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インカムの通話音質を左右する要素の一つにノイズリダクションがあるが、先日メールで、

 

・B+comにノイズリダクションは無いというのは本当?

・B+comのマイクは無指向性のためマフラーの音を拾って通話が困難というのは本当?

・SENAは指向性が強いため環境音を拾いにくいというのは本当?

 

 

と質問をいただいた。

これまでいろんなインカムを使って走行し、それぞれ特徴はあれどB+com、SENA、デイトナの3社で実用で困るくらいの差を感じたことは無いが、気になったのでどれくらいの性能差があるか比較してみた。

※MidLandはまだ実走行ができていません。近々3人で試す予定です。

 

尚、ここではノイズキャンセル等も含めてノイズを低減する機能ということで、ひとまとめにして確認していく。

 

 

 

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先に書いておくと、B+comにノイズリダクションはあって実際に走行中に体感することはできる。

例えば、マフラーを改造している人が停止状態からスタートすると、排気音がわずかに聞えるが2秒程度でかなり小さくなる。

回転数を一気に上げるとまた増えた排気音分くらいが聞えて、数秒で小さくなる。

他にも救急車両のサイレンも数秒で小さくなる。

 

機種によってノイズリダクションの処理方法や性能に差があることは実感しているが、中国製をのぞけば劇的な差はなくどれも実用範囲内の性能であると実際に使って感じている。

 

マイクの指向性はどのインカムもほとんど差を感じたことが無い。

風が直接あたらず口元に近ければどこでもOK という認識だ。

 

 

それでは、その認識が正しいのか、静止状態で比較してみよう。

 

比較

今回比較するのは以下の製品で、それぞれ同じ型番のインカムを接続し2台で確認をした。

※GT2とBT Proは1台ずつしかないため同社製品と接続してテスト

※6riders以外は全てワイヤーマイクを使用

※右に記載しているのはファームバージョン

 

SB4X v2.2

SB5X v1.4

SENA 10S v1.3

SENA 20S v1.7.2

イージートーク3 v2.30

イージートーク3 & GT2 v2.00

BT Next Pro & X2 Pro v08/04/2017

6riders

 

音響についてはあまり詳しくなく、自分なりに調べた上での確認方法なので間違っている点があるかもしれないが、あらかじめご了承いただきたい。

 

 

ノイズリダクションの確認方法

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例えばSENA 10Sの場合、10S同士を1対1で接続し、片方のマイクにスマホから昔のテレビ放送終了後のざーーーという音を最大音量で流し、遠くから少しずつ近づけたり、一気に近づけたりを繰り返し行う。

音を拾ってから数秒でノイズと判断して低減されるので、以下の指標を10段階でチェックした。

 

①ノイズを拾う最大音量

人の声が同じくらいになるように対向インカムの音量を調整。

その上で最もノイズが大きくなるノイズを拾った瞬間の音量。

 

②低減後のノイズ音量

ノイズリダクションが効いて低減された状態の音量。

 

③何秒後にノイズが低減されるか

 

④ノイズリダクションの安定性

ノイズ音量の変化や処理されるまでの時間の一定性等。

ノイズを0にできなくても、十分低減された状態が安定して続くことのほうが大事だと思う。

 

 

経験則になるが、マイクに密着させる一歩手前の段階で結構大音量で、高速を普通に走行しているのと同じ程度のノイズ音。

完全密着はマイクがヘルメットの外に出たような状態だと思う。

 

 

ノイズリダクションの評価

動画については、機種によってスピーカーの音質が異なったり位置ズレで録音精度が変化するため、音を比較するのは難しい。

あくまで同じ機種の中でノイズリダクションがどういう具合で効くのか?

という観点で参考にしてほしい。

 

その他注意事項

・手作業のためスマホの位置が違っていたりするが、動画以外に何回もテストしているので気にしないでいただきたい。

・SB4XとSB5Xは動画では風切り音対策のスポンジをつけてないが、撮影時以外はスポンジをつけて確認している。

・動画の文字と以下の表では処理までの時間が異なるが、正しくは以下の表を参照。

 

ノイズ最大音量 低減後の音量 所要時間 安定性 備考
SB4X 9 4 2秒 7
SB5X 7 2 1~2秒 8
SENA 10S 7 3 1~2秒 6 完全カット有り
SENA 20S 7 2 1~2秒 6 完全カット有り
イージートーク3 8 1 1秒 9
GT2 8 1 1秒 9
BT Next Pro/X2 Pro 5 5 10
6riders 10 10

 

注意

実走行での評価も含めていますが、バイクの種類やマフラーの音量、ヘルメットへの取り付け方、接続台数等によって評価はかわります。

マフラーをかえて常識の範囲の音量のバイクもある中での評価です。

 

 

■SB4X

2013年発売の旧世代。

今となってはノイズリダクション性能は劣るけど、マイクとスピーカーがそこそこ良いので総合的には普通レベル。

 

 

■SB5X

処理速度や低減後のノイズ音量はイージートーク3に劣るが、ノイズの音量差が少なく安定している。

マイクもスピーカーもそこそこ良いので、総合的には良い。

 

 

■SENA 10S、20S

10S、20Sはほぼ同じだけど、わずかに20Sのほうが高性能のように感じる。

SENAは完全ノイズカット機能を搭載しているが、判定後も十秒くらいの間隔で小さいノイズが復活して消えるを繰り返し安定しない。

僕はこの動作が非常に気になって、SENAのサポートに完全ノイズカット機能を切れないか確認したができないらしい。

電子処理が過剰で不自然さはあるが、通常のノイズリダクションは良好で、総合的には良い。

 

 

■イージートーク3/GT2

ノイズを一瞬大きく拾ってしまうが、処理速度が速く、処理の質も良く、一度処理したノイズは多少の変化があっても安定して処理し続けてくれる。

マイクの性能がいまひとつで人の声が聞き取りにくいことがあるが、ノイズリダクションは優秀なのでトータルでは良い部類。

値段からすると驚異的。

 

 

■BT Next Pro/X2 Pro

ノイズを拾った時点でノイズリダクションが瞬間的に動作しているのだろうか。

他製品のノイズが低減された状態よりノイズは大きいが、ノイズ音量が一定で安定していることが特徴。

※3人での走行を近々予定しています。

 

 

■6riders

ノイズリダクションは機能してないのではないか。

それとも瞬間的に適用されているものの、機能として弱すぎるのか。

エンジン音をおもいっきり拾ってしまうので、回転数をあげるとかなり厳しい。

製品レビュー記事でも紹介したとおり下道なら快適ではないけど会話は可能というレベル。

 

 

■結果

 

6riders <<<< SB4X < その他機種

 

6ridersがダントツの最下位で、次に旧世代のSB4X。

他の機種については好みとか慣れの範囲で入れ替わると思う。

 

やはりイージートーク3のコスパはすごい。

2倍以上する他社と比較して全く引けを取らない。

個人的にはノイズ音量の上下幅が広かったり変動が激しいとストレスに感じるので、ほぼ一定のBT Proシリーズが好みかもしれない。

早く次のツーリングで試したいと思う。

 

尚、ノイズリダクションが働くとプツプツと電子ノイズが入る。

これは全ての機種で起こっていることなので、電子処理の副作用ということだろう。

 

 

 

マイクの指向性の確認方法

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ノイズリダクション同様に1対1で接続。

対向のインカムのスピーカーを耳にあてながら、いろんな角度から「あっ!」「あっ!」と言って拾う音量に差異があるかを確認した。

※一定音量で「あーーーー」といい続けると、ノイズリダクションが働いてしまうことがあるため「あっ!」と言うことにした。

 

距離は様々で3cmから50cmくらい離し、声の大きさは普通に話す程度。

手に持って真後ろからもテストしている。

かなり頭おかしいやつだが、真夜中に全インカムのテストをやり遂げた。

 

 

マイクの指向性の結論

SB4Xのアームと6ridersを除けば、どのインカムも大差はなく、正面を10とすると側面で9、背面で6といったところ。

前方への単一指向性となっている。

ベストな位置は口元へ貼り付け。

狭くて貼り付けられない場合は、チークパッドの側面でもOK

 

 

■SB4Xのアームマイク

マニュアルに記載があるとおり無指向性で、背面の音もしっかりひろっている。

ただ、ツーリングメンバーにマフラーを改造したバイクでアームマイクを使っている人がいるけど、ノイズリダクションで処理されているせいか気になった事は無く、ワイヤーマイクと同程度の通話品質だ。

もしエンジン音や排気音を異常にひろってしまう場合は、あまり大きな差はないと思うけどワイヤーマイクを一度試してみてはいかがだろうか。

 

 

■6riders

無指向性のようで全方位しっかりひろう。

その上、ノイズリダクションが機能してないので、余計にエンジン音を拾ってしまったのだろう。

 

 

 

調査の結果

 

最初に書いたことと同じで、メジャーメーカーなら特徴の差はあっても総合的に大きな差はない。

旧世代のSB4Xは若干劣るが、実用上困るようなシーンは今までになかった。

6ridersは走行した時に真っ先に感じたのは、エンジンノイズを拾いまくってて、ノイズリダクションが動作しているとは思えなかったが、今回のチェックで合致していることを確認した。

 

 

・電子処理に不自然さがあるけど、完全ノイズカットを搭載するSENA 10S、20S

・オーソドックスなSB4X、SB5X、イージートーク3、GT2

・処理は弱めだけど安定性抜群のBT Proシリーズ

・マイクの指向性は大差無し

※SB4Xのアームと6ridersを除く

 

という認識で良いかなと思う。

 

実走行でも電波状況が極端に悪くなければほぼ同じ結果を得られるが、機種によって通信距離や安定性は異なるので、本記事での評価が実走行での総合評価というわけではない。

トータルで見る場合は、各製品のレビュー記事を参照していただきたい。