EJEAS-TTSの箱
2016年9月頃にアメリカや中国で発売された中国製デュアルチップインカム EJEAS-TTS
ブランドはExcelvan
通話と音楽の併用に対応し、4台接続が可能な中国製ではハイエンドにあたる製品。
インカムは同一メーカーで揃えたほうが安定性が高いので、いまさらEJEAS-TTSをツーリングメンバー全員で揃えなおすなんて事はまず無いのだけど、ふと中国製はどこまで進化したのか気になるから購入してみた次第だ。
自分でもそれだけの理由で片っ端から散在するなんて、バカだなぁと思う。



この記事を見ているあなたも好き者だねぇ。



※2017/11/1 TTSはV4、V6などのEJEAS製品と自社ペアリングが可能であると記載していましたが、V6とは不可能であることが判明しました。
V4とは自社ペアリングが可能です。
他製品についてはコメント欄より情報をいただいていますのでご参照ください。

中国製品の概要


中国ブランドはLEXINが一番、次にBearidge、その次がExcelvanという感じのようだが、これらはメーカーではなく販売店独自のブランド名。

実際のところはいくつかのメーカーが製造しているのだけど、調べてもなかなか情報が出てこない。
意地になって調べるとようやくメーカーサイトを発見。

シンセンEJEASテクノロジー株式会社
TTSメーカーサイト
バイクやスポーツの審判?とか、Bluetoothインカムを主に手掛けているようだ。
残念ながらファームアップデートの情報はなかったが、本製品はUSB接続ができるので今後に期待したい。
しかし、リンク切れになっているページが多い。
世界中でそこそこ売れているのだから、もう少しやる気を出しても良いのではないだろうか。
尚、同社が手掛ける製品で日本でもよく販売されている製品は以下の通り。

・ V4(4riders)
・ V5
・ V6(6riders)
・ V8(Vetphone V8)
・ E6(EJEAS-E6)
・ TTS(EJEAS-TTS)

前置きが長くなったけど、EJEAS-TTSを見ていこう。

EJEAS-TTSの特徴



■インカム通話と音楽(A2DP/HFP)を両立
なんとインカム通話、音楽、FMの3つ同時が可能という優れもの。
通話しながら、ナビの音声案内をA2DPで聴きながら、FMを聴く。なんてことができる。
Bluetooth4.1対応。

■4台チェーン接続可

■ユニバーサルインターコム対応

■FMラジオ搭載
ワイドFM対応

■通話距離1500m
Amazonには2700mとか書かれてるけど販売店が独自に適当に書いたものと思われる。
メーカー公式には1500mと記載あり。

■防水IPX6

■安い!
海外の通販サイトを見ると1台1.8万円前後で販売されているのに、なぜか日本AmazonではExcelvanから10000円前後で販売されている。

いろいろ突っ込めそうなところはあるけど、スペックは相当すごい。



本体、付属品チェック


EJEAS-TTSの付属品
本体、アームマイク、ワイヤーマイク、スピーカー、クリップ式マウント、貼り付け式マウント、説明書、ポーチ。
マイクとスピーカーは3.5mm 4極プラグで本体に接続する。
汎用ヘッドセットも利用できそうな感じだ。
中国製にしては珍しく、アームとワイヤーの両方のマイクが付属している。
だいたいアーム式のみなので、フルフェイス利用者には嬉しいところ。



DSC01306.jpg
マニュアルはグローバル製品らしく英語、中国語、日本語等、一通りの言語で記載されている。
日本語も若干怪しいところはあるけど、十分内容は理解できるレベルだ。



DSC01297.jpg
本体の見た目はちょっと残念。
もう少しかっこよくできなかったのだろうか。
操作性は悪くは無い。
側面のボタン3つと上部にボリューム等3つ。
側面ボタンは押しやすく、上部ボタンはやや硬くて押しにくいけど不便というほどではない。
ただもう少しボタンが大きく離れていればいいのになぁと思う。



DSC01301.jpg
後方には上から充電用MicroUSB、AUX入力 2.5mm、スピーカー&マイク3.5mm 4pinの3つのポートがある。
なんで充電用USBポートを上面に持ってきたかなぁ。
ステレオポートも後方の縦になってるし、カバーが閉まりきってなかったりするとすぐ浸水しそう。
こういったポートはインカム後方の斜め下がベストのはず。
この設計にした理由がわからないんだけど、中国製に理由を求めるのが間違いか?

ただ、このキャップの閉め具合は良好で、だいたいの位置にあわせて押し込むときちっと閉まってくれる。


DSC01311.jpg
付属スピーカーのコネクタはちゃんと防水仕様になっており、接続するとしっかりと水を止めてくれるようになっている。
2.5mm AUX入力ポートはケーブルを接続していると浸水するかもしれないので、雨天時は利用しないほうがいいかもしれない。



DSC01304.jpg
本体との接続は4pin 3.5mmタイプなので、一般的なヘッドセットが流用できなくもなさそう。
ただ、ヘルメットに仕込めるようなヘッドセットは見たことが無いので、本製品付属のものを利用する以外は、4riders等同じような形式のものを使う程度しか選択肢は無い。



DSC01327.jpg
マイクはワイヤータイプとアームタイプの2種類。
コネクターで付け替えが可能になっている。
スポンジがかなり大きく、中身のマイクも少し厚みがある。



DSC01321.jpg
スピーカーはやや厚みがあり、直径はやや変則的な形をしていてちょっとだけ大きめだけど、ヘルメットへの設置にはそれほど困らないレベル。


操作性


操作性はまずまず。
ボタンが少し小さく押しにくいことを除けば、動作は比較的軽快でさくさく操作できる。
長押し操作も時間が短めに設定されているのでストレスは少ない。
細かな操作方法は省くが、マニュアルの日本語がそこそこまともだし、複雑な操作も少ないのでメジャーメーカーのインカムに近い感覚でOKだ。

それと、若干何言ってるのかわからない事があるけど英語アナウンスもある。
やっぱりアナウンスがあるだけでも全然違ってくるので、これはとても助かる。



ヘルメットへの取り付け


中国製インカムEJEAS-TTSをアライ アストラルXへ取り付け
マウントはとても軽量かつ簡単に取り付けが可能。
特にクリップタイプは取り付けしやすく軽量なのに、そこそこがっちりついてくれる。
取ってをつけてクリップのように開いてヘルメットの隙間に取り付けた後、取ってを外して本体を上からスライドさせてつける。
というようなイメージなんだけど、取って部分は無くてもクリップを開くことができる。



DSC01320.jpg
取ってを外して本体を上からスライドさせてカチっとなったらOK



DSC01323.jpg
貼り付けタイプはちょっと座面が狭いかな?
いくら強力な両面テープでも外れてしまいそうで怖い。



アライ アストラルXに取り付け


中国製インカムをアライ アストラルXに取り付け
クリップタイプで取り付けてみた。
底が浮くことも無くさくっと取り付けが可能。
ケーブル長も十分なので特に不安なく取り付けができた。
取り付けベースは非常に扱いやすく優秀だけど、やっぱりインカム本体はもう少しデザインをがんばってほしいところ。



音質確認



インカムペアリングはどれと可能か?


EJEAS-TTSをインカムと接続
基本的にEJEAS製品であれば全て自社ペアリングが可能なようだ。
手元にはV4とV6しかないが、それぞれ自社ペアリングをしてブリッジ接続ができることを確認した。
さらにコメント欄よりセンニンさんからE6やV8との接続情報もいただいたので、参照していただきたい。

また、ユニバーサルインターコムもサポートしているので、SENAやB+comとも接続は可能だ。
ただし、組み合わせによっては接続できなかったり、片方の声が届かない等、正常に動作しない場合もあるので、こちらもコメント欄を参照してほしい。



スマホで音楽を聴く


音質はなかなか良い。
低音から高音までバランスの良い音。
4riders、6ridersより明らかに良く、SENAよりも上、B+comと同等といったところ。
最大音量もかなり大きく、音割れすることなく聞けるので高速でも十分聞けるレベル。

1時間ほど流し続けてみたけど、特にノイズが入るようなこともなく安定していた。
音楽とFMラジオを聴くことに関してはメジャーメーカーにも劣らない性能だ。



FMラジオを聴く


スピーカーが良いので音質はもちろん良い。
FMラジオのチューナー感度も良く、Dio110でぶらっと走った限りは快適に聞くことができた。
ワイドFMにも対応しているのでAM放送を聞くこともできる。



インカム通話


SB4Xとユニバーサルインターコム、6riders、4ridersとは自社ペアリングをして一通りテストしてみたが、いたって普通に通話できるレベル。
マイクの音質もそこそこ良くて通話も快適。

他社との接続についてはある程度仕方ないところはあるが、機種によっての接続はマイク音声が聞えなかったり、音量調整ができなかったりといろいろとあるので注意が必要。
ユニバーサルインターコムについてはメジャーメーカーと比べるとやや安定性に欠ける。
詳細はコメント欄を参照していただきたい。

ノイズリダクションがどれくらい効いてくれるかは走行しないとわからないけど、4riders、6ridersよりは良さそうな感じ。
走行しながらのチェックは気長にお待ちいただきたい。

で、ここで一つ不具合。
インカム通話(ユニバーサルインターコム接続)を終了させるとなんと本体の電源が落ちてしまう。
通常のインカム通話だったらどうなるのかはわからない。
公式サイトにはファームアップについて記載はあるもののまだアップされてないので、今後のアップデートに期待したい。


通話と音楽の併用


EJEAS-TTSをスマホと接続
さて、本製品の目玉機能、インカム通話とオーディオ同時を試してみた。
構成は、EJEAS-TTSをユニバーサル接続にし、6ridersをHFPで接続。
スマホとペアリングをして音楽を流すという形だ。

結果・・・・・
なんと、インカム通話、スマホの音楽、FMを同時起動するとなんと全部聴ける!
最高性能を誇るSENA 20Sでもインカムと音楽 or FM の排他だったのに本製品はなんと全部だ。
全部同時に必要か?と言われると微妙なんだけど、できるにこしたことはない。

用途としては、インカム通話しながらナビ等から案内音声を聞き、FMラジオを聴くという感じか。
こりゃあなかなかすごいぞ。
音質や安定性も単体で試した場合と変わりなくいたって快適だった。



ここまでの評価


相変わらずソロ走行で試しただけで、誰かとインカム通話しながらの走行テストがなかなかできなくて申し訳ないのだけど、現時点での評価をする。

■いいところ
基本性能が非常に高く、動作も快適。
インカム、A2DP/HFP、FMの3つが同時に使える。
高級機にも劣らない音質の良さ。
4台チェーン接続が可能。(試せてないけど)
ユニバーサルインターコムが可能。
英語のアナウンスがあるのでなんとなくわかる。
めちゃくちゃ安い。


■いまいちなところ
ユニバーサルインターコム切断時に電源が落ちるバグがあること。
見た目がかっこ悪い。
上を向いていてキャップ閉め不十分による浸水が怖いUSBポート。


ソロ主体で時々ペアで走る人に適したインカム


1.5万円でこの性能ならなかなか良い線をいっている。
中国製にしては高いが中国製にしてはかなり高性能で、何気にコストパフォーマンスは高い。
電源が落ちるバグがどこまで発生するかわからないが、動作が非常に快適で素性は良さそうなのでチェーン接続もそれなりに期待できそう。
同社製品の下位モデルと組み合わせることで安価に4台接続が可能な点は大きな利点だ。
ただ4riders、6ridersはノイズリダクションがほとんどきかず、エンジン音を拾って高速は厳しいので、できればTTSでそろえたいところ。
V8や新型ローエンドのE6は持ってないのでわからないが、ノイズリダクションがちゃんと動作しているならそれらとの組み合わせも良いだろう。


安価なモデルでは、
・何でもいいから最低価格なら6riders
・飛距離が短く2人でいいなら高音質+音楽併用が可能なデイトナ イージートーク3
という2つの選択肢が有力。
そこに本製品は以下のような使い方をしたい人にとって選択肢の一つになりうるのではないかと思う。

・普段はソロで思う存分、FMラジオと音楽やナビ音声を高音質を楽みたい。
・たまにペアツーリングする際はユニバーサルインターコムでインカム通話とFMラジオや音楽を併用したい。


10点満点評価
音楽の音質・・・・・・・・・6
インカム通話音質・・・・・・6
通話距離・・・・・・・・・・未検証
安定性・・・・・・・・・・・未検証
操作性・・・・・・・・・・・5
機能/拡張性・・・・・・・・7
取り付けやすさ・・・・・・・6
重さ・・・・・・・・・・・・6
コストパフォーマンス・・・・7
おすすめ度・・・・・・・7!


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