これぞデイトナ!自動経路制御を搭載した激安ハイエンド DT-01をレビュー

デイトナから自動経路制御機能を搭載したハイエンドモデルが発売された。自動経路制御機能を持つインカムは、Bluetoothのペアリングを工夫したサインハウスのB+Linkと、新しい通信規格を用いたSENAとカルドのメッシュネットワークの2タイプに分かれており、デイトナが採用したのはサインハウスと同じBluetoothタイプ。なんと音楽併用までできて1台2.4万円と他社のミドルクラスより安い。

 

自動経路制御機能を試すには最低3台は必要なのでデュアルパックを2つ、合計4台購入したので早速レビューを始める。2018年11月に操作性が改善したバージョンアップ版の出荷が開始された。本記事では基本的に旧型の写真を用いるが、新旧異なる部分は全て明記し新型での評価をする。

 

なお、同社のイージートーク3やGT2とはユニバーサルで接続することになるので、この記事に書く自社接続とはDT-01同士の自動経路制御接続のことを示し、イージートーク3等は他社と表現する。

 

DT-01のスペック

・Bluetooth4.2

・同時通話最大4人

・通信距離1.0km

・通話時間12時間

・一発ペアリング、自動接続、自動経路制御機能搭載

・他社インカムと接続可

・インカム通話と音楽の同時利用可

・HFP音声を他インカムへ転送可

・windows用設定アプリ有り

・USB Type-c

・IP67相当の防水性

・Gセンサー搭載

・実売価格 2.4万円

 

インカム総合記事はこちら

 

本体、付属品確認

本体と付属品一式

付属品は本体取り付け用クレードル、ワイヤーマイク、ブームマイク、スピーカー、USB Type-Cケーブル、他クッションや両面テープなど一式。デイトナでは初となるクレードルを採用し、スピーカーとマイクのケーブルはクレードルから出ている。クレードルのヘルメットへの取り付けは両面テープ、マジックテープ、クリップの3つが用意されている。

 

 

 

ブームとワイヤーマイク

マイクはワイヤーとブームの2種類。基本的にはフルフェイスはワイヤー、ジェットにはブームを使うことが想定されているが、ブームの根元はワイヤーになっているので設置の自由度が高くフルフェイスでもブームを使うことができる。

 

ワイヤーマイクはやたらとケーブルが長い。半分くらいで十分だ。

 

 

 

コネクター

クレードルから出ている黄色いコネクターがマイク接続用、赤コネクターがスピーカー接続用だ。コネクターは平均的な大きさで、ヘルメットのネック部分の隙間に埋め込めば干渉しにくいが、設置場所に困ることがあるのでもう少し小型にしてもらいたい。

 

 

 

スピーカーの比較

スピーカーの直径はSB6Xと比べるとわずかに大きいが、全てのインカムの中ではほぼ真ん中。スピーカーもマイクもGT2やイージートーク3と同じと開発担当の方から伺っているので、音質には期待できそうだ。

 

 

 

ベース

クリップはB+comと同じような細い針金のようなもの。クレードルの外側にクリップを差し込む穴があるので、クリップを左右からぐっと押し込んで取り付ける。強度は高く、細いのでシェルとライナーの隙間が狭いヘルメットにも取り付けがしやすく、何より軽量な点が良い。

 

 

 

クリップの取り付け

この穴に押し込むのだがかなり硬い。手で軽くする程度では全然入らないので、何かに当てて強く押し込もう。写真のとおりほぼ平坦になるまで入るようになっている。

 

 

 

接触端子

接点はクレードル側がバネ式で動くので故障はしにくそうな構造となっており、気軽に取り付け取り外しができる。クレードルが軽量薄型のわりに接点のつくりが良い。

 

 

 

スライドさせる

本体の取り付けは一般的な製品とは逆で下から上に差し込む。スライドさせながら押し込むとカチっと音がして感触もあるのでロックがかったことがすぐにわかるので、取り付けは簡単だ。

 

 

 

取り外す

外すのは少し癖がある。クレードル中央のボタンを押して、本体を下げつつ下方を手前へ引っ張り出すような感じだ。ボタンを押しながら下にずらして持ち上げる、という動作を片手でしようと思うと少し面倒。素直に下方を支えて、上部でロックという単純な構造のSENA 10S、SMH10に比べると見劣りする。

 

 

 

各種ボタン

本体のボタンは3つで構成されている。まず側面全体がインカム関連操作をするAボタン、この写真では見えないが後方上側にスマホ関連を操作するMボタン、後方下側に音量関連のVボタン。

 

旧型:

Aボタンは全面がボタンとなっているが、実際に操作しやすいのは赤丸でかこった中央だけで他の部分は強く押しても反応しない。ストロークが浅くて硬めであり、クリック感も少ないので操作できているかわかりにくい。

 

側面全体をボタンとするのはSB5Xでも採用されていたが、ヘルメットを脱ぐときに顎紐を外に引っ張って、その支えとしてインカム本体を持つことになり、誤って操作してしまう事が多かった。DT-01は有効範囲が狭くボタンも硬いのでヘルメットを脱ぐ時にインカムを持って支えてもボタンクリックまでは至らなかった。

 

新型:

同じくAボタンは全面がボタンとなっているが、クリック感がしっかりあってストロークも少し増えカバー全体の7割くらいがボタン操作の有効範囲となっている。旧型に比べて大幅に操作性が良くなった。

 

反面、ヘルメットを脱ぐ時にインカムを抑えると簡単にAボタンを押してしまうので、着脱の時はインカムに手を添えないようにしたほうが良いだろう。

 

 

 

新型と旧型の違い

具体的に何が変わったかというと、取り外し可能なフェイスパネル中央、赤○をつけた突起にスペーサーが追加されてストロークが確保されている。試しに新型パネルを旧型につけると同様の操作感を得られたので、もし旧型で不満がある人はオプションのフェイスパネルを購入すれば新型同様になると思われる。

 

ただ、現時点でオプションフェイスパネルが新型に切り替わっているかはわからないので、デイトナへ問い合わせるか現物を見てスペーサーが装着されているか確認したほうが良いだろう。

 

青○の部分はフリーズしてシャットダウン等ができなくなった場合に利用する、強制シャットダウンボタンで、新旧どちらにもある。フェイスパネルは隙間から簡単に取り外し可能だ。

 

 

 

ワッシャー追加

ちなみにスペーサーはこんな感じのもの。ノギスがないのでサイズは測れないが、何か適当なもので中央の突起部分を拡張したら同じような効果を得られると思うので、DIYでも対応は可能そうだ。

 

 

 

Mボタンの比較

もうひとつ、新旧で異なるのが後方上部にあるMボタン。旧型はとにかく使いにくかった。ストロークが浅く、硬く、クリック感もなく、ボタンの後ろ半分しか反応せず、押す方向も上から下ではなくヘルメット方向に向かって押すというもの。それなのに、ボタンに高さが無いため押そうにも押す場所がないというひどい有様だったが、新型は概ね改善している。

 

 

 

形状が変わった

見比べるとボタンが2mmくらい高くなってストロークが確保されていることがわかる。ボタンが浮いたようなフワフワ感があるが、これはスイッチの押す方向をヘルメット方向だけでなく、上から下に押しても反応するように工夫したただめだろう。おそらく内部のスイッチの方向を変更せずにボタン部分だけで解決したものと推測される。

 

ボタンの有効範囲は中央部分のみだが、突起が追加されたことでグローブを付けていても押す場所がわかりやすくなった。ただボタンの硬さは同じくらいなので、もう少し柔らかいとよかったと思う。総合的には可もなく不可もなくくらいまで改善されている。

 

残念ながらMボタンは取り外しができなさそうなので、旧型から新型相当への改造はできそうにない。

 

 

 

底面のUSB TypeC

底面には充電やアップデート、設定用のUSBポート(Type-C)と前後に押すボリューム関連のVボタンがある。防水キャップのつくりは良くて、着け外しがしやすい。

 

USBポートまわりは浅く広くスペースが確保されているので、汎用USBケーブルの利用も問題は無い。Vボタンは小さくやや硬いので操作しにくい。

 

 

 

肘を上げてボタンを押す

旧型Mボタンの押し方をいろいろ試した結果、ヘルメットを被ったままMボタンを押すのは、肘をしっかり上げてヘルメットに向かって力を加えられるようにすることが一番だとわかった。停止中ならまだ良いが、走行中に再起動などは結構やりにくい。コツをつかめば走行中でも操作は可能、という程度の操作性と考えておこう。

 

新型ならこの問題は解決しているので心配無用だ。

 

 

 

重量計測

重量はクリップ式クレードル込みで112gと平均レベル。イージートーク3が軽かっただけに少し残念。それでも重いということはないので安心して良い。

 

■DT-01        112g

■S-1          68g

■SB6X         111g

■SB5X         102g

■BT NEXT Pro     111g

■BT X2 Pro、X1 Pro  109g

■SENA 20S       153g

■GT2          100g

■イージートーク3    84g

 

 

ヘルメットへの取り付け

毎度問題になるのはSHOEIへの取り付けだ。SHOEIはシェルとライナーの隙間が無く最短でケーブルを通すことができない。前方のチークパッドからまわすには長さが必要なので、これをクリアできる長さが確保されているかが重要になる。

 

 

SHOEI Z7 珍しく親和性が高い

クリップを押し込む

クリップでシェルとライナーの間に挟みこむ。問題のケーブルはぎりぎりチークパッド前方から回しこむことができた。

 

スピーカーの赤コネクターはチークパッドの折り返した後、内側にくるようにしないとスピーカーまでのケーブルの長さが足りない。必然的にインカムの設置位置が決まってしまうが、良い場所に収まった。

 

 

 

スピーカーを貼り付け

小さくてあまり役に立たないSHOEIのスピーカー穴だが、びっくりするほどドンピシャな大きさ。専用設計かと思うくらいにはまった。

 

ただ左側のスピーカーケーブルはすごくぎりぎりなので、耳の後方からケーブルを回す余裕はなく前方から最短で取り付けた。ケーブルをはわすための溝は使わなかったが、きれいに収まってくれたので良かった。

 

 

 

マイクを口元に貼り付け

マイクは口元に設置。やや厚みがあるマイクだが、Z7は口元に余裕があるので設置には困らなかった。ただしケーブルがびっくりするほど長くて、折りたたんで収納しないといけない。ケーブル長は半分で十分だと思う。

 

 

 

取り付け完了

少しインカムが大きくてアンバランスだけど、Z7の肩のえぐれた部分におさまり、黒基調の落ち着いたデザインがマッチしている。配線はなんとかなり、スピーカーサイズもちょうど良く、こんなにZ7にあうインカムは多くない。

 

少しだけ手間がかかるとすれば、スピーカーコネクタが頭に当たらないようにネックパッド裏等に設置するよう工夫しないといけないことくらいだ。

 

 

ARAI アストラルX 基本なんでもきれいに着く

クリップを押し込む

インカム取り付けに苦労するSHOEIに比べればARAIは簡単だ。まずはシェルにクリップを挟み込んで、前方へケーブルをまわす。

 

 

 

スピーカーをチークパッド内に貼り付け

僕はチークパッドの耳の部分を削っているのでスピーカーを適当にマジックテープで取り付け。

 

 

 

ケーブルをネックパッドに収納

コネクター類はネックパッドの隙間に埋め込むが、場所を間違うと痛いので注意しよう。

 

 

 

取り付け完了

斜め上から見る

数分で取り付けは完了した。なかなか見た目がよく、ARAIのヘルメットにもあっている。ただクレードルは薄型なのに本体はやや厚みがあるので、出っ張り感は強い。

 

 

操作関連 覚えやすいが操作性が悪い

具体的な操作

操作方法

インカム本体操作について、最低限必要な操作を記載する。()内はGセンサーによる操作。断りが無ければ起動した状態からの操作とする。

 

また2018年11月公開のファームver1.32で操作性が変わっている。1.30以前 と記載がなければ最新ファームの操作を表記する。

 

基本操作

■電源オン/オフ

Vボタンを-方向に押しながら、Aボタンを2秒押す

 ※AボタンとMボタンを2秒長押し(ver1.30以前)

 

■音量調整

Vボタンを+方向、-方向に押す

 

■ペアリングリセット(全リセット)

電源オフの状態でVボタンを+方向に押しながら、Aボタンを5秒押す

5回赤点滅をすればリセット完了

 

ペアリング操作

■自社インカムペアリング(自動経路制御)

複数台のうち1台だけ操作B、それ以外は操作Aを行う

先に操作Aを完了してから操作Bを行う

 

操作A:Mボタンを5秒長押しで赤青高速点滅 (Mを押しながら1回叩く)

操作B:Aボタンを5秒長押しで青高速点滅 (Aを押しながら1回叩く)

 

1分程度で全てのインカムがペアリング完了し通話開始

 

 

■ユニバーサルペアリング

Aボタンを5秒長押しで青高速点滅 (Aを押しながら1回叩く)

接続するインカムをHFPペアリングモードにする

数秒でペアリング完了

※自動経路制御とユニバーサルを混在させる場合は、先にユニバーサルペアリングをした後に自動経路ペアリングをする必要有り

 

■デバイスペアリング

Mボタンを5秒長押しで赤青高速点滅 (Mを押しながら1回叩く)

接続する機器でDT-01を探し接続(PINコードを求められた場合は 0000 を入力)

※同じ操作で2台のデバイスを記憶可

 

 

インカム通話操作

■インカム通話開始(自動経路制御)

Aボタンを2回押す

数秒で対象インカム全てが接続される

 ※Aボタンを1回押す(ver1.30以前)

 

■インカム通話開始(ユニバーサル)

Aボタンを3回押す

数秒で対象インカムと接続される

 ※Aボタンを2回押す(ver1.30以前)

 

■インカム通話終了(自動経路制御、ユニ両方)

Aボタンを1回押し

 ※Aボタンを2秒長押し(ver1.30以前)

 

 

デバイス操作

インカム通話併用時は音楽の操作は不可。

一旦インカム通話を終了してから操作する。

 

■デバイスへの接続(マニュアル)

Mボタンを1回押す

※起動時に自動接続に行くが失敗した場合はマニュアル操作をする

 

 

■音楽の再生/停止

Mボタンを1回押す(1回叩く)

 ※Mボタンを2秒長押し(ver1.30以前)

 

■曲をスキップ

Vボタンを + へ2秒長押し (2回叩く)

 

 

■曲を戻す

Vボタンを – へ2秒長押し (3回叩く)

 

 

電話操作

■通話に応答/終了

着信中にMボタンを押す (1回叩く)

※自動受話モードの場合は10秒経過で受話する

 

■通話を拒否

着信中にMボタンを3秒長押し

 

 

■受話モード切替

・手動着信設定

MボタンをVボタンの – を同時に8秒長押し

 

・自動着信設定

MボタンをVボタンの + を同時に8秒長押し

 

 

 

操作性について詳しく!

新型になってハードウェア面では操作性が良くなったが、ソフトウェア面はいまひとつだ。

 

Gセンサーは意外と使える

Gセンサー

ヘルメットやインカムを叩くと振動を検知して操作ができるGセンサー。SENAのGセンサーはすごく使いにくかったので役に立たなかったがDT-01は比較的使いやすい。

 

Mボタンが致命的に使いにくかった旧型にとっては、音楽の停止、再生、スキップがGセンサーでできるのは救いだ。例えば音楽の停止、再生、スキップ等の走行中にしたい操作はインカム付近を規定回数叩くだけで良い。確実に反応させるには多少の慣れが必要だが、Mボタンを押すのに比べればはるかにましだ。

 

感度設定は標準で中となっているが、windowsの設定ツールから反応しづらくする低にしても良いかもしれない。

 

 

音声案内、ビープ音が不十分

ビープ音のタイミングや日本語音声案内が不十分でわかりにくい。ファームver1.32で少し改善したもののまだまだだ。

 

例えばMボタン長押しすると「ペアリングを開始します。 ブー   ブー」と数秒おきに低いビープ音がなるだけ。Aボタンの長押しも同じ。

 

Mボタン長押しは、スマホ等のデバイスペアリングと、一斉ペアリングの子側の操作で、Aボタン長押しは、ユニバーサルペアリングと一斉ペアリングサーチモードの操作だ。

 

この4つのペアリングモードを2つの操作で実現し、自動で状況を判断して最適なペアリングを実施していることは良いのだが、同じビープ音のみというのがわかりにくい。Mボタン長押しなら「デバイスペアリングまたは一斉ペアリング子機を自動判別中です」のように、今何のモードになっているのかを案内してほしい。

 

また、リセットについては一切音がならずLEDのみなので、ヘルメットを被ったままでは全くわからない。せめてビープ音くらいは鳴らしてほしい。

 

 

長押し操作を改善してほしい

長押し操作

B+comやSENAと決定的に違うのは、長押し操作をした時はボタンを離してはじめて何の操作をしたかわかるという点だ。

 

例えば、B+comで曲をスキップする場合、デバイスボタンを上に長押し2秒で、2秒経過した時点でコマンドが入力されてピッという音とともに曲がスキップされる。対してDT-01は、Vボタンを+に2秒長押ししても反応せず、手を離した時にコマンドが入力されて「曲送り」とアナウンスが流れて曲がスキップされる。

 

どちらも瞬間押し操作は音量調整、2秒長押し操作がスキップ、それ以上の長押し操作はないのだが、スキップコマンドが入力されたか手を離すまでわからないのはとても不便だ。

 

仮に2秒の次に5秒長押し操作があったとするなら、SENAのように2秒時点でピッ!とビープ音がなり、そのまま長押しして5秒時点でプッ!とビープ音をならして、何秒長押ししたとわかるようにすれば良い。

 

走行中にも操作をするならできるだけ無駄な操作時間は省きたい。長押し操作をしはじめてそろそろかな?と思って手を離したら音量調整をしてしまうことがあるので、安全圏をみてわざわざ3秒くらい気を遣って長押しをしている。

 

操作時間が3秒であると思えばそんなものか、と思って終わらせられるところだが、2秒超えたよな?そろそろいいよな?と、気を遣うという事に不便さを強く感じてしまうのだ。走行中にこの余計な気を遣う事が大きな欠点となっている。

 

音声案内の不十分さも長押し操作方式も、現状の動作は何も良い点が無い。

イージートーク3やGT2もほぼ同じなのでデイトナの考えなのだとは思うが、強く改善を要望する。

 

 

windowsアプリケーションでの設定

デイトナ初のwindows設定ツールだ。見た目はとても簡素でwindows2000を思い出すようなグラフィックをしているが、無駄に項目が多くなくとてもわかりやすい。ファームのアップデートもこの設定ツールから可能。

 

購入したら必ず設定しておいた方が良いことがある。マニュアルにも記載があるとおり、インカム通話とA2DPを併用した場合A2DPの音量がすごく小さくなるので設定ツールで設定をしよう。

 

 

 

設定画面

接続の仕方はマニュアルを読んでいただくとして、設定ツールでDT-01を認識すると、上記のような設定ができるようになる。重要なのはA2DPとGPSの音量設定だ。このGPS音量設定とはHFPのことで、とても役に立つので音量設定をちゃんとしておこう。デフォルトではどちらも音量は20となっている。A2DPで音楽を聴いた場合を100とし、インカム通話のバックグラウンドでA2DPで音楽を流すと20%にダウンする。

 

この音量ダウンは他社でもよくあることだが、個人的にはそんなものは不要で常にA2DP単体と同じ音量=100としておいてもらいたい。バックグラウンドで流すからといって下げる必要はなく、それはスマホ等のデバイス側で操作すれば良いことだと思っているからだ。

 

SB6Xのようにデバイスやインカム通話を個別にかつ簡単に音量調整できれば満点だが、DT-01はインカムで個別に設定はできないので、デバイス本体で音量調整をしよう。

 

デフォルトで「はい」になっているGPS音量設定画面のGPS共有とは、HFPで受信した音を他のインカムに転送する機能のこと。後で詳しく書くが、音楽は厳しくてもナビ音声程度なら他のインカムに転送しても十分聞けるので、GPS共有は「はい」にしておくことをおすすめする。

 

 

音質、接続性を確認

本製品を使っての走行はまだ出来ていないので、手元での確認となることをご了承いただきたい。

 

 

スマホとA2DPで接続して音楽を再生

スマホを接続して音楽を聴く

ファームver1.32で音質が変更されており、さらに低音が強調されている。

 

スピーカーはイージートーク3等と同じ。初期ファームver1.30の状態でソフトウェアによって味付けが変わっており、少し高音がカットされて低音が強調されているが、ver1.32でさらに低音が強く出力されるようになっている。イコライザーを調整したようなものなので根本的な音質変化があるわけではないようだ。

 

高音が強調されると耳が疲れてしまうのでこれくらいがちょうど良い味付けだと思う。スピーカー性能も良く、音楽を聴くには十分。インカム向けの適度な調整で長時間使用するのに適している。

 

 

インカム通話(自動経路制御)を試す

4台接続をする

自動経路制御を使い4台接続を試した。ペアリングに失敗することはなく精度は高い。ペアリングに要する時間は約1分で、B+Linkの2倍くらいかかるが許容範囲。

 

気になるのは操作性の項目でも書いたようにビープ音や音声案内が不十分で、ペアリングが完了したかわかりにくいこと。完了してしばらくすると自動的に通話が開始されるので、全員が通話できるようになるまで放置と決め込んでおくと良いだろう。

 

通話音質は十分で4台接続にしてはノイズが少なく安定している。接続順序は把握できないが、適当に4台を持って声を聞いてみても明確に違いを感じられなかったので、4台接続はまだ余裕がありそうな雰囲気だ。

 

デイトナの方に伺ったのは、4台接続というのは一斉ペアリングの上限台数ではなく、安定性の面でスペック上4台としているものとのこと。ペアリング上限が何台かわからないが、この感じなら6台接続も実用レベルかもしれない。今後のファームアップデートで正式サポート台数が増えることを願っている。

 

自動経路制御なのでどれか1台が離脱した場合、必要に応じて再接続をしてくれる。試しに4台のうち1台を電源オフにしてみたが数秒で再構築されて残る3台で通話ができるようになった。Bluetoothでブリッジしているのを自動で制御しているだけなので、ブリッジ機が抜ければ一旦切断されてしまうが、自動で再構築される。

 

この順番を気にしないで良いというのが何よりもうれしいところ。自動経路制御の精度はB+Linkより少し良くて安定性が高い。

 

人の声は、イージートーク3やGT2より少し高音がカットされて中音重視となった。以前開発の方が音声処理を今までと変えて人の声を聞き取りやすくしたと言っていた通り、耳に優しい音となっている。イージートーク3がSENAやMidLandに近かったのに対し、DT-01はB+comに近い音質だ。

 

好みの問題ではあるが僕は高音が適度にカットされている方が耳が疲れなくてツーリングに適していると思うので評価は高い。

 

 

インカム通話(自動経路制御)とスマホ音楽の併用

音楽を併用する

自動経路制御を使い4台接続をした上で、3台のインカムでAndroid端末を接続してA2DPで音楽を併用した。こちらも特に問題は無くとても快適。

 

マニュアルには先にスマホと接続して音楽を開始してからインカム通話を開始するよう指定があるが、逆の順序でもとりあえず接続は可能だった。安定性にかける場合は手順どおり先に音楽を流してからインカム通話を開始しよう。

 

 

インカム通話(自動経路制御)でHFP音声を共有

BT monoを有効にする

公式にサポートされているHFP音声の共有機能。マニュアルには電話を転送してインカム通話メンバー2台と電話先で会話ができると紹介されている。この機能はB+comやSENAの一部機種でも搭載されているが、これを応用することでいろんなことが可能だ。

 

仕様上の2台というのはおそらく電話音声を転送して全員がまともに話ができるのか?という点と、HFPを受けているインカムがブリッジ担当になった場合の負荷が考慮されていると推測される。

 

ただマニュアルには記載が無いもののwindows設定ツールにはGPS端末の音声転送と書かれており、この場合の台数制限には言及されてないので、音声案内程度であれば4台に転送しても十分聞ける範囲と思われる。

 

さて、この機能を有効に使うためには毎度おなじみとなったAndroidアプリ BTmonoの登場。本来BTmonoはスマホ同士をBluetooth(HFP)で接続してトランシーバーのように使うアプリなのだが、副次的な機能として音楽やナビ音声等のA2DPで発信する音を強制的にHFPにのせて発信することが可能だ。HFPはモノラルで音質が大幅に低下するが音楽は聴けないことはないし、ナビ音声なら全く問題は無い。

 

BTmonoを使ってHFPで音を流し、他のインカムに転送することができるので試してみる。注意点としては、HFPを受信した時に一旦全てのインカム通話が切断されるので、先にBTmonoをオンにしてHFPで受信した状態でインカム接続をする必要がある。

 

 

 

音声案内を共有する

BTmonoをオンにしてHFP接続をした上でHFP接続をしているインカムから自動経路制御を開始(重要)。順番は不確かだが、転送元のインカムに直接接続されたインカムではなんとか音楽を楽しめる程度の音質で、そこからブリッジされたインカムは楽しめるレベルではないくらい音質が低下した。

 

そもそも音楽のような広い帯域を使うものをインカム通話に乗せることは無理があるので、これは仕方ないところだろう。

 

ナビ音声の転送なら4台全てで十分聞けるくらいの音質。これなら先頭を入れ替わりながら走ることは可能でとても役に立つ、すばらしい機能だ。

 

注意点としてはHFP共有をしてから、そのインカムから全体へ発信しなければならないことと、切断された場合、HFP共有しているインカムが発信権限のみとなることで自動再接続がうまくいかない可能性が高い。こうなった場合は、HFPを停止(BTmonoをオフ)してから接続するか、一度全部を切断してからHFP接続インカムから再度発信する必要がある。

 

試しては無いがLineを転送することもできるはずなので、台数が多い場合はDT-01に1~2台インカムをぶら下げて、一部のメンバーだけがLineのグループ通話に参加させると何かと便利。これをLineぶら下げ方式と命名している。同様のことが可能なSB6Xの記事に詳細を記載しているので参照していただきたい。

 

イージートーク3やGT2との接続は自社相当のペアリングでブリッジ可能

イージートーク3と3台で接続する

公式にはイージートーク3等とはユニバーサルで接続となっている。操作は確かにそうなのだが、実際のところユニバーサルで接続するとHFPとなっているはずのイージートーク3やGT2から自社接続用のAボタン押しで接続ができてしまう。これは旧製品の自社ペアリング相当と考えて良さそうだ。

 

■ペアリング手順

①イージートーク3(1台目)のMボタン長押しとDT-01のAボタン長押しでペアリング

②イージートーク3(2台目)のMボタン長押しとDT-01のAボタン長押しでペアリング

※AとMは逆でも接続は可能

 

■注意点

・DT-01をMボタンにするとインカム通話切断ができないので、DT-01はAボタン、イージートーク3をMボタンでペアリングすることを推奨。

・DT-01は最後にペアリングした相手にしか発信できない(A2回押し)

・イージートーク3はAボタンでDT-01へ接続できるので、イージートーク3から接続したほうがわかりやすい

・ブリッジ中はA2DP併用不可

・グループNo割り当てはできないので、イージートーク3やGT2が主体となったグループに混ざることはできない

・GT2が3台になった場合は接続ができないので注意

 

自宅周りを歩き回ったところイージートーク3の1対1同等の通話距離で、安定性も問題ないので実用的なレベルの可能性は高い。仕様外ではあるが既存ユーザーにとっては嬉しい動作だ。

 

 

ユニバーサル接続のブリッジは一応可能

仕様上は他社との接続は1台となっているが、一応DT-01に他社を2台接続することが可能だ。テストした構成は以下2パターン。

 

SB6Xと接続

 

SENAと接続

注意点としてはDT-01から発信できるのは最後にペアリングした相手のみで、逆にHFPになった相手機器は基本的に一度接続をしないとリダイヤル発信での接続ができない。ほとんどの機種は再起動のたびにリダイヤル情報が消去されるので、以下のように工夫する必要がある。

 

例)SENA30k(HFP)—–(ユニ)DT-01(ユニ)—–(HFP)SB4X

①30kとDT-01をペアリング

※ペアリング完了後に接続することで30kのリダイヤル相手がDT-01と記憶される

②DT-01とSB4Xをペアリング

 

この手順でペアリングした場合、DT-01から発信(Aボタン2回押し)で接続できるのは最後にペアリングをしたSB4Xのみ。30kはリダイヤル設定が記憶されているので、30kのリダイヤル(フォンボタン押し)でDT-01へ接続が可能となるが、再起動するとペアリングからやり直しになるので30kはずっと起動させておく必要がある。

 

公式スペックは1台としている理由はわからないが、手元で試す限り音質、安定性は問題なし。リダイヤル相手情報を残すという事を意識しなければならないが、3人なら少し気をつけるだけで運用はできそうだ。

 

ちなみにSB6Xのユニバーサルレシーブはリダイヤルではなく普通に発信することができるので、このことを考慮する必要はない。

 

 

ユニバーサル接続でDT-01をHFPにすると癖がある

試している中でいくつか接続に失敗した例があるので記載する。

 

DT-01をHFPにして対向は、SB4X、M1-Sをユニバーサルにするといずれも接続できなかった。SB4Xはペアリング直後に電源が落ちて接続不可。M1-Sはペアリングが完了しない。

 

SENA 20Sはユニバーサルでも問題なくすんなりと接続できた。M1-Sのユニバーサルは不完全な部分があるので仕方ないが、それ以外は比較的なんとでも接続ができるので、DT-01のHFPに癖があるのではないかと推測している。

 ※30kとのペアリングは以前は不可だったが、2019年5月時点の最新版では接続可能になりました。30kのアップデートによるものと推測されます。

 

ただ、上にも記載したとおりDT-01のユニバーサルは柔軟性が高いので、DT-01をHFPにする機会は多くは無いだろう。その点が救いだ。

 

DT-01がHFPになった場合はブリッジもA2DP併用も不可。HFPになった際は他の大勢一般と同じだ。

 

ファーム1.33で仕様外ながらユニバーサルを混ぜて最大6台接続が可能

B+Linkとの違いのひとつにDT-01はブリッジしながらさらに1台、ユニバーサルで他社インカムを接続することができる。スマホ等の併用は不可になるので、インカム用に2ch、その他に1chの合計3chを持っており、その他をユニバーサルに割り当てる事が可能だ。

 

2019年3月公開のファーム1.33で自動経路制御とイージートーク3とのユニバーサル接続の安定性向上ファームが公開されたことで、非公式ではあるが合計6台接続が実用レベルになったという情報があるので、実際に以下の接続で試してみた。

 

なお、今回はイージートーク3を使った合計6台接続で試しているが、イージートーク3以外(他社を含む)なら4台で同様の手順で接続できるので参考にしていただきたい。それに伴いイージートーク3は「他社インカム」と表現する。

 

 

 

6台接続をする

結論から言うと、注意すべきポイントはあるもののすんなりと接続は完了した。安定性も十分で手元で試す限りイージートーク3を混ぜた6台接続は実用レベルと推測する。

 

ペアリング手順の注意点

自動経路制御とユニバーサルを併用する場合、先にユニバーサルペアリングをした後に自動経路制御ペアリングを行う必要がある。

 

①DT-01と他社インカムをペアリング(2台それぞれペアリング)

②DT-01同士を一斉ペアリング

 

接続手順の注意点

自動経路制御を接続したうえでDT01からユニバーサルで他社インカムへ発信する必要がある。逆にすると接続ができない可能性が高い。

 

①DT-01の自動経路制御接続をする(4台のDT-01が接続完了)

②DT-01から他社インカムへユニバーサルで発信する

 

6台接続時は音楽併用、HFP全体共有は不可

ユニバーサル接続をしていないインカムは1ch余っている状態なので、音楽やHFPを併用可能か試したところ安定性が大幅に低下した。特にHFP共有をしている場合は自動経路制御での接続がほぼ不可能だった。ユニバーサル接続をしていなければ問題ないので、ユニバーサルを含めた6台接続時に何かしら制約があるのだろう。

 

6台接続時はデバイス(音楽/HFP)を接続しなければ問題無し。と考えて良さそうだ。イージートーク3を持っている人は積極的に試してみてほしい。

 

これは便利!Lineぶら下がりで大幅に拡張

HFP転送機能を使えばLineのグループ通話も転送可能だ。インカムグループ通話とLineグループ通話の良いところ取りができ、いろいろな状況に対応できるようになるので以下の記事のLine応用の項目を参照していただきたい。

 

ユニバーサル接続の記事はこちらを参照してください。

 

DT-01の評価 新型で大幅に改善

手元で試す限り自動経路制御の安定性は高いし、仕様外ながらユニバーサルでブリッジができる点は誰と走るかわからない人にとっては利点が多い。さらに旧自社製品とは自社ペアリング相当の動きをしている上に、グループ番号割り当て不要でブリッジできてしまう。全く仕様に触れられていないのに旧製品の欠点まで補ってしまっている。

 

またファーム1.33で安定性が向上しており、イージートーク3との組み合わせでは仕様外ではあるが6台接続が可能そうだ。

 

これらを公式サポートしていない理由は、条件が複雑なので混乱回避のためではないかと推測している。「簡単操作」を標榜しているとおり公式サポートは簡単に説明のつくことだけに留めておくけど、ソフトウェアで制限はしないから仕様外を楽しむ人は思う存分楽しんで。そんな意図を僕は勝手に感じとって、この製品は面白い!と高く評価する。

 

旧型を新型に変更するサービスは無いとのことなのでその点は残念だが、ちゃんと改善したバージョンが発売されたのは良かったと思う。こんなに中身は良いのに単純な操作性で評価を落としてはもったいなかったが、新型の操作性は標準レベルになったので安心してほしい。

 

一応旧型ユーザーの救済として2018年11月公開のファームver1.32でMボタン操作を極力使わないようになったり、長押し時間が短縮されるなど変更が入って少し改善している点は評価できる。

 

旧機種との互換性が高いため、イージートーク3とGT2ユーザーは適宜必要な分だけDT-01へ買い換えれば良いし、これからインカムを揃える人にとっても安価かつ自動経路制御でとても楽なのでおすすめだ。

 

10点満点評価(新型での評価)

音楽の音質・・・・・・・・・9

インカム通話音質・・・・・・8

通話距離・・・・・・・・・・未検証

安定性・・・・・・・・・・・未検証

他社接続柔軟性・・・・・・・6

操作性・・・・・・・・・・・6

機能/拡張性・・・・・・・・9

取り付けやすさ・・・・・・・7

重さ・・・・・・・・・・・・6

コストパフォーマンス・・・・9

おすすめ度・・・・・・・9!

 

 

インカムの総合記事はこちらです。主要製品を比較、レビューしています。