OGKらしさ全開!激安インナーバイザー付きフルフェイス KAMUI2のレビュー

フルフェイス

OGKの中でも安価な部類のKAMUI2

もともと期待値が低かったのだけど、使ってみると予想を上回る良い製品だということがわかった。

ショウエイのGT-Airに手が届かない人は、是非一度試してみてはいかがだろうか。

 

今回購入したのは、グラフィックモデル STINGERの青色。

OGKはグラフィックモデルとソリッドモデルの値段差があまりないので、悩まず好きなグラフィックを選べる点がありがたい。

グラフィック的にはCLEGANTシリーズが好きなのだけど、ASAGIで既に持っているので趣向を変えてこれにしてみた。

 

KAMUI2の特徴

インナーバイザーを採用

・下位製品向け素材 TPS帽体を採用

・ウェイクスタビライザーによる空力性能の向上

・曇りを軽減するピンロックシートをオプションで用意

・巻き込み風を低減する後付ウィンドシャッターを標準付属

・全ての内装を取り外し可

・ワンタッチで着け外しが可能なPATシールドシステム

・顎紐は着け外ししやすいマイクロラチェット式

 

・JIS2種

・2015年9月発売

・実売価格 2.2万~2.5万円

 

値段の割りに豪華装備なことが良い点。

気になるのは、安全規格がJIS2種のみであるということと、顎紐がDリングではなく好みの分かれるマイクロラチェットということ。

安全性についてはOGKという会社を信用する以外はないかな。

 

 

外観チェック

まず外観および各種機能を順番にチェックする。

 

正面

正面

口元から耳にかけてラインが入っており、口元の造形もエッジがきいている。

インナーバイザー付きはどうしても前頭葉の部分が大きく出っ張ってしまうが、このデザインのおかげか結構スマートだ。

シールドは5段階で開くタイプ。

左側の上下スライドスイッチでバイザーを上下させることができる。

シールドの詳細は後ほど記載する。

 

 

 

口元のベンチレーション

口元のベンチレーションは左右のスライド式。

向かって右がオープン、左がクローズなのだけど、下から覗き込まないとどっちかわからない。

それにこのベンチレーション、シールドの曇りを取るデミスト効果をメインに考えられているようで、口元を抜けていくようなエアフローにはなっていない。

大したコストではないだろうから、口元へ抜けるように作っておいて欲しかったなと思う。

 

 

 

 

頭部のベンチレーション

頭部のベンチレーションは前後のスライド式。

ベンチレーションの穴がすごく大きいので、効果は期待できるかも。

 

 

 

側面

左側にはバイザー開閉のスイッチ。

位置的にインカムとの干渉はほぼ無さそう。

スイッチ自体は少し硬いけど操作性は悪くない。

 

 

 

サイドの抉れ

ショウエイのZ-7同様、肩の部分がえぐれており、横を向いたり手を上げたりしたときにヘルメットと干渉しにくくなっている。

デザイン的にもアクセントになっていてかっこいい。

 

 

 

後ろ

後ろ

大型の排気用ベンチレーションが中央に一つ。

前後のスライドスイッチで開閉操作するようになっているが、見た目ではどっちが開くほうなのか全くわからない。

 

前のベンチレーションから後頭部にかけてウェイクスタビライザーと言う気流をコントロールするようにエッジの効いたデザイン。

外見はZ-7に近いけど、これはおそらく空力特性を考えると自然とこういう形になっていくのだろう。

 

 

 

底面

底面

エアロフラップのような機構はなく、口元はかなりひろい。

このまま走ると巻き込み風が多めになるので、快適性を向上させるためにウィンドシャッターが標準で付属している。

取り付けは簡単なんだけど、最初ちょっと戸惑ったので写真で解説。

 

 

 

 

ウィンドシャッター

ウィンドシャッターは裁縫が見えるほうが内側にくるようにする。

この写真で言うと右が内側にくるようになる。

説明書にもそれっぽいことが書かれているけど、どうもわかりにくい。

 

 

 

シェルの隙間に押し込む

この周りの部分をぐっと広げて、ウィンドシャッターを強く押し込んでいく。

綺麗にはまれば後付というのがわからないくらいピッタリはまるが、最初は壊れるんじゃないかと思って中途半端な状態で取り付けていた。

見た目に違和感がないくらい押し込んでおけばOKだ。

 

 

 

 

取り付け完了

取り付けるとアライのエアロフラップより少し大きめのウィンドシャッターができあがる。

顎や首とは少し余裕があり、適度に空気が抜けてくれるので夏も冬もこれをつけておけば快適そうだ。

アライの後付チンカバーには劣るけど、ショウエイのピッタリタイプより着け心地が良く、満足度は高い

 

 

 

ラチェットバックル

顎紐は好みの分かれるラチェットバックル式。

操作は簡単で、プラスチック部分を挿しこんで好きな場所で止めるだけ。

 

 

 

フラップを引っ張って外す

外す時はフラップをぐっと引っ張るだけ。

するっと抜けてくれるので、気楽に被ったり脱いだりできる。

 

 

 

金具の位置調整

元の紐の長さは金具で調整ができるので、大体このあたり。という感じの長さにしておけば良い。

喉ぼとけに当たると痛いのだけど、紐の調整をいくらしても喉ぼとけにバックルかプラスチック部分がきてしまうのが欠点。

何か布などを巻いておけば緩和されるので、痛い人は試してみて欲しい。

 

個人的にはDリングに慣れているのでラチェットバックルの「簡単」というメリットをメリットと感じることが無い。

Dリングに変更するサービスを展開して欲しいと思う。

 

 

 

内装

内装

この価格帯としては珍しく全てが取り外せるようになっている。

上質感はないけど値段の割にはしっかりしたつくり。

 

 

 

シェルの内側

外すとベンチレーションで取り込んだ風を流すように堀がある。

 

 

 

スピーカーの取り付け位置

耳にスピーカー埋め込み穴はなく、すぐ帽体になるので、痛い場合にちょっと削るということは難しい。

ただ、比較的空間に余裕はあるので大体の人は大丈夫だと思う。

 

 

 

インナーバイザーの格納場所

額の上の部分はインナーバイザーが格納されている。

その分少し前に出ているので、信号に近づきすぎるとちょっと見えにくい事がある。

逆に走行している時は気にならず、帽子のツバのような感覚で若干ながら日よけにも使えなくもない。

特に気にする必要はないけど、時々欠点としてあげられるので書いておく。

 

 

 

ホックが折れやすい

一点残念なことがある。

頭部のインナーを取り外した際、額付近のボタン(プラスチック)が破損してしまった。

実はこれ2回目。

構造からして貧弱そうなことはKAZAMIやASAGIで重々承知しており、最初に届いたKAMUI2の時も丁寧に外したけど外した瞬間にパチっと嫌な感触がして割れていた。

OGKサポートに電話しで事情を説明すると、すぐに交換の了承をいただき交換。

そして2個目もまた同じ状態となってしまった。

 

プラスチックにも強度(粘り)の違いがある。

いじくり倒している中国製のウェアラブルカメラのプラ素材は、曲げると前触れも無く乾いた音と感触とともにあっさりと折れてしまう。

日本製は柔軟性があって加重に耐え、限界を超えたらぐちゃっと曲がって最後に折れる。

 

残念ながらKAMUI2のこの部分は、前者に相当するということを2回の破損から学んだ。

 

まぁ折れても取り付けに問題はないし、内装側なので安価に購入できるからいいんだけど。

やっぱりこういう細かな点で、高級品との差を感じる。

 

 

 

シールドの出来は上々

シールドの品質

さて、お待ちかねのシールドについて。

まずは通常シールドを見ていこう。

色はクリアで一切スモークは入ってない。

これは夜間走行に適しており、昼間まぶしければインナーバイザーを使えばOKということだ。

シールドの質も非常によく、OGKではたびたびある歪みが全く無い。

 

 

 

開閉時の段階

シールドの開閉は全閉を0とすると5段階で全開になる。

ショウエイと同じでガクガクと段階を踏んで上下するのだけど、ちょっとだけ開けるという段階が存在しないことが難点。

全閉から1段でも大きく開いてしまい、曇りを取るデミストポジションにしては開きすぎになってしまう。

エアロブレード5でデミストポジションが導入されたらしいので、今後の改善に期待だ。

 

 

 

隙間

もう一つ気になる点は、段階を踏んで最後にバチンと閉まる割りにさっと閉めた時の密閉性が低いこと。

新品購入時はかなり隙間があって、雨の時に走行したらおもいっきりシールド上部から雨が流れ込んで、勢い良くシールド下部から流れ出ていった。

静音の観点からももう少し密閉性を高めたいので、ホルダー位置を調整してみる。

その前にシールドの着け外しについて。

 

 

シールドの着け外し

kamui2はCF-1というタイプのシールドホルダー。

RT-33やASAGIとは異なり、現行モデルではkamui2のみのようで、シールドもおそらく互換性は無い。

早速外してみよう。

 

 

 

シールドの外し方

シールドを全開にして、赤で囲ったレバーを下に引っ張る。

この時、全開にすると外れないので全開よりちょっとだけ閉めると緑で囲った部分がパチンと外れるようになっている。

あとはシールドを浮かせば取り外しOK

非常に簡単で慣れれば片側2秒で外せる。

 

 

 

取り付け方法

取り付けはもっと簡単で緑で囲った部分を押し当ててはめ込んで、青で囲った部分をぐっと押さえると、レバーが自動的に下がってパチンとはまる。

慣れれば片側2秒だ。

 

非常に良く出来た仕組みで、脱着のしやすさはショウエイと同等だろう。

 

 

ホルダー位置の調整

ホルダー位置の調整

シールドが浮いていたり、閉まりにくかったりする場合はホルダー位置を調整する。

シールドを外して赤で囲った二箇所をドライバーで緩める。

完全に外す必要はないので、緩めるだけでOK

 

 

 

調整した場所

遊びがあるので前後上下にずらしてドライバーで締めこむ。

この際、シールドを取り付けたまま調整することは難しいので、トライアンドエラーで何度も試して最適な場所を探していこう。

ちなみに僕はだいたいこういうときは、ホルダーを後方にずらして多少しまりにくくても密閉性を高めるように調整する事が多い。

 

今回は下方を後方へ、上方は中央で固定し、バランスよく密閉性が高まった。

完璧ではないものの、上も下も雨が滝のように流れることは無くなった。

ただやっぱりショウエイのように一発で密閉はされないので、シールドを締めたあとにシールド右側をぐっと押さえ込んで完全に密閉させている。

 

 

 

インナーバイザーの精度は良い

インナーバイザー

目玉機能のインナーバイザーだ。

左耳あたりにある上下のスライドスイッチを上にするとバイザーが降りてくる仕組み。

バイザーの動きは良く操作はしやすい。

 

 

 

視界

超広角のウェアラブルカメラを突っ込んで撮影してみた。

人の視界に近い視野角なので参考になると思う。

視界の7割がバイザー、2割がクリア、1割がヘルメット内部といった具合で、重要な部分は光を和らげてくれるので十分効果がある。

バイザーは鼻のあたりがえぐれており、見る場所によっては左右でスモーク有り無しとなって見えづらい。

ただこれはジェットのASAGIの場合であって、フルフェイスの場合は顎の部分で見えないので、消極的な理由ではあるけどえぐれによる影響は小さい。

 

 

 

試着してインナーバイザーを下す

バイザーの品質は非常に良く、これまで手にしたOGKの製品では最も歪みが少ない。

というかほぼ歪みが無く上出来だ。

スモーク具合は他社の普通のスモークとほぼ同じで丁度良い。

若干目が見えているけど、カメラのフラッシュの関係だと思う。

ちょっとだけ残念なのは、ASAGIやKAZAMIは普通のグレーだったのに、KAMUI2はわずかに黄色がかっている。

目の疲れを軽減するために青の波長をカットしているのだと思うけど、個人的には普通のグレーのほうが有難い。

というのも、黄色っぽいと「ああ、もう夕方か~」とツーリングが終わろうとしている気分になってしまうからだ。

 

ショウエイ程ではないけど、アライや他のOGK製品より黄色い。

ただのグレーでいいと思うけどね。

 

 

細かな点では不満はあるものの、価格以上に品質は良いと思う。

ウリの部分にしっかり注力しているこの感じ、OGKらしいなぁ。

 

 

 

被り心地は普通

試着

僕はMサイズばかりなんだけど、KAMUI2はLサイズのほうが合うらしい。

帽体が2シェルしかなく、XS、S、Mが小さい帽体、L、XLが大きい帽体。

Lサイズになると急に深くなったような気がするのは帽体サイズのせいだろうか。

 

内装に高級感はなく肌触りはいまひとつだけど、フィット感はそこそこ。

頭部は良いのだけどチークパッドが直線的で、頬の上部は強く当たり、下方はフィット感が乏しい。

包み込む感じが少ない状態だ。

それでも価格を考慮すれば十分で悪くは無いけど、やはり上位製品やアライ、ショウエイに比べるといまひとつだ。

 

気になるのはシェルとライナーによる軋み音だ。

喋る程度ならしないけどガムを噛むなど力を入れると数ミリの圧迫で軋み音がしてしまう。

また走行中にもトラックの風圧を受けたりすると、その風圧の変化によって音がする。

このあたりは価格相応な部分だろう。

 

重量は1641gとバイザー付きとしては標準的で、フルフェイスとしては重い部類。

それでもフィット感が良かったのであまり重さを感じることはなかった。

というか、バイザーが付いていると認識しているが故に、思ったより重くないと感じているのかもしれない。

 

■ヘルメット重量比較表

SHOEIは公式で公開されている値を表記し、他は協力いただいたある店舗の在庫品を計測している。±20g程度の個体差は十分にあるので、その点は考慮して参考にしていただきたい。なお、ここに記載するのはソリッドモデルのみ。グラフィックモデルは20gくらい重くなる場合が多い。
  カテゴリー  XS重量 S 重量 M 重量 L 重量 XL重量 XXL重量
X-Fourteen  フルフェイス 1489g 1574g 1611g 1664g 1666g 1668g
Z-7       フルフェイス 1289g 1310g 1351g 1385g 1447g 1447g
GT-Air    フルフェイス 無し 1462g 1499g 1524g 1590g 1610g
RYD     フルフェイス 1357g 1332g 1358g 1464g 1530g 1577g
RX-7X    フルフェイス - 1553g 1577g 1591g 1627g 無し
ASTRAL-X  フルフェイス - 1585g 1627g 1612g 1679g 無し
RAPIDE NEO フルフェイス - - - - - 無し
XD      フルフェイス - 1572g 1597g 1555g 1649g 無し
Vector-X   フルフェイス - 1518g 1573g 1554g 1611g 無し
Quantum-J フルフェイス - - - - - 無し
HRinnovation フルフェイス 無し - - - - 無し
RT33     フルフェイス - - - - - 無し
エアロブレード5 フルフェイス - 1390g 1442g 1389g 1533g -
KAMUI 2   フルフェイス - 1653g 1603g 1650g 1642g 無し
FF-R3    フルフェイス - - - - - 無し
YF-8     フルフェイス - - - - - -
YF-7     フルフェイス - 1623g - - 1731g 無し
YF-1C    フルフェイス 無し 無し - - - 無し
J-Cruise  ジェット 1415g 1401g 1450g 1474g 1536g 1546g
J-FORCE Ⅳ ジェット 1280g 1266g 1296g 1315g 1400g 1450g
VZ-RAM/Plus ジェット - 1388g 1410g 1410g 1496g -
MZ-F  ジェット - - - - - -
CT-Z   ジェット - 1487g 1539g 1509g 1549g -
SZ-G   ジェット - 1337g 1383g 1377g 1409g -
EXCEED ジェット - 1472g 1460g 1530g 1520g -
ASAGI  ジェット - - - - - -
AVAND2 ジェット - - - - - -
アフィードJ ジェット - - - - - -
VENIRE  ジェット - - - - - -
YJ-17  ジェット - 1418g 1452g 1492g 1558g -
YJ-20  ジェット - 1204g 1298g 1294g 1425g -
YJ-14  ジェット - - 1351g 1315g - -
NEOTEC2 システム 無し 1694g 1702g 1725g 1789g 1815g
IBUKI  システム - - - - - -
KAZAMI システム - - 1808g - - -
AFFID  システム - - - - - -
YJ-19  システム - 1784g 1764g 1876g 1858g -
販売終了製品
SZ-RAM4 ジェット - 1385g 1375g 1377g - -
Qwest フルフェイス 1404g 1371g 1422g 1447g 1526g 1505g

 

インカムの取り付け

 

レバーの位置は製品によって少し邪魔にはなるけど特に問題ない。

シェルとライナーの隙間はかなり小さいので、クリップの厚みがあると入らないので、インカムによっては両面テープでの取り付けになる。

 

では手持ちのインカムで試してみる。

 

SB5X

SB5Xのクリップを押し込む

相変わらずB+comは取り付けがしやすい。

クリップ部分が細くて強度があるので、どんなヘルメットにもだいたいクリップで取り付けが可能だ。

KAMUI2も同じく隙間は狭いもののクリップでOK

 

 

 

スピーカーを貼り付け

スピーカーケーブル長に余裕があるので、前方の顎横から回して取り付け。

耳の部分はプラスチック素材なのでクッション両面テープで貼り付け。

耳との隙間に余裕があるので、耳が痛くなるようなことは無かった。

マイクはチークパッドに埋め込んだり、口元に両面テープで取り付ける等、好みで大丈夫そう。

口元のスペースが結構あるし、ウィンドストッパーのおかげで巻き込み風が少ないので、マイク接地の自由度が高い。

 

 

 

取り付け完了

アンテナもレバーと干渉することは無く、デザイン的にもばっちりだ。

 

 

 

SENA 20S

SENA 20Sのケーブルとり回し

SENA 20Sはスピーカーケーブルが短いという欠点があり、KAMUI2はチークパッドとシェルとの隙間が非常に狭く、ケーブルを通しにくいという欠点がある。

この組み合わせの場合は、何とかして配線するしかないので試行錯誤した結果、チークパッドのプラ部分の穴を通すことにした。

ここならシェルと挟まれることもあまり無いので、ケーブルに余計な負荷がかからず断線の心配はなさそうだ。

 

 

 

ケーブルの通し方

内側はシェルの隙間から伸びてくるような感じ。

たぶん、大丈夫。

 

 

 

取り付け完了

SENA 20Sのクリップは非常に分厚くシェルと帽体の隙間に入らなかったので両面テープで固定。

首もとのデザインの影響でクレードルと帽体と接触面積が稼ぎにくく、ちょっと取り付けしにくかった。

大丈夫なんだけど、もう少しインカムへの配慮が欲しいところだ。

アンテナとレバーの干渉を考えるとここしかないと思う配置。

 

 

 

マイクは口元に設置

アーム式マイクはウィンドシャッターのあたりに潜り込ませておけば大丈夫。

もちろんワイヤーマイクでも適当に取り付けできる。

SENAの取り付けについては満点ではないけど、ぎりぎり合格ってところかな。

 

インカムの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。 [card url=https://bikede-go.com/blog-entry-166.html]

 

走行してみての感想

 

とりあえず近場をぐいぐいと走ってみた。

今後評価が変わるかもしれないが、一旦現状での評価をする。

 

 

■静音性能はいまいち

風切り音は大きめ。

音質はやや高音でコオオオオオ!って感じだ。

60km/hから煩いと感じ、80km/hくらいになると風圧の変化の影響を受けて軋み音まで発生し、結構気になってしまった。

 

ただ、ジェットに比べれば静かなので、静音に徹底的にこだわるような人でなければ問題はないと思う。

 

 

■空力性能は良い

速度を上げてもあまり持っていかれる感じは無い。

リフトしにくいのはやっぱりウェイクスタビライザーの効果だろうか。

 

 

■巻き込み風の制御は完璧

ウィンドシャッターをつければほぼ完璧に巻き込み風を押さえ込んでくれる。

また左右に少し隙間があるので、負圧で口元の息も排出するのに役立っているようだ。

 

ただ口元のベンチレーションがシールド方面にしか向かってないせいで、内側から強制的に排出しておらず、首元の負圧に頼るのみ。

もう少し口元の空気が滞留しないように工夫して欲しいかな。

速度が出ていれば全然気にならないが、のろのろ運転だと少し口元の快適性に劣る。

 

 

■ベンチレーションは良好

口元はいまいちなんだけど、頭部のベンチレーションはよく効いており、換気されていることが実感できる。

雨で前方のベンチレーションを閉じた場合、後頭部のベンチレーションは負圧を利用するような仕組みになってないようで、ほとんど効果を実感できなかった。

それほど問題は無いだろうけど、真夏の雨の快適性は若干劣るかもしれない。

 

 

■インナーバイザーは超便利

一日使ってみたけど、シーンによってクリアをスモークを切り替えられるのはとても便利。

品質も非常に良くて若干黄色いことを除けば完璧だ。

視界の下部がスモークから外れてクリアになってしまうけど、慣れれば全く問題なし。

それより状況に応じて切り替えられる点と、インナーなので汚れにくくメンテナンスが楽なことが大きなメリットになっている。

 

 

地味だけど万能!

価格の割りに高機能なのにいまひとつ話題にあがらないKAMUI2

アライ、ショウエイに挑戦したRT-33と、軽量特化で注目度の高いエアロブレードシリーズが目立ちすぎて、存在感がちょっと薄い。

 

OGKの中でも廉価でシェルの素材も低グレードのものが使われているせいか、下に見られている感がする。

というか僕がそう思っていたわけだけど、気になって購入してみると、意外にもつくりがしっかりしていて、値段を考えると十分な性能だと思う。

※内装のプラ部分を除く

 

もしラチェットバックルで痛みを感じる場合は、布のようなものをバックルに巻いて対処しよう。

軋み音についてはこんなものかなとも思うけど、あまりにひどい場合はメーカーに相談してみるのも有りだと思う。

ショップで試したら軋み音が少ないものもあるので固体差が激しいようだ。

このあたりは価格相応と割り切っておいたほうがいいかもしれない。

 

安全性を確かめることはできないが、JIS2種はバランスのとれた規格なのでこれでも十分じゃないかとも考えられる。

廉価版向けの素材なんて・・・と思わず、一度被ってみてはいかがだろうか。

 

ツーリングではインナーバイザー、町乗りではインナーバイザーとラチェットバックルが活躍すること間違いなし。

欠点はあるけど、2万円程度と安価に一つで何でもこなせる便利屋的なヘルメット。

何を優先すればいいかわからない人や、保管スペースがない人、安価に一つで全てを賄いたい人におすすめだ。

 

 

個人的 10点満点評価

軽さ・・・・・・・・・・・4

大きさ・・・・・・・・・・3

静音性・・・・・・・・・・3

涼しさ・・・・・・・・・・4

被り心地・・・・・・・・・5

空力性能・・・・・・・・・6

品質・・・・・・・・・・・4

インカムの取付やすさ・・・6

機能性・・・・・・・・・・7

ツーリング評価・・・・・5!

街乗り評価・・・・・・・8!

コストパフォーマンス・・・8

総合評価・・・・・・・・6!

 

ヘルメットの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。 [card url=https://bikede-go.com/blog-entry-180.html]

コメント

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