SENA 30k VS Cardo PackTalkBold 実機で徹底比較!

大人数で自動的に経路を制御してくれる通信規格メッシュネットワークを採用したSENA 30kとCardo PacktalkBoldを比較します。どちらもBluetooth1基にメッシュ1基の構成で仕様もほとんど同じですが、細かな点ではかなり違いがあるのでそこを重点的に紹介します。

 

 

スペック比較

  30k PackTalkBold
メーカー   SENA cardo
自動経路制御 メッシュ メッシュ
同時通話 16 ※8 15 ※8
通話距離   2000m ※9 1600m
待受時間 240h
通話時間 8h ※10 13h
充電中の使用
Blutooth 4.1 4.1
ノイズ除去
通話と音楽併用 ○ ※11 ○ ※13
全体音楽共有 × ×
タンデム音楽共有
ペアリング記憶数 3 2
自動グループ通話 ×
他社接続
A2DP 2台同時 自動切換 手動切替
FMラジオ
自動音量調整
有線入力 ×
社外スピーカー
充電ポート  micro micro
音声案内 日本語 日本語
音声操作
防水性能 ○IP67
スマホアプリ
発売時期   2017年12月 2018年6月
実売価格 4.3万円 4.3万円

※8 Bluetooth接続時は最大4台

※9 メッシュ利用時2000m Bluetooth利用時1600m

※10 メッシュ利用時8時間、Bluetooth利用時13時間

※11 メッシュ通話時は音楽併用可 Bluetoothインカム通話時は1対1かつ自社の一部製品と接続した場合のみ併用可

※13 メッシュ利用時は音楽併用可 Bluetoothインカム通話時はiOSは併用不可/ブリッジ中は併用不可

 

有意義な差がある部分で有利な方に赤のアンダーライン、両方にあって重要な機能に黄色のアンダーラインをひきました。

 

それではスペックからわかる違いを解説します。

 

大人数、自動経路制御の「メッシュネットワーク」

Bluetoothでは実現できなかった10台以上の接続を可能とし、接続順序を気にすることなく自動で経路を制御してくれるメッシュネットワークを両機種とも採用しました。先行したのは2015年に発売したPackTalkで、Boldは3代目にあたるバージョンです。SENAは2018年に30kを発売しました。

 

内部の動作に違いはあるもののユーザーから見える動作はほとんど同じです。メッシュネットワークのペアリングは管理者を一人決めて他メンバーを招待するようになっていたり、Bluetooth接続でインカムをぶら下げられたりします。

 

機能面では同じと考えて良いでしょう。

 

通話時間はPackTalkBold

30kのメッシュは8時間、Bluetoothは13時間となっていますが、実際に使うとメッシュ利用時は5時間程度とかなり短いです。一般的にインカムの通話時間はスペック表記と大差がないので、40%ダウンというのは差が大きいですね。

 

これでも初期ファームよりは少し改善したのですが、メッシュにBluetoothを併用すると4時間程度なので頻繁に充電が必要です。小休止では十分充電できないので次の休憩まで持つか微妙で、結局モバイルバッテリーから充電しながら走行するはめになりました。

 

最近のインカムはブリッジ接続してもまる一日(10時間)は持つのが普通なので、充電忘れ以外でバッテリーに気を遣わないといけないことは煩わしく感じるでしょう。メッシュを使わなければ10時間以上持つので、メッシュの省エネ化が課題です。

 

PackTalkBoldはメッシュとBluetoothを併用しても概ねスペック通り10時間以上持つのでこの差は大きいです。

 

タンデム音楽共有(ミュージックシェア)は30k

通常、タンデム音楽共有は高音質なA2DPを短距離(1~2m)範囲内で転送するもので、かつインカム通話との併用はできません。それってデュアルBluetoothトランスミッターを使えば良いだけでは?というくらい役に立たない機能なのですが、30kは一味違いまです。

 

30kのA2DPはclass1対応?なのか通信距離がとても長く、インカム通話程ではないものの100mくらい転送が可能です。さらにBluetoothインカム通話とは併用できず相手も30kでなければなりませんが、メッシュ通話のみであれば1台限定で100m程度の高音質なA2DP音楽の共有ができます。

 

どれくらい役に立つかはわかりませんし、あまり応用もききませんが、唯一無二の機能なので高評価です。

 

音声操作はPackTalkBold

30kの音声操作はネイティブ英語しか受け付けてくれません。また、仮に使えたとしても不意の振動で音声入力モードになってしまい通話が途切れるので無効にしておく方が良いレベルです。

 

PackTalkBoldは日本語英語に対応しており、僕のベタベタな発音でも操作できました。使い慣れれば結構便利なのでおすすめです。

 

実際に使ってみての評価

本体比較

 

  30k     PackTalkBold
音楽音質 7 8
通話音質 7 8
通話距離 9 未検証
安定性 8 未検証
他社接続柔軟性 6 6
操作性 8 7
機能/拡張性 8 7
取り付け 4 5
重さ 2 2
コスパ 4 5
おすすめ度 6! 8!

※評価は10点満点です。

※PackTalkBoldは実際に走行できていませんが、自宅周りで歩いて確認しています。

 

音楽の音質はPackTalkBold

どちらも重低音重視のスピーカーで高音が弱めなのが特徴です。傾向は似ているのですが、少しだけPackTalkBoldのほうが音に厚みがあり音質は上だと感じました。さらにJBLスピーカー搭載版の販売もされるので、そちらはさらに高音質になっていることが期待できます。

 

30kも悪くはないですし最大音量も十分なので特に不満に感じることは無いと思います。

 

通話音質と通話距離は互角

30kは高音が響くので耳が少し疲れてしまいます。PackTalkBoldは無難で普通の通話音質です。大きな差はありませんがPackTalkBoldのほうが良いかなと思います。

 

通話距離は30kはSENAらしくかなり長くて、市街地で300m、郊外なら700mくらいは可能です。PackTalkBoldは徒歩でのテストでは若干劣るような気もしますが大差はないように感じました。ほとんど同じとみて良いでしょう。

 

安定性は・・・?

PackTalkBoldは実際に走行テストができていないのでなんとも言えませんが、手元で試す限りはかなり安定しています。メッシュで5台接続し、さらにBluetoothインカムをぶら下げて10時間ほど扇風機にあてて確認したところ、ずっと見ていたわけではないけどほとんど不安定になることがありませんでした。

 

30kは少し古いファームで8台接続を試した時は、一応自動経路制御は正しく機能してはくれますが、ノイズの増減が多くて会話が困難になるシーンが頻繁にありました。最新ファームで手元でテストしても同様の傾向なのでそういうもののようです。

 

推測にはなりますが、PackTalkBoldのほうが安定しているのではないかと思います。

 

操作性は30k

どちらもボタンは押しやすく反応も良いのですが、PacTalkBoldはメッシュ/Bluetoothのモード切り替えの概念がちょっとわかりづらいですね。30kはそれぞれが独立して動作し、ボタンも別なので単純明快です。

 

慣れれば大丈夫ですが、わかりやすいのは30kです。

 

機能性は30k

構成が同じなのでできることもほとんど同じです。メッシュ通話時は音楽併用が完全に可能で、Bluetoothインカム通話時の音楽併用は制限がつくのも類似しており、兄弟?と思うくらい似ています。

 

唯一違うのは30kの特殊な1対1限定の音楽共有機能です。これの分だけ30kのほうが評価が高いです。

 

重さはどちらも重量級

どちらも最も重い部類で、一般的なインカムが110gに対して150gもあります。40gの差は感じ取ることができるくらいです。もう少し軽いといいんですけどね。

 

おすすめはPackTalkBold

どちらも4万円オーバーで機能はほとんど同じ。となれば、メッシュのバッテリーの持ちと、メッシュ通話の安定性の高さ(推測)がポイントでPackTalkBoldをおすすめします。

 

30kはバッテリーの持ちの悪さがかなり足を引っ張っており、メッシュを投入するには早かったのではと思ってしまいます。それを挽回するにも僅差の操作性と特殊なミュージックシェアくらいしかありません。残念ながらファームアップでの改良も頭打ちのようですので、次世代メッシュモデルで改善されることに期待したいです。

 

30kがおすすめな人

  • 特殊なミュージックシェアを使いたい
  • 操作性を重視
  • バッテリーの持ちが悪くても気にしない

※ネットでは並行輸入品のみです。

 

 

PackTalkBoldがおすすめな人

  • メッシュで安定して大人数通話をしたい
  • 音質を重視
  • 音声コマンドを使いたい

 

インカムの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。