SENA 20S evo VS SENA 30k 実機で徹底比較!

Bluetoothを極めるか最新技術のメッシュにするか、SENAのフラッグシップ2機種を比較します。周りにSENAユーザーが多ければこの二機種で迷うことが多いと思いますが、ポイントは簡単に絞れるので、そこを重点的に紹介します。

 

なお、本記事では20S evoは20Sと表記します。

 

 

スペック比較

  20S(evo) 30k
メーカー   SENA SENA
自動経路制御 × メッシュ
同時通話 8 ※1 16 ※8
通話距離   2000m 2000m ※9
待受時間 240h 240h
通話時間 13h 8h ※10
充電中の使用
Blutooth 4.1 4.1
ノイズ除去
通話と音楽併用 ○ ※11
全体音楽共有 × ×
タンデム音楽共有
ペアリング記憶数 9 3
自動グループ通話
他社接続
A2DP 2台同時 自動切換 自動切換
FMラジオ
自動音量調整
有線入力
社外スピーカー
充電ポート  micro micro
音声案内 日本語 日本語
音声操作
防水性能
スマホアプリ
発売時期   2014年4月 2017年12月
実売価格 3.6万円 4.3万円

 

有意義な差がある部分で有利な方に赤のアンダーライン、両方にあって重要な機能に黄色のアンダーラインをひきました。

 

それではスペックからわかる違いを解説します。

 

自動経路制御、最大接続台数は30k

このためだけに30kはあると言っても過言ではありません。SENA待望の次世代通信規格メッシュネットワークを搭載しているので、メッシュネットワークのみで16台まで接続をサポート。このメッシュネットワークには追加でBluetoothインカム接続を混ぜることができます。

 

20Sも同系統(20S、20S evo、SRL)のみで構成すればBluetoothとしては驚異的な8台接続をサポートしており、グループインターコム機能を使えばリーダー一人の操作だけで一発接続ができるのですが、スマホアプリ必須でリーダーの操作が多いため自動経路制御には及びません。操作性を考えれば4~5台くらいが目安でしょう。

 

やはり台数が多ければ多いほど自動経路制御の恩恵を受けられるので、大人数であれば30kをおすすめします。

 

通話時間は20S

Bluetoothのみであればどちらもバッテリーの持ちは同じくらいで10時間くらい持ちます。まる一日がっつり走っても大丈夫なくらいです。

 

しかし30kはメッシュを使うと4~5時間程度しか持たないという欠点があります。初期のころにファームアップで少し改善はしたのですが、それ以降は改善の情報がなく頭打ちになっています。休憩のたびに充電をしなければいけないのは意外と面倒で、充電を忘れると走行中にいつ切れるかヒヤヒヤします。充電しながら利用はできますが、こういった心配は精神的によくないですね。

 

通話と音楽の併用は20S

どちらもインカム通話と音楽を併用できますが、20Sは制限がなく30kは限定的です。

 

20SはBluetoothチップセットを2基搭載しており、インカム通話でブリッジ接続をしながら音楽を併用できます。逆に併用できないというシーンがありません。

 

対して30kはBluetoothチップセットを1基搭載で、Bluetoothインカムは1対1で接続した時のみ音楽の併用が可能です。ブリッジをしていなければOKというわけでもなく、3台以上接続するとデバイスは切断される仕様です。ただ、メッシュは独立して動いているので、Bluetoothインカム1台接続(1対1限定)、音楽併用、メッシュ通話、という3点は同時に利用可能です。

 

どちらが優れているというものではありませんが、20Sのほうが制限がない分、わかりやすいです。

 

音楽共有機能(ミュージックシェア)は30k

一般的にミュージックシェアはタンデム距離のみでインカム通話と併用できないのですが、30kのA2DPは高性能で100mくらい飛ばせる上にメッシュとの併用ができます。メッシュ接続をしながら誰か一人に対して高音質な音楽を共有するという30kならではの特殊な機能です。

 

実際に使ってみての評価

本体比較

 

  20S evo 30k
音楽音質 7 7
通話音質 7 7
通話距離 9 9
安定性 10 8
他社接続柔軟性 6 6
操作性 8 8
機能/拡張性 6 8
取り付け 4 4
重さ 3 2
コスパ 4 4
おすすめ度 6! 6!

※評価は10点満点です。

 

音楽の音質は同じ

スピーカーは全く同じ、ソフトウェア面でもおそらく同じです。違いは感じません。少し高音が割れやすい傾向がありますが、最大音量は十分で低音はよく出るので迫力があります。不満が出ることはないでしょう。

 

通話音質と通話距離は互角

Bluetoothもメッシュもほぼ同じで、20Sと30kも同じ評価です。通話音質はどちらもやや高音が響くので耳が少し疲れやすいですが、それ以外は普通です。

 

通話距離はスペック上は20SのBluetoothが2000mで30kのBluetoothは1600mですが、ほとんど差は感じませんでした。メッシュもほぼ同じです。他社と比較してもかなり距離は長く、全機種No1です。これで不満が出るなら次は特小無線かLine通話になるでしょう。

 

安定性は20S

30kはメッシュの安定性があまり高くありません。走行しているとそこそこの頻度で会話が困難なレベルのノイズが混じってきて、数十秒くらいすると自然に復旧したり、稀に復旧しないので再起動を要します。切断されるほどクリティカルではありませんが、20Sに比べると不安定なシーンが目立ちました。ファームアップで改善されていくと思いますが、まだ未完成かなと感じます。

 

Bluetoothに関しては20S同様に極めて安定しています。他社と比較してもトップレベルです。

 

操作性は互角

30kのメッシュ操作は全てメッシュボタンのみで行うので、それ以外のボタンや操作はほぼ同じです。長押し時間が長すぎ+多いので煩わしく感じることがありますが、サクサク動くのでストレスは少ないです。

 

機能性は30k

20Sから見ると30kはメッシュが追加されて音楽併用機能に制限がついた。というものになります。別の見方をすれば 10S + メッシュ = 30k です。一概に比べるのが難しいですが、特殊なミュージックシェアもあるのでメッシュを使えば多機能な30kのほうが優れています。

 

コスパは互角

20Sは2014年発売当初は2万円台後半で購入できました。その後値上げがあって3万円台中盤になって以降、ずっとそのままの状態です。いくら名機とはいえ、他社が低価格高機能な製品を出してきている中で値上げしたままというのは少し厳しいですね。

 

30kは4万円台前半ですが、10S(2万円台後半)にメッシュを追加したものになるので、メッシュを1.5万円で追加したもの認識してください。メッシュのできがもう少し良ければその価値はあるのですが、バッテリー問題を考えるとちょっとその値段は・・・と躊躇してしまいます。

 

どちらもあと20%くらい安ければ性能相応と思います。

 

重さはどちらも重量級

SENA全般なので仕方ないことですが、かなり重いです。一般的なインカムは110g程度ですが、両機器ともに150gあります。走行して慣れれば気にならなくなりますが、最初被った時はヘルメットの左側がずっしりと重く、110gのインカムと比べても違いを感じるくらいです。

 

おすすめは20S

用途ごとに得意分野が違います。単純に考えれば、メッシュを最大限に活用できる環境=周りも30kに買い替える というように周りのメンバーと同意がとれていれば30kがおすすめです。バッテリー問題はありますが、自動経路制御(メッシュ)は楽です。

 

しかし、4万円オーバーの製品を何人もが買い替えるのはかなり難しいでしょう。少なくとも4台は30kがなければメッシュの強みを発揮できませんし、3台までならバッテリーのことを考えて20Sのほうが良いです。

 

そういう状況を考えると、自動経路制御の便利さはありませんが名機20Sをおすすめします。

 

20Sがおすすめな人

  • 4~5台くらいまでの接続でOK
  • リーダーシップを発揮できる人がいるなら8台まで可能
  • 安定性重視

 

30kがおすすめな人

  • 大人数でのツーリングが多い
  • メンバー全体で30kに買い替えられる
  • 頻繁な充電が面倒ではない

※ネットでは並行輸入品のみです。

 

インカムの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。