目はサングラス無しで見ているような状態になるのだ。

えぐる必要はなくてまっすぐにしてくれれば良いのになぁ。

 

 

■風切り音はかなり大きい

60km/hを越えたあたりから大きな風切り音がして、速度を上げれば上げるほどそのまま大きくなる。

音質は高くも無く低くも無く、ヒューーーーー!という感じ。

まぁシステムヘルメットなので仕方ないかな。

高速を連続して走り続けるにはちょっと煩いと感じる。

 

 

■ツーリングより近場利用におすすめ!

初のシステムヘルメットなので比較ができないが、値段の割りによくできている。

通常なら4万円を超えそうな豪華な装備にもかかわらず28000円という値段はかなり挑戦的。

シールドは今ひとつだったが全体的な品質は値段の割りに良い。

安全性はおそらくジェットに近いレベルだけどこれは致し方なし。

重くて風切り音が大きいため長時間被り続けたり高速は苦手だけど、ラチェット式で着け外しが楽だったりインナーバイザーやチンオープンがあらゆるシーンに対応できるため使い勝手は良い。

 

 

メットをかぶったままタバコやコーヒーを飲みたい。

それでいて少しでも防御面で優れていることとバイザーも欲しい、さらに安価なこと!

という欲張りな人にはうってつけのヘルメットだ。

個人的 10点満点評価

軽さ・・・・・・・・・・・1

大きさ・・・・・・・・・・2

静音性・・・・・・・・・・2

涼しさ・・・・・・・・・・3

被り心地・・・・・・・・・4

空力性能・・・・・・・・・6

品質・・・・・・・・・・・5

インカムの取付やすさ・・・6

機能性・・・・・・・・・・10

ツーリング評価・・・・・3!

街乗り評価・・・・・・・6!

コストパフォーマンス・・・7

総合評価・・・・・・・・6!

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オージーケーカブト(Ogk Kabuto)

 

ヘルメットの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。 [card url=https://bikede-go.com/blog-entry-180.html]

コメント

  1. まさきち より:

    すみません、結局このあと使うシーンがないのと娘が生まれたので部屋の場所を確保するために手放してしまいました。
    試着できる機会があれば撮り直してみます。
    跨った時の写真ですが、確かにかなり不格好です。
    少し前に深く被っていることが要因の一つだと思うのですが、ジェットのような被り心地なので深く被らないとしっくりこなかったんです。
    フルフェイスのような見た目なのでフルフェイスのような被り心地を求めてしまって、深く被りすぎたのかもしれませんね。
    ちょっと注意書きを追記しておきました。
    被り方ひとつで3倍はイケメンになれると思えば僕も少し救われた気がします。

  2. H2 より:

    悪気はないのでご了承くださいね。
    kazami欲しくて検索してて、拝見させていただいたのですが
    VFRとの写真・・・・・・取り直しを望みます!
    折角VFRとマッチしたカラーですし、購入考えていた人は
    んー?ってなります。いや、なりました。
    上の写真はいいです!あれはすごくいいです!
    でもVFRのは、…ちゃんと被り直して写真UPして下さい。
    結局、注文したのですが到着まで凄く失敗した感があり後悔の
    2日間でした。先程、届いて慌てて被りました。
    違います。確かにデカイ、ヘルメットですがあんなMrNOじゃないです。(ご存知ですか?タイガーマスクに出てくる頭の上に鉄球仕込んだ奴です)
    良かったですよ。kazami ショウエイのより軽いし・・・
    ちゃんと被ってまたがってもらうと、きっと通常の3倍かっこよくなると思います。
    kazami購入希望者はすくなからず、まさきちさんのレビューを
    みることになりますのでどうか御一考下さい。
    失礼なコメント申し訳ありません。
    これからもブログ楽しく盛り上げてください。

  3. まさきち より:

    笑顔を届ける顔です。
    盛大に草を生やしていただければ幸いです。

  4. 774RR より:

    顔www

  5. まさきち より:

    返信が遅くなりました。
    もう一つヘルメットが控えているのですが、まだ試しきれてなくて来週になりそうです。
    ogkのasagiというジェットです。
    しかしヘルメット被ってかっこいい人はどんだけイケメンなのかと。
    マ・クベだってヘルメット被ってあれだから、リアルにいたら実はイケメンの部類なんだと思います。

  6. 福狸 より:

    レビュー拝見させていただきました!
    自身で使用しているフルフェイスが4年目なので、そろそろ次候補をと思い、参考にさせてもらっております。
    p.s.

    しかし諸君!
    現実はこうだ!

    ここのくだり、まさきち様の文才と挿画に完全にヤラれました。
    電車の中にもかかわらず、読んでいて一人でニヤけてしまいましたー

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