2019年3月時点最新版 バイクライフを劇的に変えたインカムの魅力にはまって早9年。店員よりメーカー社員よりインカム選びの適切なアドバイスができると思うので、本記事がその一助になればと思う。
- インカム選び6つのポイント
- 全インカムの徹底比較
- ハイエンド SB6Xの登場で新時代の幕開け
- ミドルクラス 超特殊なX-RIDE S-1に注目
- ローエンド イージートーク3がすごい
- 中国製 冒険者向け!
- 販売終了製品
- 手っ取り早く選ぶ 状況別おすすめインカム
- 受信専用機の紹介
- オプション、拡張製品の紹介
- 主要5メーカーの特色
- Bluetoothインカム FAQ
- Q : Bluetoothインカムはみんなが同時に通話可能?
- Q : トランシーバーかBluetoothインカムか、どっちが良い?
- Q : 本体のヘルメットへの取り付け方法は?
- Q : ヘルメットにスピーカーを埋め込むと耳が痛くならない?
- Q:バイクを離れる時に盗難にあいそう
- Q : Bluetoothって何?
- Q : Bluetoothプロファイルって何?
- Q : Bluetoothプロファイルが複雑でわからない
- Q : Bluetoothインカムを使うのって難しくない?
- Q : Bluetooth非対応のナビやMP3プレーヤーを接続できる?
- Q : 複数のスマホ等と接続できるの?
- Q : 他社のインカムとも接続できるの?
- Q : 実際どれくらい距離が離れても通話できるの?
- Q : 高速でも会話できる?
- Q : 雨の中走っても大丈夫なの?
- Q : バッテリーの持ちはどれくらい?
- Q : リチウムバッテリーがすぐ劣化しそう
- Q : リチウムポリマーって危険じゃないの?
- Q : 乾電池タイプのほうが良いのでは?
- Q : インカムを利用しながら充電はできるの?
- 疑問は解決しましたか?
インカム選び6つのポイント
選び方で迷ったなら、6つポイントが自分にとって必要か考えてみよう。メーカー、同時接続数、通話距離、通話と音楽の併用、ラジオチューナー、有線外部入力の6点と、その他意外と重要視されない点について記載する。
■メーカーはできる限りそろえよう
既にツーリング仲間がいずれかを持っていて、買い換えてまで乗り換える予定がないなら無理をせず同じメーカーにしておいた方が無難。ユニバーサルインターコムで他社とも接続できるけど、同メーカーのほうが安定する事が多い。機種によっては他社と接続すると複数台接続に制限がかかる。ユニバーサルインターコムについては以下の記事を参照していただきたい。
ユニバーサルインターコム(他社接続)の手順!理解すればすごく簡単
■通話距離はスペックの1/2以下と考えておこう
目安としては、市街地は1/5、郊外や高速は1/2と見込んでおくといいだろう。製品にもよるがスペック上1000mあれば十分、200mが実用最低ライン。例えば200mの製品であれば市街地は40m程度まで、つまり間に車が一台も入らなければ快適に通話ができ、1台入るとノイズが入る。1000mの商品であれば市街地は200m程度まで、間に車が3台入るとノイズが入る。という感じだ。人工物のない北海道の平原のような場所であれば、スペックどおりの距離が出ることもある。
■グループ通話をするなら自動経路制御搭載製品を選ぼう
従来のBluetooth接続は数珠繋ぎにしていくもので、ペアリングや接続手順が煩雑で4台接続を安定させるのはなかなか難しかった。そこで登場したのが一斉にペアリングをして、自動的に最適な経路で接続する自動経路制御機能だ。大幅に簡略化されているので4台接続をするなら自動経路制御搭載機種を購入しよう。Bluetoothによるものと新しい通信規格(通称メッシュ)を搭載したものがあり、4台程度までであればどちらも大差は無いので、他の機能で比較すれば良い。
■通話と音楽の併用機能は先頭を走る人に最適
インカム通話をしながらスマホ等の音楽やナビ音声を同時に聴く機能。基本的に音楽等は自分だけが聴けるので、ほかの人との趣味は考えなくてOK先頭を走る人はナビ音声が聞ける点が最大のメリット。これができるだけでナビを見る回数が減って、安全かつ楽しいツーリングができるようになる。有線外部入力は有線接続の手間がかかることを考えると、電子機器に慣れている人ならBluetooth接続で通話と音楽の併用機能を利用のほうがスムーズで良いと思う。
■ラジオは普段聴かない人にも役立つ
通話と音楽の併用機能を持つ機種ならインカム通話と同時にラジオが聴ける場合がある。バイクでもそれなりに聴けるので、ラジオ好きな人は要チェック。普段ラジオを聴かない人でも、ソロでずっと音楽を聴いていると飽きてくるため気分転換にラジオがあるとすごく便利。スマホのラジオアプリ(ラジコ)は地域の切り替わり時に自動で切り替わらず聴けなくなる等、スマホ操作をよく考えておかないといけない。スマホに長けている人であればラジオチューナー無しでも良いし、苦手な人ならラジオチューナー内蔵のほうが良い。
■有線外部入力は電子機器が苦手な人に便利
Bluetoothではなく、一般的なイヤホン等と同じ有線ステレオミニプラグのポートを備えているインカムがあり、通話と音楽の併用機能非対応機種でもインカム通話と併用できる場合がある。併用できない製品ではメリットが少ない。有線接続をするのが少々面倒ではあるが、安価なことが利点。簡単とは言えBluetooth接続機器が増えてうまく繋がらない場合もあるため、電子機器が苦手な人は有線のほうが気楽で良い。
■その他 あまり気にしなくていい事
・バッテリーの持ち時間
基本的にスペックどおりの利用が可能で、概ねどの製品も10~20時間となっている。休憩時もインカム同士をつなぎっぱなしにしているとまる一日は持たないが、休憩時に切断しておけば大丈夫。充電し忘れてもスマホと同じようにモバイルバッテリーから簡単に充電できるため、製品比較時はあまり気にしなくても良い項目。ただ最新のメッシュを搭載する30kは3時間程度しか持たないので要注意。リチウムポリマーが搭載されていることが多く、ヘビーに毎日何時間も使うと2~3年でバッテリーがへたってしまうが、週末の利用程度であれば製品寿命まで持つことが多い。
・防水性能
中国製を除けばどの製品もそこそこの防水性があり、通常の利用では心配する必要はない。ただ、土砂降りの中、何時間も走り続けると浸水してだめになる場合がある。スマホと同じように、浸水による動作不良が発生したら起動せずに完全に乾くまで放置させよう。袋にインカムとシリカゲルや米を入れて閉じると、内部の水分をすばやく吸収して故障を防いでくれる事があるので、試してみてはいかがだろうか。そのほか、インカムの疑問点を最下部にまとめたので、そちらも参照してもらえればと思う。
全インカムの徹底比較
製品は以下の4カテゴリーに分けて紹介する。・インカム通話と音楽の同時利用が可能な3万円前後のハイエンド・4台接続が可能な2万円前後のミドルクラス・1対1接続で1万円台のローエンド・玉石混交の中国製スペックリストはあくまでマニュアルや仕様表などから読み解いたもので確実とは言えないので、必ず公式サイトで仕様を確認して欲しい。手っ取り早くインカムを選びたい方は、ソロ、タンデム、2~4人等、ユーザーの環境にあわせて紹介しているので、 手っ取り早く選ぶ 状況別おすすめインカム を参照していただきたい。
ハイエンド SB6Xの登場で新時代の幕開け
主に3万円前後の価格帯でインカム通話とスマホ接続(音楽/通話)の同時利用を可能にした機種をハイエンドと位置づけた。2017年には従来の仕組みを覆す、Bluetoothで経路を自動制御するSB6Xと、メッシュネットワークを採用するSENA 30kが登場。ペアリングと接続の簡略化で利便性が大きく向上しているので、高価ではあるが検討する価値は十分ある。
●ハイエンドでオススメの機種
・自動経路制御、他社接続の柔軟性、音楽やナビ音声共有機能を搭載した 超万能B+com SB6X
・自動経路制御、ナビ音声共有機能、抜群のコスパが魅力デイトナ DT-01
B+com SB6X おすすめ!
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4台
・通信距離1.4km
・通話時間16時間
・一発ペアリング、自動接続、自動経路制御のB+Link搭載
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・ユニバーサル、ユニバーサルレシーブによる自由度の高い他社接続
・インカム通話と音楽の同時利用可
・音楽やナビ音声をインカムグループで共有
・大出力アンプと高音質スピーカー採用
・発売日 2017年8月
・実売価格 3.7万円
B+Linkで自動化した新世代モデル
Bluetoothで自動経路制御を実現したB+Linkを搭載。集まって一斉にペアリング、あとは放置で自動的に接続し、距離が離れて切断されても近づけば自動でグループ通話に復帰する。2018年7月にファームver2.0が公開され機能が大幅に拡張される。他社接続(B+Link非対応機種)は柔軟性の高いHFP発展型のユニバーサルレシーブに加え制限つきながらユニバーサルも搭載。ユニ、ユニR、B+Link、全ての組み合わせで自由にブリッジが可能で、とても柔軟性が高い。
さらにインカム通話レベルに音質が低下するが、A2DPで聴いている音楽やナビ音声をインカム通話にのせてグループ全員に共有する機能も搭載。攻殻機動隊やアーマードコアのような近未来的な日本語音声案内など、わくわくさせる要素もある。2019年現在、全機種No1おすすめ。
//www.youtube.com/embed/_mr5XLo_uoI
自動経路制御搭載の次世代インカム B+com SB6Xをレビュー
デイトナ DT-01 おすすめ!
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4台
・通信距離1.0km
・通話時間12時間
・一発ペアリング、自動接続、自動経路制御機能搭載
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・発売日 2018年5月
・実売価格 2.4万円
自動経路制御搭載機もデイトナらしい価格破壊
Bluetoothで全員一斉ペアリング、自動経路制御を実現した「かんたんグループトーク」を搭載。グループトークにGT2やイージートーク3はもちろん、他社製品をユニバーサルでグループトークに混ぜられるようになったので、旧製品より使い勝手が向上。ナビ音声程度ならグループトークに共有できたり、公式サポートされてないけど使えそうな機能が多数あるなど、なかなか面白いインカム。
もう自動経路制御のないミドルクラスを購入する意味が無い!といえるくらい価格でも性能でも魅力のある製品だ。2018年11月に操作性を改善したバージョンが登場し、おすすめ度がアップした。
これぞデイトナ!自動経路制御を搭載した激安ハイエンド DT-01をレビュー
SENA 30k
基本スペック&製品の特徴
・同時通話 メッシュ:最大16台 Bluetooth:最大4台 併用:最大32台以上?
・通信距離2km
・通話時間 メッシュ:8時間 Bluetooth:13時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・A2DPをインカム通話距離並みに共有可(メッシュ通話併用可)
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコンあり(OP)
・発売日 2017年12月
・実売価格 4.3万円
新しい通信規格メッシュネットワークと特殊なミュージックシェア
メッシュによる最大16台で自動経路制御が可能となり、さらにBluetoothインカム通話のブリッジが可能等、インカム通話に関する性能は従来製品を数倍上回っている。ペアリングと接続が大幅に簡略化されており、台数が多ければ多いほど恩恵をうける。ファームver2.0で限定的ながらBluetoothインカム通話時も音楽併用が可能になり、さらに高音質なA2DPをインカム通話距離で共有できるミュージックシェアがメッシュ通話と併用可能になった。
SENA 10Sにメッシュネットワークを追加したモデルと認識するとわかりやすい。メッシュ使用時のバッテリーが4時間程度しか持たず、PackTalkBoldが日本で発売されたことで大人数での最高性能は一歩後退したものの、特殊なミュージックシェアとSENAユーザーの多さでBluetoothの接続性が高いことが利点だ。※ネットでは国内正規品が無いが安価な平行輸入品が販売されている
SENA 30kレビュー 新方式メッシュネットワークは大人数で威力を発揮
SENA 20S、20S evo
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4台(20Sのみで構成した場合は8台)
・通信距離2km
・通話時間13時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン、GoPro接続機(OP)
・発売日 2014年4月 ※evo 2019年2月
・実売価格 3.5万円
安定の万能製品
2014年発売ながら2018年現在も最高レベルの性能を持つ名機。インカム通話とスマホ接続(音楽/通話)を両立させた最初の機種。長年市場トップの座を維持し続けてきたが、2017年12月に新規格メッシュネットワークを採用する30kにフラッグシップの座を譲った。それでもBluetooth接続に関しては30kを上回っているので、用途によっては20Sのほうが良い場合もある。とても良くできた製品なので、是非レビュー記事を参照していただきたい。2019年2月にアンテナを小型化した20S evoが販売開始されている。
圧倒的!?熟成された最高性能インカム SENA 20S、20S evo レビュー
Cardo PackTalkBold
基本スペック&製品の特徴
・同時通話 メッシュ:最大15台 Bluetooth:最大4台
・通信距離1.6km
・通話時間13時間
・一発ペアリング、自動接続、自動経路制御機能搭載
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(Bluetooth通話時はiOSは併用不可、Bluetoothブリッジ時は併用不可)
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・発売日 2018年6月
・実売価格 4.3万円
世界初メッシュネットワークを搭載したCardo PcakTalkシリーズ最新版
SENA 30kに先駆けること2年、2015年にメッシュネットワーク(DMC)を搭載したPackTalkを発売したCardo(カルド)社。スカラライダーシリーズと言えば知っている人もいるだろう。2010年頃を最後に代理店の問題で日本市場から姿を消すが、2018年6月にバイク用品業界最大手の岡田商事がCardo社の正規代理店となり復活した。
PackTalkシリーズはメッシュを搭載する上位製品で、Boldはシリーズ3代目。DMCはバージョンアップで熟成されており大人数では他を圧倒する性能を発揮する。Bluetoothも搭載しており、従来のインカム通話や制限付きながら音楽併用も可能。音声で操作するボイスコマンドが日本語向けにチューニングされているため、日本人の発音で簡単に操作できる。コスト度外視となるが大人数で最高性能を求めるならPackTalkBoldが最有力だ。
第3世代メッシュネットワーク搭載 Cardo PackTalkBoldとSlimのレビュー
Cardo PackTalkSlim
基本スペック&製品の特徴
・同時通話 メッシュ:最大15台 Bluetooth:最大4台
・通信距離1.2km・通話時間13時間
・一発ペアリング、自動接続、自動経路制御機能搭載
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(Bluetooth通話時はiOSは併用不可、Bluetoothブリッジ時は併用不可)
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・発売日 2018年6月
・実売価格 4.3万円
世界初メッシュネットワークを搭載したCardo PcakTalkBoldの小型版
スーパースポーツ等のバイクに合うようにデザインされたスリムタイプ。基本的な性能はPcakTalkBoldと同じだが通話距離が1.6kmから1.2kmにスペックダウンしているが、実用上はほとんど差が無い。本体の厚みはわずか6.5mm一般的なインカムは2~3cm程度なので1/3以下におさめながらも通話時間はBold同等の連続通話13時間を実現している。ヘルメットの横に大きなインカムを取り付けることに抵抗がある人におすすめだ。
第3世代メッシュネットワーク搭載 Cardo PackTalkBoldとSlimのレビュー
Midland BT NEXT Pro Hi-Fi
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大8人(うち4人はタンデム距離)
・通信距離1.6km
・通話時間20時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・音楽をインカムグループで共有
・A2DP機器2台を同時利用可
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコンがオプションで有り
・発売日 2016年11月
・実売価格 2.8万円
音楽共有が超便利 遊び心満載
2016年11月発売のコスパ抜群 BT Proシリーズのハイエンド機。インカム通話とスマホ接続(音楽/通話)を両立。スマホ等を接続して聞いている音楽やナビ音声を、グループ通話中のインカムに転送して共有する機能を持っている。インカム通話に音楽を乗せるため音質はやや下がるけど十分なレベル。8人接続のイメージはこんな感じ。
タンデム用接続を利用して車載動画で録音をするなど応用がきく機能だ。スマホアプリBT TALKを利用するとスマホ経由で人数無制限で通話ができるようになっている。(トランシーバーのようにオプションのスイッチを利用)2017年7月にオプションだったHi-Fiスピーカーを標準装備したHi-Fi型番へ切り替わっている。
MidLand BT NEXT Proのレビュー 初のグループ音楽共有機能搭載で2強を猛追!
ハイエンド機 スペック比較表
型番 | SB6X | DT-01 | DT-E1 | 30k | 20S(evo) | SRL/SRL2 | PackTalkB | PackTalkS | BT Mesh | NextProLite | X2 Pro S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | サインハウス | デイトナ | デイトナ | SENA | SENA | SENA | cardo | cardo | MidLand | MidLand | MidLand |
自動経路制御 | B+Link | Bluetooth | Bluetooth | メッシュ | × | × | メッシュ | メッシュ | メッシュ | × | × |
同時通話 | 6 | 4 | 4 | 16 ※8 | 8 ※1 | 8 ※1 | 15 ※8 | 15 ※12 | 10 ※8 | 4 ※6 | 4 |
通話距離 | 1400m | 1000m | 800m | 2000m ※9 | 2000m | 1600m | 1600m | 1200m | 1400m | 1600m | 1200m |
待受時間 | - | - | - | 240h | 240h | - | - | - | - | - | - |
通話時間 | 16h | 12h | 12h | 8h ※10 | 13h | 10h | 13h | 13h | 20h | 20h | 20h |
充電中の使用 | × | ○ | × | ○ | ○ | ? | ○ | ○ | ? | ○ | ? |
Blutooth | 4.1 | 5.0 | 5.0 | 4.1 | 4.1 | 4.1 | 4.1 | 4.1 | ? | 4.2 | ? |
ノイズ除去 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
通話と音楽併用 | ○ | ○ | ○ | ○ ※11 | ○ | ○ | ○ ※13 | ○ ※13 | ○ ※11 | ○ | ○ |
全体音楽共有 | ○ | △ ※15 | △ ※15 | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ○ |
タンデム音楽共有 | ○ ※16 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ペアリング記憶数 | 2 | 3 | 3 | 3 | 9 | 9 | 2 | 2 | 2 | 3 | 3 |
自動グループ通話 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ |
他社接続 | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
A2DP 2台同時 | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | 手動切替 | 手動切替 | ? | 完全同時 | ? |
FMラジオ | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
自動音量調整 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
有線入力 | × | × | × | ○ | ○ | × | × | × | × | ○ ※7 | × |
社外スピーカー | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × | × |
充電ポート | Type-C | Type-C | Type-C | micro | micro | micro | micro | micro | micro | micro | micro |
音声案内 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 |
音声操作 | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × |
防水性能 | ○IP67 | ○IP67 | ○IP67 | ○ | ○ | ○ | ○IP67 | ○IP67 | ○IPX6 | ○IPX6 | ○IPX6 |
スマホアプリ | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
発売時期 | 2017年8月 | 2018年5月 | 2019年8月 | 2017年12月 | 2014年4月 | 2018年5月 | 2018年6月 | 2018年6月 | 2019年6月 | 2016年11月 | 2019年4月 |
実売価格 | 3.7万円 | 2.4万円 | 1.8万円 | 4.3万円 | 3.6万円 | 3.6万円 | 4.3万円 | 4.3万円 | 3.8万円 | 2.8万円 | 2.8万円 |
10点満点評価 | |||||||||||
音楽音質 | 7 | 9 | - | 7 | 7 | - | 8 | 8 | - | 9 | - |
通話音質 | 7 | 8 | - | 7 | 7 | - | 8 | 8 | - | 6 | - |
通話距離 | 7 | 未 | - | 9 | 9 | - | 未 | 未 | - | 7 | - |
安定性 | 7 | 未 | - | 8 | 10 | - | 未 | 未 | - | 5 | - |
他社接続柔軟性 | 10 | 6 | - | 6 | 6 | - | 6 | 6 | - | 5 | - |
操作性 | 9 | 6 | - | 8 | 8 | - | 7 | 5 | - | 5 | - |
機能/拡張性 | 10 | 8 | - | 8 | 6 | - | 7 | 7 | - | 7 | - |
取り付け | 8 | 7 | - | 4 | 4 | - | 5 | 5 | - | 6 | - |
重さ | 6 | 6 | - | 2 | 3 | - | 2 | 4 | - | 6 | - |
コスパ | 6 | 9 | - | 4 | 4 | - | 5 | 5 | - | 6 | - |
おすすめ度 | 10! | 9! | - | 6 | 6 | - | 8 | 7 | - | 5 | - |
※1 20SまたはSRLのみで構成した場合。他機種が混在した場合は4台
※4 オプション利用で可能
※5 要変換ケーブル
※6 通常距離では最大4台、タンデム距離を含めると最大8台接続可
※7 別途専用ケーブルが必要
※8 メッシュネットワークで16台、Bluetoothで4台、併用した場合は32台以上
※9 メッシュ利用時2000m Bluetooth利用時1600m
※10 メッシュ利用時8時間、Bluetooth利用時13時間
※11 メッシュ通話時は音楽併用可 Bluetoothインカム通話時は1対1かつ自社の一部製品と接続した場合のみ併用可
※12 Bluetooth接続時は最大4台
※13 メッシュ利用時は音楽併用可 Bluetoothインカム通話時はiOSは併用不可/ブリッジ中は併用不可
※14 少し奥まっているため汎用品は加工が必要な場合あり
※15 ナビ音声の全体共有のみサポート
※16 SB6X同士で1対1の場合のみ通話と併用可
ミドルクラス 超特殊なX-RIDE S-1に注目
2万円前後で主に4人接続が可能な製品をミドルクラスと位置づけたが、新機能 自動経路制御搭載のハイエンドと、優秀なローエンドの板ばさみになり少し元気がない。3台以上なら自動経路制御の恩恵が大きく一度使ったら普通の方式には戻りたくないと思うくらい便利なためハイエンドへいきたい。2台でいいなら通話距離は短いものの安価で音楽併用が可能なローエンド イージートーク3が抜群に良い。しかし、そんなトレンドを無視した異端なこの製品をおすすめしたい。
●ミドルクラスでオススメの機種
・他社接続性能と仕様外動作でキラリと光る X-RIDE S-1
X-RIDE S-1(BlueRider M1-S)オススメ!
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大6人
・通信距離500m
・通話時間10時間
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・他社インカムと接続可(ユニ、HFP、全ての組み合わせでブリッジ可)
・インカム通話と音楽の同時利用可(仕様外)
・グループで音楽共有可(仕様外)
・有線オーディオ入力
・発売日 2017年4月
・実売価格 1.5万円
制限無しの仕様外動作が魅力
台湾メーカーのOEM。スペック上の通信距離こそ短いものの、6台接続をサポートしている事が特徴。マニュアルに記載はないがユニバーサル接続が可能で、さらにユニバーサルでもHFPでも自由にブリッジができるすごいやつ。他社接続の柔軟性は極めて高く、全機種でも1、2を争うレベル。さらに有線入力や仕様外ながらHFPの併用も可能と十分な拡張性を持っている。本体が非常に軽量で、ボタンが押しやすかったり動作が軽快等とても快適。
A2DP併用が可能な上位機種が無いのは惜しいが、今後の展開に期待したいシリーズだ。製造元が同じであろう台湾DIMTON社のBlueRider M1-Sも全く同じ動作をしており、1万円程度で購入できる。詳細はレビュー記事を参照していただきたい。
6台接続をサポートする格安インカム 台湾製のX-RIDE S-1をレビュー
B+com SB4X Lite
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.4km
・通話時間16時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(OP or 裏技)
・グループで音楽共有可(OP or 裏技)
・発売日 2013年4月
・実売価格 2.6万円
裏技とオプションが魅力
2013年発売当時のフラッグシップモデルが、2015年に付属品を簡素化してミドルクラスとして再デビュー。スピーカーとマイクが優れていて音質が良く、特に人の声は非常に聞き取りやすく疲れにくいので、まったり喋りながら走り続ける事に長けている。オプションで6人接続ハブ方式のB+com Stationと音声出力を備えた3人接続ハブ方式のメディアサーバーが利用可能。音質は悪いが外部入力端子がありメンバー全員で音楽やナビ音声を聴くこともできる。詳細は次項のオプション項目で紹介する。
そして「グループ通話withモバイル」を応用すれば、SB4X単体でインカム通話と音楽/ナビ音声の併用とグループメンバーへの共有が可能。仕様外だが実際に試して実用レベルにあることを確認できたので、詳細は製品記事を参照していただきたい。ハイエンドのSB6Xとはユニバーサルで接続するが、SB6Xのユニバーサルレシーブが高性能なため従来の自社接続と大差は無い。SB6Xは新しい仕組みへ移行し、だいぶ旧式化してきたこともあり、そろそろ第一線からは退くころだ。
裏技で音楽とインカム通話の併用が可能!B+com SB4X Liteのレビュー
SENA 10S
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.6km
・通話時間12時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(1対1かつ自社の一部製品と接続した時のみ)
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・有線音声入力(通話と併用不可)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン、GoPro接続機(OP)
・発売日 2016年5月
・実売価格 2.9万円
基本性能の高いスタンダード機
2016年5月発売のSMH10の後継機。SENA 20S譲りの基本性能で快適な動作をする。ミドルクラスとして欠点らしい欠点が無い優等生。2018年10月のファームv2.0で制限つきながらインカム通話と音楽の併用が可能になったので、用途によっては20Sでなくても10Sで十分な場合もある。20Sとは音楽の併用に制限があるかないかで比較しよう。
SENA 10C
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.6km
・通話時間17時間
・カメラ撮影可
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン、GoPro接続機(OP)
・発売日 2015年7月
・実売価格 5万円
車載動画をする人におすすめ
インカムにウェアラブルカメラ相当の広角カメラを内蔵させた付加価値モデル。基本的な性能はSENA 10Sより少し低い程度。カメラはそこそこ広角で臨場感があり、FullHD 30fpsと標準的な解像度。youtubeを見る限りは本ブログでも取り上げているコスパ抜群のSJCAM SJ4000程度の画質がありそうだ。動画撮影をするとバッテリーは約2時間。撮影した動画はインカム通話も録音されるので、グループでツーリングをして動画編集をしている人に最適な製品だ。
SENA 10U
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.6km
・通話時間10時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(1対1かつ自社の一部製品と接続した時のみ)
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン付属
・発売日 2015年7月
・実売価格 4万円
スマートに取り付けたい人におすすめ
アライとショウエイ向けにカスタマイズされており、ヘルメット内部におさまるよう設計されている。標準でハンドルリモコンも付属しており、外部からは全くインカムが見えない。スマートに取り付けたい人におすすめ。
SENA SF4
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.2km
・通話時間13時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(1対1かつ自社の一部製品と接続した時のみ)
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン(OP)
・発売日 2018年12月
・実売価格 2.7万円
10S相当の形状違いバージョン
SENA特有のジョグダイヤルを廃して3つのボタンのみで構成されたSFシリーズの上位製品。性能は概ね10Sと同じで小型軽量化した上で少し安くなっているので、ジョグダイヤルでなくても良いならSF4がおすすめだ。
ボタン式を採用した新シリーズ SENA SF4、SF2をレビュー
SENA SMH10
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離900m
・通話時間12時間
・他社インカムと接続可
・有線オーディオ入力
・発売日 2010年
・実売価格 2.3万円
周りの人と型番をあわせたいなら
2010年発売の超ロングセラー。2年遅れで発売した同世代のSB4X同等の性能を持つなど、他社を数年先取りした画期的な製品。名機であることに間違いは無いが、時とともに良い製品が多数登場しているため優位性は低くなってきている。強いてあげるならSMH10はユーザーが多いため、操作に不安な人は周りの人からアドバイスを受けやすい点が良いところだ。
パッケージによってマイクの付属品が異なるので注意しよう。SMH10-10はアームマイクのみ。SMH10-11はアームとワイヤー両方がついている。終息に向かっているのか在庫がなく、現在取り扱いがあるのは平行輸入品のみとなっている。国内サポートが受けられないがUSAサイトからアップデートして日本語化も可能なので、海外サイトを見る事に抵抗が無ければ選択肢に入れても良いだろう。
Cardo FreeCom4
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.2km
・通話時間13時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(iOSは併用不可、ブリッジ時は併用不可)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・発売日 2018年6月
・実売価格 2.4万円
条件付で音楽併用が可能なミドルクラス
PacTalkBoldからメッシュを省いて、BluetoothのみとなったFreeComシリーズ上位。Bluetoothによる自動経路制御は搭載していないので従来どおりの数珠繋ぎで4台接続までサポート。スピーカー接続は3.5mmステレオミニプラグを採用し好みのスピーカーを使うことを前提としているので、音質に拘りのある人に向いている。PackTalkシリーズのメッシュグループ通話にぶら下がることを想定し、PackTalkBold込みで検討する製品だ。
Cardo日本再上陸!Freecom4とFreecom2をレビュー
MidLand BT X2 Pro Hi-Fi
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.0km
・通話時間20時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコンがオプションで有り
・発売日 2016年8月
・実売価格 2万円
Nextとの併用を念頭においた機種
2016年7月に発売されたMidLandの新製品。安価な割りに高性能なことは本製品の特徴だが、音楽/音声共有が可能なハイエンドのNEXTとあわせることで真価を発揮する。NEXTはグループ内に1台あれば十分なので、他をX2で固めれば楽しいグループツーリングができるだろう。また、BT NEXT Pro同様にスマホアプリで通話ができるBT Talkと、ブレーキを感知してLEDを点滅させる機能も搭載している。2017年7月にオプションだったHi-Fiスピーカーを標準装備したHi-Fi型番へ切り替わっている。
MidLand BT X2 ProとBT X1 Proのレビュー!コスパ抜群、期待の新製品!
ミドルクラススペック比較表
M1-S | 10S | 10C | 10U | SF4 | SMH10 | Freecom4 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | DIMTON | SENA | SENA | SENA | SENA | SENA | cardo |
自動経路制御 | × | × | × | × | × | × | × |
同時通話 | 6 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
通話距離 | 500m | 1600m | 1600m | 1600m | 1200m | 900m | 1200m |
待受時間 | 360h | 240h | - | - | - | 240h | - |
通話時間 | 10h | 12h | 17h ※10 | 10h | 13h | 12h | 13h |
充電中の使用 | ○ | ○ | ○ | × | ? | ○ | ○ |
Blutooth | 4.1 | 4.1 | 4.0 | 4.0 | 4.1 | 3.0 | 4.1 |
ノイズ除去 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
通話と音楽併用 | △ ※8 | ○ ※9 | × | ○ ※9 | ○ ※9 | × | ○ ※5 |
全体音楽共有 | △ ※8 | × | × | × | × | × | × |
タンデム音楽共有 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ペアリング記憶数 | 2 | 9 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
自動グループ通話 | × | ○ | × | × | × | × | × |
他社接続 | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
A2DP 2台同時 | × | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | 自動切換 | × | 手動切替 |
FMラジオ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
自動音量調整 | × | ○ | ○ | ? | ○ | ? | ○ |
有線入力 | ○ | ○ ※4 | × | × | × | ○ ※4 | × |
社外スピーカー | × | ○ | × | × | ○ | × | ○ |
充電ポート | micro ※6 | micro | micro | micro | micro | micro | micro |
音声案内 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 |
音声操作 | × | × | × | × | × | × | ○ |
防水性能 | ○IPX5 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○IP67 |
スマホアプリ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
発売時期 | 2017年4月 | 2016年5月 | 2015年7月 | 2015年7月 | 2018年12月 | 2010年 | 2018年6月 |
実売価格 | 1万円 | 2.9万円 | 5万円 | 4万円 | 2.7万円 | 2.3万円 | 2.4万円 |
10点満点評価 | |||||||
音楽音質 | 7 | 7 | - | - | 6 | 3 | 8 |
通話音質 | 6 | 7 | - | - | 7 | 5 | 7 |
通話距離 | 未 | 8 | - | - | 未 | 未 | 未 |
安定性 | 未 | 10 | - | - | 未 | 未 | 未 |
他社接続柔軟性 | 10 | 6 | - | - | 6 | 6 | 5 |
操作性 | 7 | 8 | - | - | 7 | 5 | 6 |
機能/拡張性 | 6 | 5 | - | - | 5 | 4 | 5 |
取り付け | 7 | 4 | - | - | 6 | 4 | 5 |
重さ | 10 | 3 | - | - | 8 | 3 | 7 |
コスパ | 10 | 4 | - | - | 5 | 3 | 5 |
おすすめ度 | 9! | 4 | - | - | 5 | 2 | 4 |
※1 オプション利用で最大6台
※2 オプションまたは裏技で可能
※3 オプションの変換ケーブルが必要
※4 インカム通話との併用不可
※5 iOSは併用不可、ブリッジ中は併用不可
※6 奥まっているため汎用品は要加工
※7 少し奥まっているため汎用品は加工が必要な場合あり
※8 仕様外で可能 HFPのみのため音質は低下 ブリッジ中は併用不可
※9 1対1かつ自社の一部製品と接続した場合のみ併用可
※10 動画撮影時は2時間
ローエンド イージートーク3がすごい
2万円以下で主に同時接続2台までの製品をローエンドと位置づけた。どのモデルも上位機種に比べて通話距離が短い。大人数だと切断されないようにペースを合わせるのが大変だけど、1対1であれば車が入ってきてノイズが増えたら後ろを気にして調整する。という具合で走れば問題は無い。以前はタンデム用で数メートルの製品もあったりしたが、現在はスペック上200mくらいでぎりぎり二人走行で使えるものが最低ラインとなっている。
●ローエンドのオススメ
・タンデム or 2台なら通話+音楽が併用可能な デイトナ 「イージートーク3」
デイトナ クールロボ イージートーク3 オススメ!
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人※仕様外で最大5人
・通信距離200m
・通話時間12時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・発売日 2015年8月
・実売価格 1.3万円
全機種でNo2おすすめ!安価に音楽併用したい人へ
インカム通話と音楽の併用が可能。さらに仕様外かつイージートーク3とGT2限定ながら、3台以上で同時に利用できるという物凄いヤツ!1台1.2万円とメジャーメーカー最安クラスでこのハイスペック。通話音質はいまひとつだけどスピーカーの音質は良く、音楽を楽しむのには適している。
全機種の中でも、タンデムという条件においてはコストを考えれば間違いなく最強。バイク二台でもあまり距離が離れなければ十分使えるので、最初の一台に最適。そして安定性は不明だが3~5台接続まで可能な裏技もある。もしかしたら最初で最後の一台になるかもしれない、そんなポテンシャルが備わっている。距離の短さを除けばミドルクラスを凌駕しており、使用状況によってはハイエンドにも匹敵する製品なので、是非以下の詳細レビューを参照していただきたい。
ローエンド最強!通話と音楽を併用可能なイージートーク3をレビュー
SENA SF2
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離800m
・通話時間13時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(1対1かつ自社の一部製品と接続した時のみ)
・A2DP機器2台を同時利用可(自動切替)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコン(OP)
・発売日 2018年12月
・実売価格 2万円
SENAの新型ローエンド
SFシリーズの真ん中モデルで、SF4からブリッジ機能をなくし、通信距離を800mに抑えたローエンドモデル。SMH5-FMの後継のような位置づけでもある。1対1接続限定かつ自社の一部製品と接続した時のみになるが、2万円以下のローエンドでは珍しく音楽の併用が可能だ。SMHシリーズは旧式化が著しいためSENAで安価な製品を選ぶとなればSFシリーズが今後の中心になるだろう。
ボタン式を採用した新シリーズ SENA SF4、SF2をレビュー
SENA SMH5
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離400m
・通話時間8時間
・他社インカムと接続可
・発売日 2011年
・実売価格 1.7万円
SENAの標準的なローエンドモデル
SMH10の廉価版として2011年に発売されたローエンドの代表格。価格は並行輸入品で1.7万円程度でインカムデビューに最適なモデル。価格の安さと小型軽量であることが最大の武器。公式では上位機種とのチェーン接続について言及されてないが、接続順番を工夫すると上位機種を中核に3台まで接続ができるらしい。利用者がの多いSENAにしておけば今後誰かとツーリングに行く際に接続できる可能性も高くなる点においてメリットがある。
並行輸入品が安価に出回っているが、ジェット向けのアームマイクタイプのみ。アームタイプでもフルフェイスで利用はできるが、ワイヤータイプも1500円と安価に販売されているので別途購入しても良い。
SENA SMH5-FM
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離700m
・通話時間7時間
・他社インカムと接続可
・発売日 2012年
・実売価格 2万円
安価なラジオ付きモデル
SMH5をベースにFMラジオ追加と通信飛距離を伸ばしたモデル。国内正規品でアームマイクとワイヤーマイクのセットで価格は2万円。最新モデルに比べると見劣りする面が多くなってきているが、ユーザー数が増えているSENAなので接続しやすいという事は大きなメリット。FMラジオが不要であればSMH10、FMラジオが必要かつ安価にSENAのインカムということであれば本製品になる。
SENA 3S
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離200m
・通話時間8時間
・発売日 2015年5月
・実売価格 1.5万円
スマートに取り付けたい人におすすめ
必要最低限の機能にとどめて小型化した特殊な製品でアームタイプとケーブルタイプが用意されている。操作部分以外は全てヘルメット内におさまるようになっているので見た目がスマート。ヘルメット専用設計ではなく汎用品で、取り付けは非常に容易なのでほとんどのヘルメットに難なく取り付けができる。通信距離とバッテリー、ノイズリダクションの性能が最低限レベルだが、安価な割りに動作や音質は良い。普段はタンデムまたはソロで、一応マスツーリングでも使えて、安価にスマートに取り付けたい人におすすめ。
ヘルメットに内蔵できる小型、軽量インカム SENA 3Sのレビュー
MidLand BT X1 PRO Hi-Fi
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離300m
・通話時間20時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・音声で操作するボイスコマンド
・スマホアプリで設定可
・ハンドルリモコンがオプションで有り
・発売日 2016年8月
・実売価格 1.6万円
音質にこだわるソロユーザーにおすすめ
2016年7月に発売したBT Proシリーズのローエンド。「BT X2 PRO」との違いはインカム接続台数が1対1になることと、最大通話距離が短くなることの2点。2台以上で走ることがあるなら上位モデルがおすすめだが、ソロで少しでも安価に高音質なインカムとなるとBT X1 Proが最有力。2017年7月にオプションだったHi-Fiスピーカーを標準装備したHi-Fi型番へ切り替わっている。
MidLand BT X2 ProとBT X1 Proのレビュー!コスパ抜群、期待の新製品!
MidLand BT City
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離200m
・通話時間8時間
・有線オーディオ入力
・音声で操作するボイスコマンド
・発売日 2015年4月
・実売価格 1.2万円
MidLandのローエンド
2015年4月発売のBT Proシリーズではなく独立した製品のローエンド。名称からわかるとおり街乗りでちょっと使うことを想定しており、ジェット向けのアームマイクのみ標準で付属。フルフェイス用のワイヤーマイクはオプションとなっている。スピーカーの音質はBT Proシリーズより劣るけど音量は十分で高速でも使えるレベル。BT Proシリーズの4台チェーン接続に入ることもできるし、BT NEXT Proの音楽共有機能も利用可能だが、マイク感度が違うためあまり快適ではない。ソロ用と割り切ったほうが良いだろう。
ローエンド MidLand BT Cityレビュー BT NEXT Proとあわせて音楽共有用に!
Cardo FreeCom2
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離タンデム程度
・通話時間13時間
・騒音にあわせて自動ボリューム調整
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可(iOSは併用不可、ブリッジ時は併用不可)
・FMラジオ内蔵
・スマホアプリで設定可
・発売日 2018年6月
・実売価格 1.7万円
久々のタンデム距離モデル
Bluetoothの性能向上によってタンデム距離の製品がなくなり、200m程度の通話距離を確保した製品が最下位モデルとして用意されていたが、久しぶりにタンデム距離の製品が登場した。条件付ながらインカム通話と音楽の併用が可能なことが唯一の特徴で、それ以外は平凡なスペック。FreeCom4とよく似た立ち居地で、PackTalkBoldのメッシュグループ通話に安価に参加できることが最大のメリットだ。FreeCom2単体で考えるのではなく、PackTalkBold込みで検討しよう。
Cardo日本再上陸!Freecom4とFreecom2をレビュー
ローエンド スペック比較表
EasyTalk3 | SF2 | SMH5 | SMH5 FM | 3S | X1 Pro S | BT City | Freecom2 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | デイトナ | SENA | SENA | SENA | SENA | MidLand | MidLand | cardo |
自動経路制御 | × | × | × | × | × | × | × | × |
同時通話 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 3 | 2 | 2 |
通話距離 | 200m | 800m | 400m | 700m | 200m | 800m | 200m | タンデム |
待受時間 | - | - | 168h | 144h | 168h | - | - | - |
通話時間 | 12h | 13h | 8h | 7h | 8h | 20h | 8h | 13h |
充電中の使用 | ○ ※1 | ? | ○ | ○ | ○ | ? | × | ○ |
Blutooth | 4.0 | 4.1 | 3.0 | 3.0 | 3.0 | ? | 3.0 | 4.1 |
ノイズ除去 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
通話と音楽併用 | ○ | ○ ※5 | × | × | × | × | × | ○ ※3 |
全体音楽共有 | × | × | × | × | × | × | × | × |
タンデム音楽共有 | × | ○ | × | × | × | ○ | × | × |
ペアリング記憶数 | 3 | 3 | 3 | 3 | 1 | 3 | 2 | 1 |
自動グループ通話 | - | - | - | - | - | ○ | - | × |
他社接続 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ |
A2DP 2台同時 | 自動切換 | 自動切換 | ? | ? | × | × | × | 手動切替 |
FMラジオ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ |
自動音量調整 | × | ○ | × | × | × | ○ | × | ○ |
有線入力 | × | × | × | × | × | ○ ※1 | ○ | × |
社外スピーカー | × | ○ | × | × | × | × | × | ○ |
充電ポート | mini B | micro※4 | micro | micro | micro | ? | mini B※4 | micro |
音声案内 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 | 日本語 |
音声操作 | × | × | × | × | × | × | ○ | × |
防水性能 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○IPX6 | ○IPX4 | ○IP67 |
スマホアプリ | × | ○ | × | × | × | ○ | ○ | ○ |
発売時期 | 2015年8月 | 2018年12月 | 2011年 | 2012年 | 2015年5月 | 2019年4月 | 2015年4月 | 2018年6月 |
実売価格 | 1.3万円 | 2万円 | 1.7万円 | 2万円 | 1.5万円 | 1.9万円 | 1.2万円 | 1.7万円 |
10点満点評価 | ||||||||
音楽音質 | 8 | 6 | - | - | 4 | - | 3 | 8 |
通話音質 | 5 | 7 | - | - | 4 | - | 3 | 7 |
通話距離 | 3 | 未 | - | - | 未 | - | 未 | 未 |
安定性 | 8 | 未 | - | - | 未 | - | 未 | 未 |
他社接続柔軟性 | 4 | 4 | - | - | 無し | - | 無し | 4 |
操作性 | 4 | 7 | - | - | 3 | - | 6 | 6 |
機能/拡張性 | 5 | 4 | - | - | 2 | - | 3 | 4 |
取り付け | 8 | 6 | - | - | 7 | - | 6 | 5 |
重さ | 10 | 8 | - | - | 10 | - | 8 | 7 |
コスパ | 8 | 4 | - | - | 4 | - | 2 | 3 |
おすすめ度 | 8! | 4 | - | - | 6 | - | 1 | 2 |
※1 別途専用ケーブルが必要
※3 iOSは併用不可
※4 少し奥まっているため汎用品は加工が必要な場合あり
中国製 冒険者向け!
メジャーメーカーに比べると作りがチープだったりするけど、圧倒的な安さとスペック上の高性能ぶりで徐々にシェアを伸ばしている中国製品。メーカーは複数あるようだけど、一番売れているのは6riders等を製造する「EJEAS」という深センにあるBluetoothヘッドセットのメーカー。
激安なので高級機を買う前にインカムを体験しってみたいという人や、ただ単に興味がわいただけという探究心のあるマゾ向けだ。同価格帯にイージートーク3やS-1という優秀な製品があるので、メジャーメーカーとも比較してみると良いだろう。
T9S
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離1200m
・通話時間15時間
・FMラジオ内蔵
・FMラジオとインカム通話の併用可
・発売日 2017年
・実売価格 6000円
激安インカムの世代交代!
長らく中国製激安インカムの代表格であった6ridersをついに追いやる製品が登場した。T9S-8の廉価版だが本命はこちら。1対1なら快適な通話ができそうなくらいノイズリダクション性能や安定性が高い。T9S-8のブリッジ性能が低いが3台までなら実用範囲。インカム通話とFMラジオの併用が可能なので、FMトランスミッターをうまく使えば音楽やナビ音声とインカム通話の併用も可能だ。激安インカムならT9Sで決まり!
最安6ridersに置き換わる中国製インカム T9Sシリーズのレビュー
EJEAS 4Riders Interphone-V4
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離700m
・通話時間8時間
・FMラジオ内蔵
・発売日 2013年
・実売価格 1万円
前主力モデル
2013年に発売された中国製品の上位モデル。EJEAS社の製造で、販売店が自社ブランドで販売しているようで、LEXIN、Excelvan、Bearidge、ESTGO等がある。4Riders、6Ridersならどのブランドでもインカムペアリングは可能と思われる。ノイズリダクションがあまり効いてなくノイズを拾ってしまうため高速では厳しい。一応4台接続はできるものの安定させるのが難しい。下道で3台までならギリギリ利用可能という感じ。現在はすでに他社からグループ通話のできる安価な製品が登場しているので、購入する価値は低い。
中華インカム「4Riders Interphone V4」のレビュー
EJEAS 6Riders
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大2人
・通信距離700m
・通話時間7時間
・FMラジオ内蔵
・有線オーディオ入力
・発売日 2012年
・実売価格 6000円
初代 中国製主力モデル
名前からすると「4Riders」の上位版で6台まで接続できそうな感じだが実は逆の下位製品。ペアリングを6台までできるというだけで、接続できるのは1台のみ。同一メーカー(EJEAS)の「4Riders」ともインカムペアリングが可能で、4台チェーンの端に接続できる。また、ステレオ有線入力がありインカム通話と併用できるという、値段の割りに多機能な点は特筆に値する。1対1でかつ高速を走らなければそれなりの音質で安定して通話は可能。インカム通話と外部音声入力の併用もできるしソロならFMも聞けるので、シーンによってはいまでも使える製品。
中華インカム「6Riders」はどれくらい使えるのか?最安インカムレビュー!
中国製スペック比較表
T9S | 4Riders | 6Riders | |
---|---|---|---|
メーカー | 不明 | EJEAS | EJEAS |
自動経路制御 | × | × | × |
同時通話 | 2 | 4 | 2 |
通話距離 | 1200m | 700m | 700m |
待受時間 | 350h | 240h | 120h |
通話時間 | 15h | 8h | 7h |
充電中の使用 | × | × | ○ |
Blutooth | 3.0 | 3.0 | 3.0 |
ノイズ除去 | ○ | ○ | ○ |
通話と音楽併用 | × | × | × |
全体音楽共有 | × | × | × |
タンデム音楽共有 | × | × | × |
ペアリング記憶数 | 3 | 2 | 6 |
自動グループ通話 | - | × | - |
他社接続 | △ | × | × |
A2DP 2台同時 | × | × | × |
FMラジオ | ○ | ○ | ○ |
自動音量調整 | × | × | × |
有線入力 | × | × | ○ |
社外スピーカー | △ | △ | △ |
充電ポート | micro | 3.5mm | 2.5mm |
音声案内 | 英語 | × | × |
音声操作 | × | × | × |
防水性能 | △生活防水 | △生活防水 | △生活防水 |
スマホアプリ | × | × | × |
発売時期 | 2017年 | 2013年 | 2012年 |
実売価格 | 6000円 | 1万円 | 6000円 |
10点満点評価 | |||
音楽音質 | 6 | 4 | 4 |
通話音質 | 6 | 3 | 3 |
通話距離 | 未 | 4 | 4 |
安定性 | 未 | 4 | 5 |
他社接続柔軟性 | 2 | 無し | 無し |
操作性 | 6 | 2 | 2 |
機能/拡張性 | 5 | 3 | 3 |
取り付け | 7 | 5 | 5 |
重さ | 6 | 6 | 6 |
コスパ | 6 | 2 | 4 |
おすすめ度 | 6 | 1 | 2 |
販売終了製品
B+com SB5X
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.4km
・通話時間16時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・グループで音楽共有可(OP)
・発売日 2015年5月
・販売終了 2017年7月
・実売価格 3.7万円
高い拡張性と音質を求める人におすすめ
2015年5月に発売した、インカム通話とスマホ接続(音楽/通話)を両立させたサインハウス B+comシリーズのフラッグシップ機。2017年7月公開のファーム v1.5でオートグループコール、Station/メディアサーバーへの対応、ユニバーサル強化等、ようやくハードウェアの性能を最大限に引き出せるようになった。
オプションのStation/メディアサーバーの有線入力でナビ音声や低音質ながら音楽を全員で共有しながら、SB5Xではインカム通話と音楽の併用も可能となり、拡張性はNo1惜しむらくはStationが既に廃盤となっているので、拡張性を高めるなら3人までながら音声入力2ポートと動画撮影に便利な出力を持つメディアサーバーを利用しよう。そしてB+comシリーズ全般の最大の特徴は音質の良さ。特に人の声は非常に聞き取りやすく耳が疲れにくいため、長時間利用で威力を発揮する。
B+com SB5X 2017年8月公開ファーム v1.5でレビュー
デイトナ COOLROBO GT2
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.5km
・通話時間12時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・FMラジオ内蔵
・発売日 2015年11月
・販売終了 2017年8月
・実売価格 2.2万円
安価に音楽併用をしたい人におすすめ
2015年11月発売のデイトナのフラッグシップモデル。2万円でインカム通話とスマホ(音楽/ナビ音声)を両立するというのはすごい。ローエンド最強の同社製品イージートーク3とグループ通話ができないが、そもそも本製品が非常に安価なのでGT2だけで揃えても十分安価に抑えられる。
また、イージートーク3と並んでスピーカーが全機種で一番良いので音楽の音質を求めるなら本製品がおすすめ。しかし、この公式画像、タンデマーが若い女の子ではなく現実に即したオバチャンであることにすごく好感を覚える。リターンライダー多いもんね。
EJEAS TTS
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大4人
・通信距離1.5km
・通話時間15時間
・他社インカムと接続可
・インカム通話と音楽の同時利用可
・有線オーディオ入力
・FMラジオ内蔵
・発売日 2016年10月
・実売価格 1.5万円
高性能製品
中国製品初と思われる通話と音楽の併用機能を搭載。それどころか、全製品初?のインカム通話&スマホ接続&FMラジオの3つを同時に利用可能だ。さらにスピーカーの音質も良く、英語の音声案内もついているのでメジャーメーカー並みの素性を持っている。
時々不明な動作があるけど思ったより安定していて拍子抜けした。同じEJEAS社製品と組み合わせることで、コストをおさえて複数接続が可能な上に、音楽併用ができることは特筆に価するが、6ridersとは自社ペアリングができないので要注意。
Excelvan EJEAS-TTS 中華インカムもデュアルチップの時代へ
T9S-8
基本スペック&製品の特徴
・同時通話最大8人
・通信距離1200m
・通話時間15時間
・FMラジオ内蔵
・FMラジオとインカム通話の併用可
・発売日 2017年
・実売価格 1.1万円
優秀な弟分T9Sの補助的なインカム
8台接続をうたっているものの、実用的には3台接続まで。製造元ははっきりしていないがEJEASのフラッグシップTTSとほぼ同じOSを搭載しているため動作が快適で、スピーカーも同じなので従来の激安中国製より音質がかなり良い。T9Sを含めて3台までの構成なら十分使えるので、多くても3台までという場合はT9Sを2台とT9S-8を1台で構成すると良いだろう。
最安6ridersに置き換わる中国製インカム T9Sシリーズのレビュー
手っ取り早く選ぶ 状況別おすすめインカム
インカムそのものの性能比較だけではわかりにくいので、状況によっておすすめのインカムを紹介。点数は状況ごとの10点満点評価とし、その状況下での評価を80%、残りの20%は異なる状況に遭遇した場合にどれくらい対応できるかを加味して評価した。
ソロメインでおすすめのインカム
1位 9点! デイトナ イージートーク3
通話距離と通話音質はいまひとつだがソロメインなら関係なし。音質が良く、軽くて安い。タンデムや2台で走るとなっても音楽併用が可能で快適なので、いざという時にも活躍する。
2位 8点! MidLand BT X1 Pro
音質がとても良く、FMラジオも搭載しているのでソロに向いている。安価に高音質な製品を選びたいならこれ。
3位 6点! SENA 3S
通話距離が短いのはソロなら関係なし。音質と操作性がいまひとつだけど、内蔵式で目立たず軽いという点でおすすめ。
タンデムメインでおすすめのインカム
1位 10点! デイトナ イージートーク3
安くて高音質、さらに通話と音楽併用が可能というタンデム最強インカム。通話距離の短さもタンデムなら気にならない。イージートーク3に死角なし!
2位 8点! X-RIDE S-1(M1-S)
有線だけど音楽併用が可能。HFP転送機能を使えば、音質は悪いが音楽やナビ音声を共有しながら通話もできる優れもの。通話距離は複数台通話が可能なくらいあり他社接続の柔軟性も抜群なので、いざという時の汎用性の高さもポイント。
3位 6点! MidLand BT X1 Pro
音質がとても良く、有線による音楽併用が可能。通話距離は短いがタンデムなら問題なし。安価に音質を極めたい人におすすめ。
バイク2台でおすすめのインカム
1位 9点! デイトナ DT-01
高音質で音楽併用はもちろんHFP転送機能でナビ音声の共有も可能。自動経路制御の威力を発揮できない1対1においてもおすすめできるくらい基本性能が高く、そして安い。操作性の悪さについてはソフトウェアで少し改善し、さらに2018年11月にハードウェア改善版が登場して解決済みだ。
2位 8点! SENA 10S
トップクラスの通話距離と安定性、1対1限定で音楽併用が可能、軽快な操作が特徴。機能からすると少し高価だが、1対1においてはハイエンド同等の性能を発揮するので、コスパは高い。
3位タイ 7点! デイトナ イージートーク3
通話距離の短さと操作性、通話音質がいまひとつだが、2台ならペースをあわせて一緒に走るのも難しくはないし、切断されて再接続ということも少ないので影響は小さい。それ以外は高音質、音楽併用可、軽い、激安。文句なし!
3位タイ 7点! X-RIDE S-1(M1-S)
有線だけど音楽併用が可能。HFP転送機能を使えば、音質は悪いが音楽やナビ音声を共有しながら通話もできる優れもの。4台接続の手順が煩雑だが2台ならその心配もない。通話距離も十分で他社接続の柔軟性は抜群なので、いざという時の汎用性の高さもポイント。
バイク3~4台でおすすめのインカム
1位 10点! B+com SB6X
自動経路制御のB+Linkで接続やペアリングの手間を大幅に削減。音楽併用はもちろん、裏技満載のユニバーサルレシーブ、柔軟性の高い他社接続、低音質ながらグループ全体に音楽やナビ音声を転送可能など超多機能モデル。価格は高いが総合No1おすすめ。
2位 9点! デイトナ DT-01
自動経路制御搭載で煩わしい操作とはさようなら。高音質で音楽併用はもちろんHFP転送機能でナビ音声の共有も可能なうえに安い。操作性の悪さについてはソフトウェアで少し改善し、さらに2018年11月にハードウェア改善版が登場して解決済みだ。
3位 6点! SENA 20S
圧倒的な通話距離と高い安定性で快適に通話ができる最高の基本性能を持つ。自動経路制御は無いが、音楽併用に自動音量調整やFMラジオなどの機能も備えており、長期にわたりファームアップデートが実施されている点も長期利用の観点では見逃せない。
バイク5台以上でおすすめのインカム
1位 9点! Cardo PackTalkBold
第3世代まで改良を重ねたメッシュネットワーク接続(DMC)による快適な通話を実現しており、SENAのメッシュを上回りNo1の性能を誇る。DMCグループを複数記憶できたり、グループ通話中に1人に対してのみ通話するプライベートモードを搭載。その他はBluetoothで音楽を併用したり、BluetoothインカムをDMCに参加させる等、標準的な機能を備えているので、安心してOKだ。
2位 8点! SENA 30k
バッテリーが持たない欠点はあるがメッシュグループ通話で大人数に対応。メッシュグループ内の1台に対してインカム通話距離相当でA2DP転送をする特殊なミュージックシェアが面白い。Bluetoothは10S同等で、1対1接続限定で音楽併用が可能。メッシュの基本性能重視ならPackTalk、特殊機能(ミュージックシェア)を重視するならSENA 30kが良い。
3位 無し
20Sのみで揃えた場合、8台接続をサポートするがハードルが高く30kの登場で意義が薄くなってきた。Line等のグループ通話を併用するLineぶら下げ方式が可能なSB6X、SB4X、DT-01、M1-Sあたりも検討したほうが良いだろう。Lineぶら下げ方式については次の項目で紹介する。
どんな状況でもそれなりに対応したいならこれ!
ツーリングメンバーが流動的だったり、いろんなツーリングチームと走ったり、誰と走るか想像がつかない等、そういう人には汎用性の高い2機種を強くおすすめする。共通しているのはユニバーサルやHFPでブリッジが可能なことと、HFP転送でLineぶら下げ方式に対応していること。特に他社接続の柔軟性の高さは必須といえる。他社接続とLineぶら下げ方式の詳細については以下の記事を参照していただきたい。
ユニバーサルインターコム(他社接続)の手順!理解すればすごく簡単
1位 9点! X-RIDE S-1(M1-S)
制限のないユニバーサル、HFPブリッジ接続によって最高の他社接続性能を誇る。3台接続までであれば簡単だが4台になると急に難しくなるので、4台以上ならLineぶら下げ方式も検討しよう。安くて他社接続の柔軟性が高くてLineぶら下げ方式も使える。汎用性No1のおすすめインカム!
2位 8点! B+com SB6X
ユニバーサルレシーブの柔軟性の高さと高性能さが最大の武器となる。ペアリングさえできれば接続手順はとても簡単で使いやすく、音楽併用や音楽転送等、様々な機能がツーリングをサポートしてくれる。4台までならインカム通話のみで、5台以上ならLineぶら下げ方式を併用することで対応可能。ユニバーサルを有効化する際は注意すべきことがあるので、アップデートで改善されることに期待だ。注意点については上記ユニバーサルの記事参照。
受信専用機の紹介
双方向で通話のできるインカムに対し、スマホ等と接続して音楽やナビ音声を聴くのみの機能に絞った機種。同メーカーのインカムに近い音質を確保しつつ安価なことが特徴。
バイク専用品
デイトナ 聴くだけブルートゥース2
基本スペック&製品の特徴
・使用時間12時間
・単4乾電池仕様(1本)
・通信距離 10m
・実売価格 7000円
乾電池仕様最後の生き残り
スマホの普及と共にリチウムポリマーへ移行し乾電池仕様最後の1台となった。電池のランニングコストが気になるところだけど、100円ショップの5本入り単4電池は意外と容量が多く優秀なのでこれで十分。今は僕もモバイルバッテリーを持ち歩くのが当たり前になってリチウムバッテリーの方が利便性が高いと思うようになったけど、実は子供の頃から今でも乾電池収集癖があって電池駆動の製品は好きだったりする。こんな遠いところで作られて運ばれてくるのか~と、made in インドネシアの電池を見てわくわくしたものだ。そんな乾電池好きな人は、おそらく最後になるであろう本製品を今のうちに購入しておいてはいかがだろうか。
乾電池タイプのメリットは、入れ替えればすぐに使えることと、どこでも簡単に入手できること。尚、BluetoothプロファイルはA2DP、AVRCPに対応しているためスマホ等の音楽操作が可能。また、HFP、HSPにも対応しているので音声発信はできないけど、ナビ音声はちゃんと聴くことができる。
サインハウス B+com music
基本スペック&製品の特徴
・使用時間10時間
・通信距離 10m
・実売価格 1.5万円
B+comの音質で音楽を聴きたい人へ
SB213evoと同世代で古いけど、基本的にスピーカー性能は現在と変わらず当時から音質が良かったので、本製品もSB4X相当と思われる。ボタンはダイヤルのみで操作は簡単。尚、BluetoothプロファイルはA2DP、AVRCPに対応しているためスマホ等の音楽操作が可能。また、HFP、HSPにも対応しているので音声発信はできないけど、ナビ音声はちゃんと聴くことができる。
オプション、拡張製品の紹介
本体とは別に用意することで利用の幅を広げられる製品を紹介する。
通話アプリ
スマホとインカムをHFPで接続して通話アプリで会話するという手段がある。一般的なLine等でもできるが、SENA、MidLandから通話アプリが提供されており、それらを使う場合のメリット、デメリットは以下の通り。
■メリット
・人数、距離が無制限
■デメリット
・圏外になると通話できない
・自社製品のインカムがなければ機能が制限される ※SENA、MidLandの通話アプリの場合
・無視できないレベルの遅延がある
※インカム同士0.15秒 Line0.8秒 専用通話アプリ2秒Lineはスマホ同士の場合。インカムで使う場合はさらに遅延して1秒程度になる。
・インカム通話にアプリ通話を混ぜられるかはインカム次第圏外になった場合、Line等の一般的な通話アプリはグループ通話から切断されて復旧には手動操作が必要になるが、バイク用通話アプリならグループ通話に参加した状態が維持されるため自動で復旧する。
遅延については2秒というと、路面の状況や車来てるよ!というのを伝えるのは難しく、雑談であれば問題ない程度。また、ツーリングの醍醐味である山奥で圏外になって通話できなくなるのは大きなデメリット。以上を考慮すると、一緒に走っていてインカムで直接繋げられる人数であればインカム通話を、人数が多かったり集合場所までであれば通話アプリを使う。というように、基本はインカム通話、だめならアプリと使い分けることになる。
SENA RideConnected
特徴
・自社インカムが1台あればあとは他社でOK・圏外からの復旧時は手動操作不要・遅延は2秒程度
現状では一番使い勝手が良い
グループに参加する時に必ず自社インカムが必要になってしまう縛りはあるが、総じて普通の通話アプリをバイク向けにちょっとカスタマイズしたようなアプリ。余計なことをしてなく、いたって普通の使い勝手だ。Lineと比較すると、遅延が2倍程になるが再接続の手間がないという事になる。SENAユーザーのみであればRideConnected、SENA以外のユーザーがいて集合前に接続するならLineという使い方が良いだろう。
MidLand BT Talk
特徴
・自社インカムが1台あればあとは他社でOK・圏外からの復旧時は手動操作不要・遅延は2秒程度・別途BTTボタン(7000円)がほぼ必須・トランシーバーのように片方向通話・グループメンバーの場所を地図で共有する機能有り
通話機能に難点あり
地図機能は面白く、集合場所に迷う人や遅刻者にとってはすごく有難い機能だ。しかし肝心の通話機能を利用するには別途BTTボタンがほぼ必須で、トランシーバーのように片方向通話のみと、使い勝手が悪い。通信量節約のためとのことだが、手動で200kbpsに制限できる通信事業体なら気にする必要は無いためメリットが感じられない。設定で選べるようになることを強く要望している。MidLandユーザーのみであってもBTTボタンの購入が高い壁となるので、それなら集合場所まではLineで良いかなと思う。
B+com インカム拡張製品
B+comはチェーン接続ではなくハブ方式で複数人を接続する独自オプションを用意している。優れた仕組みだが主流にはなれず、SB6Xの登場で互換性がなくなったためこのまま終了となるだろう。旧機種を利用中の人は参考にしていただきたい。
B+com Station GTS216 廃盤
2011年11月発売と古く2017年に廃盤となってしまったが、SB6Xが登場するまで現役で使っていた。予備機まで持っているくらい、本製品は素晴らしいものだった。最大6台の接続が可能で、外部音声入力も可能で通信距離は100mだが、これだけいろんな製品を試しながら結局Stationに落ち着くのは理由がある。
①有線音声入力が便利
音質はしょぼくてAMラジオ並となってしまうが、ナビの音声を共有できることが非常に大きなメリットとなる。ある程度先頭を走れる人なら共有されるナビ音声だけで先導も可能だし、他の人とルートについて話がなら走れるというのはとても楽しい。また、スマホと接続してラジオを共有したり、取り締まり情報を流したりすれば、長時間のツーリングでも話のネタが尽きない。一応音楽も音質が悪いながらも知っている曲ならみんなで歌いながら走ることはできる。
②通話距離を数倍に伸ばせる
いろいろあるので詳しくは書かないけどちょっとだけ。・Bluetoothは2.4GHz・wifiも2.4GHz・端子はRP-SMA。・付属の物は1DBI(利得)くらい以上の条件を満たした物に付け替えるとカタログスペックの5倍くらいに跳ね上がって、おどろくほど伸びる。6人で走行しても全く不都合が無いくらいの通話距離だ。
③旧製品 SB213Evo、SB213にも対応
買い替えをしなくても6人まで接続が可能になるというのは大きい。
④抜群の安定性以下のルールを守っておけば一日のツーリングで切断されることは1回あるか無いか。・ペアリング前にStationと各インカムをリセットする・SB4XはモードBにする・SB5Xはファームv1.5必須(聴きトーク可)車体から電力を供給する場合は専用の電源ケーブルが必要だが、5000mAhのモバイルバッテリーひとつでまる一日持つのでケーブルは不要。リアボックスとかタンクバッグに突っ込んで、アンテナだけどこかに立てて常時電源入れっぱなしでOKもし余っている旧式のB+com等があればStationに接続して、インカムの出力を3.5mmステレオミニプラグに変換して、カメラで会話を録音するという方法もある。結局オプションで別途購入するというのがうけなくて主流になり損ねたが超名機だと思っている。
Bluetoothインカム B+com SB213evoとSB4Xレビュー
B+com メディアサーバー
Stationが最大6台に対してメディアサーバーは最大3台。そのかわり外部入力音声の音質が少し向上したことと、メディアサーバーから音声を出力できるので、カメラで会話を録音しやすくなった。価格は2.4万円。
Bluetooth3.0が導入されたおかげかStationのノーマルより飛距離はあって3台で使う分には不自由はしない。音楽を共有することが目的であれば音質的に満足のいくものではないので注意が必要。ナビ音声の共有と録音が目的なら非常に使い勝手の良い製品だ。
使い道は、車体電源連動の車載カメラ(Git2)の外部音声入力を使って、メディアサーバーの音声を常に録音。手間無しで常に走行中の動画はすべて録画している。帰宅した後、ツーリングブログを書くときに音声を聞きながら思い起こして記事を書いていく。日帰りならともかくロングになるとせっかくの爆笑話も忘れてしまったりするので、ボイスレコーダー的な使い方でとっても役に立っている。
サインハウス メディアサーバー MS-01 走行レビュー 動画有り
Bluetoothトランスミッター
Bluetoothに対応していない機器を接続させたい場合は、別途Bluetoothトランスミッターを使えば可能だ。インカムメーカーも販売しているし、一般製品でも問題なく利用できる。A2DPペアリングは相性問題はほとんど発生しないので、同社製品に限定する必要性は低い。他メーカーでもいいので、機能面で合致しているものを選ぼう。利用方法は簡単で、トランスミッターとインカムをA2DPでペアリングし、機器の3.5mmステレオミニプラグに有線接続するだけ。再生、停止等の操作はできないので、機器本体を操作する必要がある。通信距離はClass2(10m)が基本なので、2台接続できる機種はタンデム用と割り切ろう。
B+com BC-DAT01M 廃盤
BC-DAT01M一つで2つのインカムとペアリングし同時に聴くことができる。バッテリーを内蔵しており最大12時間。MiniUSBから充電ができるので、モバイルバッテリー等があれば充電切れを心配する必要が無い。1.1万円とやや高価ではあるが、オプションのケーブル(3000円)で車体から電源を取って、付属のケーブルをかませばイグニッションに連動してトランスミッターの電源もオン/オフさせることも可能。起動時にインカムへ自動接続してくれるので、操作無しで接続してくれるのはとても便利。車体から電源をとる場合、汎用品ではノイズが入るので必ずオプションケーブルを利用しよう。購入から7年がたち、時々動作が怪しいがまだ現役で活躍している。
SENA SM10
SM10一つで2つのインカムとペアリングし同時に聴くことができる。さらに、入力ポートが二つあるので、MP3プレーヤーとナビというように2台の機器を接続してミックスしてくれるようになっている。内蔵バッテリーは最大8時間。二人同時で聞くとおそらく8時間は持たないだろうから、モバイルバッテリーを持っておくと良いだろう。2万円と高価ではあるが、ミキサー内蔵タイプは非常に珍しいので、複数機器を利用したい人にはおすすめ。ちなみに、ポータブルミキサーを積んでユピテルのナビとスマホをミックスして何やらしようと試行錯誤したが、車体から電源をとっているせいでグランドループしてしまったことがある。スマホの電源をモバイルバッテリーからとればOKになったので、SM10で同様の事象が発生した場合は電源まわりと見直すと良いと思う。[itemlink post_id=”2843″]
JPRiDE JPT1
インカムメーカーではない一般的なメーカーで評判の良い製品。2台のインカムと接続が可能な上に、送信機にも受信機にもなれる優れもの。インカムと接続する場合は基本的に送信機(TX)にして利用することになる。受信機(RX)にする機会はあまり無いと思うが、僕くらいの変態になるとこれを使って何ができるか妄想して楽しむことができる。バッテリー時間が13時間と長く、充電しながらの使用もサポートしているので、タンクバッグ等に入れてモバイルバッテリーと常時接続しておけばバッテリーを気にしなくて済む。MicroUSBで充電が可能。
主要5メーカーの特色
それぞれBluetoothインカム市場への参入背景が異なるためメーカーによってかなり特色がある。面白いので一読してもらえればと思う。
親会社はBluetooth通信機を開発する大手企業。アメリカ、ヨーロッパで大きなシェアを持つ。いろいろなタイプを多数販売しており、豊富なオプションと頻繁かつ長期的にファームのアップデートを行う傾向が強い。2010年発売の超ロングセラーとなったSMH10はチェーン接続、20Sは通話と音楽の併用機能を、他社より2年も早く実現する等、高い技術力を持つ。欧米ではCardo社と熾烈なシェア争いをしており、Cardoが先行してSENAが追いつくというパターンを繰り返している。
当初は激安路線だったけどSENA 20Sからは高機能高価格製品へ切り替わった。日本市場では先行したB+comにSMH10と20Sで一気に追い上げたが、近年は安価なモデルはデイトナに、ハイエンドはSB6Xにおされて停滞気味。並行輸入品は国内代理店のサポートは無く販売店独自保証のみとなるし、ファームのアップデートも基本的にできないようになっている(USサイトからは可能)が、国内版より安価なので検討する価値がある。
パーツの輸入代理店が自社ブランドを立ち上げてインカム市場に参戦し、インカム黎明期に日本メーカーらしく充実したサポートでシェアを獲得した。開発は自社ではなく台湾メーカーへ委託していたが、SB6Xからは国内メーカーとの開発となっている。
比較的小型で軽量なためヘルメットに取り付けても違和感が少ないことが特徴。SB6Xは国内初の自動経路制御を搭載したり、他社接続の柔軟性を高めるなど攻勢をかけている。ラインナップが少なく市場ニーズを幅広く吸収できていないことが欠点。チェーン接続ではなくハブ方式のB+com Stationやメディアサーバー等のオプションで複数接続や音楽共有、録音を実現する等、独自路線を行くことも多い。主流になり損ねたがハブ方式は非常に便利で僕は未だに愛用しているので、B+com Station2の発売をいつまでも待っている。
世界中の企業にOEM供給をするインカム世界最大手。SENAより2年も早くメッシュネットワークを採用した製品を販売する等、高い技術力を持つ。2010年頃までは日本でも販売していたが代理店の問題で日本市場から姿を消した。製品名スカラライダーシリーズと言えば聞いたことのある人もいるだろう。2018年、パーツ商社最大手の岡田商事が正規代理店となり再登場。失われた8年を埋めるのは困難だと思うが、大手同士のタッグでどこまで挽回できるか楽しみなブランドだ。
親会社は無線機を開発する大手企業。性能の割に安価なことが特徴。ずば抜けたものが無いのでシェア拡大に至らず、B+com、SENA、デイトナについで国内4番手が定位置となっている。自動経路制御についても出遅れており、先行きは少々厳しいか。
パーツの製造や輸入代理店がメインの会社で、昔から有線式のタンデム用インカム等も販売していた老舗メーカー。開発は台湾メーカーへ委託していることが多い。カジュアルなブランドイメージで非常に安価なのに、とんでもない性能を秘めていたりするので油断できない。特にイージートーク3は名機中の名機。シェア拡大の原動力となっており、しばらくこの推進力は維持されると思う。総じて意図的かとも思えるくらい操作性が悪いことと、仕様に一貫性が無いことが玉に瑕。毎回どんな製品が出てくるのか楽しみなメーカーだ。
■その他
interphoneブランドは日本での販売に力が入っておらず入手困難なため対象外とした。ただ2018年6月時点で、販売店大手のNapsグループ N-Projectが正規代理店になったようで今後は入手しやすくなるかもしれない。
また1万円以下の激安価格帯で謎の中国製が大量に出回っているが、中国製の中ではメジャーなEJEASが頭一つぬけいる。2010年頃から販売されている主力の6ridersの後継T9Sシリーズが2017年に登場し、大幅に性能が向上。高級機との差も徐々に縮まってきているので、最低限でいいからお試しで、という役割は十分はたすことができる。ただ4台接続となると自動経路制御の有無が絶対的な利便性の差となって現れるので、2018年時点ではメジャーメーカーのハイエンド製品をおすすめする。
Bluetoothインカム FAQ
Bluetoothってよくわからない、扱えるか心配、インカムでいったい何ができるの?バッテリーの持ちは?充電は?距離は?旅先でインカムについていろいろ聞かれた経験を元に、FAQを作りました。興味はあるけどよくわからないから買ってない、というのは勿体無いので、そういう方は是非見てもらえればと思います。
参考に、いろんなインカムを使ってテストツーリングした時の動画です。他愛なくネタも無い会話ですが、気心知れたメンバーとまったりツーリングです。通話が切れた時どんな感じかをお伝えするために、わざと切れた時の動画を入れています。B+comやSENA等のメジャー製品であれば、一日のツーリングで切れることは1回程度で、とても安定しています。
Q : Bluetoothインカムはみんなが同時に通話可能?
A : はい、携帯電話のような感覚で通話できます。
Bluetoothインカムは電話と同じで参加者全員が自由に通話できるので、ストレス無く普通に会話している感覚です。一般的なトランシーバーは片方向通信で、PTTスイッチを押している間だけ話ができ、その間は他の人の通話を聞くことはできません。※最近は双方向同時通話が可能なトランシーバーもあります。
Q : トランシーバーかBluetoothインカムか、どっちが良い?
A : 用途によりますがバイクにはBluetoothインカムのほうが適している面が多いです。
Bluetoothは事前にペアリングが必要ですが、盗聴されないセキュリティー性の高さや、小型軽量でヘルメットに取り付けができること、音質が良い、スマホと連携させてナビ音声や音楽が聴ける等、使い勝手が非常に良いです。アマチュア無線の免許を持っている方であれば大出力のトランシーバーで長距離通話ができる点でトランシーバーのほうがメリットがあります。免許不要の特定小電力トランシーバーはBluetoothインカムと同程度の通話距離のようなので、あまりメリットは無いでしょう。
Q : 本体のヘルメットへの取り付け方法は?
A : シェルの隙間に挟み込むクリップタイプか、両面テープorマジックテープで取り付けます。
半帽以外は取り付けできないというヘルメットはほぼありませんが、念のため取り付けできそうか確認してみましょう。
1. 本体取り付け用にスペースがあるか?ヘルメットの左サイドに取り付けをするので、○の位置あたりに突起物などがないか確認。最近流行りのインナーバイザー用のレバーが干渉する場合がありますが、レバーの位置が悪いと言われるKAZAMIとASAGIでも設置は可能です。
2. スピーカーケーブルの通し位置を確認頭頂部の内装を外せる場合は簡単です。内装が外せない場合は首周り等ケーブルが垂れてこないように挟み込めるか確認しましょう。
3. マイクの取り付け位置を確認基本的にフルフェイスはワイヤーマイク、ジェットはアームタイプを利用しますが、逆でも設置は可能です。両方付属する機種とアームタイプのみの機種があるので、どのヘルメットに取り付けるかを考えて選ぶと良いでしょう。フルフェイスの場合は口元か横の頬パッド付近に設置する事が多いです。
4. スピーカー取り付け位置を確認アライは頬パッドのカバーを外して発泡スチロール部分に両面テープで取り付けます。スピーカー埋め込み用の窪みはありますが、耳に余裕が無く痛くなる場合は発泡スチロールを1cm程度削る場合が多いです。※自己責任です
ショウエイは耳の部分が見えており、プラスチック素材のスピーカー埋め込み用の窪みに両面テープで取り付けます。比較的耳に余裕があるのでそのままで大丈夫でしょう。OGKも同様に耳に余裕のあるものが多いので設置は比較的余裕です。以上を確認しておけば安心して購入できると思います。
Q : ヘルメットにスピーカーを埋め込むと耳が痛くならない?
A : 痛くなる場合はありますが、工夫すれば大丈夫です。
全然痛くならないという人も多いので、ヘルメットの種類や個人差によるところが大きいです。僕はアライのヘルメットを使っていますが、すぐ痛くなるので耳パッドの発泡スチロールを1cm程削って埋め込んでいます。※自己責任ですアライの場合は交換可能な耳パッドなので気軽に削れます。ショウエイは交換不可なプラスチックですが耳部分はかなり余裕があるので、そうそう痛くなることはないでしょう。
Q:バイクを離れる時に盗難にあいそう
A : 今のところ僕は盗まれたことはありません。
約7年、1年あたり20日程度のツーリングで、最も狙われやすいB+comをヘルメットにつけてメットホルダーにかけた状態です。一応インカムが真上に来ないように横向けてはいますが、それ以上のことはしていません。2~3年で1個くらい盗まれるかなと覚悟していましたが、意外と盗まれていません。僕の仲間内も全員インカムを使っていますが、盗難は0件です。日本って治安がいいなーとつくづく思います。ただ、ネットでは盗まれたって話はあるので、心配な方は本体を外して持ち運ぶと良いです。
Q : Bluetoothって何?
A : Bluetoothは2003年頃から普及し始めた、省電力な小型デバイス向けの無線規格です。
1994年、スウェーデンを代表する通信機器世界大手メーカー エリクソン社がBluetoothを提唱しました。乱立する無線規格を統合したいという願いをこめて、スウェーデンの隣国ノルウェーとデンマークを無血統合したハーラル王の愛称「青歯王」からとられたそうです。消費電力の小さいBluetoothはスマホとの相性が良く、スマホの普及とともに爆発的に普及しました。バイク用インカムに転用されたのもスマホと同時期の2009年からで、登場以降、急速に性能を向上させながら今日に至ります。
Bluetoothの消費電力が小さい=バッテリーの小型化が可能という点が、ヘルメットに取り付けるという使い方にマッチし、さらにスマホと通信が容易になったことで、スマホの普及と共にBluetoothインカムも普及しました。以上のことから、Bluetoothとインカムは非常に親和性が高いということがわかります。
Q : Bluetoothプロファイルって何?
A : 機器同士を接続する際の取り決めです。
プロファイルは多数あり、用途によってプロファイルを選択して利用することになります。例えば、高音質な音楽を転送するA2DP、電話のヘッドセットとしてマイクとスピーカー出力を兼ねるHFP等があります。尚、インカム同士の通話は各社が独自チューニングしているため、プロファイル規格には当てはまりません。
Q : Bluetoothプロファイルが複雑でわからない
A : 特にプロファイルを意識する必要はありません。
手順書に沿って設定をすれば、自動的に適切なプロファイルで接続されます。尚、インカムで利用する主なプロファイルは以下の4つです。
HSP(Headset Profile)
スピーカー出力とマイク入力の双方向通信をモノラルで行うプロファイル。一部のナビで利用する事がある程度。
HFP(Hand-Free Profile)
スピーカー出力とマイク入力の双方向通信をモノラルで行い、さらにスマホの着信や受話等の操作も可能にした、HSPの拡張プロファイル。SiriやOK googleの呼び出し等も制御している。インカムとスマホとのペアリング時は自動的にHFPが選択されるので、HSPとの違いを意識する必要がない。他社と接続するユニバーサルインターコムはHFPを利用する。
A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)
ステレオの高音質なオーディオを転送するプロファイル。有線とほぼ同じ音質で転送されるので、あとはインカム本体とスピーカー次第でかなり音質が良くなる。スマホやBluetoothトランスミッター、ナビ等とのペアリングに利用する。
AVRCP(Audio Video Remote Control Profile)
接続した機器で再生中の音楽の再生、停止、曲送り戻し、早送り等の操作が可能なプロファイル。A2DPとセットと考えれば良い。一部のナビやBluetoothトランスミッターはA2DPのみサポートしているので音楽再生のみとなる。※インカム同士の通話は各社独自チューニングのプロファイルを利用しています。
Q : Bluetoothインカムを使うのって難しくない?
A : 基本的な操作をいくつか覚えるだけなので、すぐ慣れると思います。
上位機種には非常に機能が多いので全ての操作を覚えるのは時間がかかりますが、インカム通話をする&スマホの音楽を聴く という基本となる2つに関してだけならとても簡単です。
■よく利用する機能
インカムペアリング:2台のインカムをペアリングモードにしてペアリングする
※複数台ある場合はこの操作を続けて数珠繋ぎにペアリングする※一度行うとリセットor上書きしなければいつでも接続可能な状態になる
インカムを接続する:ボタンを押すとペアリング相手に接続されて会話が可能になる
インカムを切断する:ボタンを押して切断する
スマホペアリング:インカムをスマホとのペアリングモードにし、スマホのBluetooth設定からインカムを選択する※一度行うとリセットor上書きしなければいつでも接続可能な状態になる
スマホを接続する:スマホのBluetoothを有効にし、インカムのボタンを押すと接続されて音楽やナビが聴けるようになる機種によって操作は異なりますが、いずれも上記の基本操作は簡単にできるようになっているので、一度マニュアルを見て試せばすぐ慣れるでしょう。
Q : Bluetooth非対応のナビやMP3プレーヤーを接続できる?
A : はい、Bluetoothトランスミッターを別途購入すれば可能です。
MP3プレーヤーの3.5mmステレオミニプラグにBluetoothトランスミッターを接続し、インカムと接続をします。この場合はスマホのようにMP3プレーヤー操作はできませんが、音楽の転送はA2DPプロファイルを使うので非常に高音質です。
Bluetoothトランスミッターはリチウムバッテリーで動作しているものが多く、概ね10時間程度バッテリーが持ちます。B+com BC-DATO1Mは2台同時にインカムと通信可能なので、タンデムをしている場合は二人で同じ音楽を聴くことができます。バイク用ではないですが、3000円程度の一般製品でも十分使えます。
Q : 複数のスマホ等と接続できるの?
A : 機種により可能です。
HSP/HFP と A2DP/AVRCPの全てをあわせて、2つの機器をペアリングできるインカムが多いですが、完全同時ではなく優先度による自動切換えのものが大半で、2台目はHSP/HFPのみになるものが多いです。電話(HFP)はスマホ、音楽(A2DP)はトランスミッターというような感じです。
この場合機種によって、A2DPで音楽を聴きながらHFPのナビ音声が割り込んでくる場合もあれば、手動での切り替えの場合もあります。逆に完全同時の製品は音が途切れることなく、2台の機器から常時音楽等を聞くことができます。尚、スマホ側がHSP/HFP と A2DP/AVRCPを占有する場合は分けられません。(iPhone等)
Q : 他社のインカムとも接続できるの?
A : はい、接続可能ですが同社製品同士と比較すると安定性が若干低下します。
インカムはそれぞれ自社製品同士の接続時に最も性能を発揮するようにチューニングされています。規格されているプロファイル(HFP)では力不足なので各社が独自に作りこんでいるようです。規格されたプロファイル(HFP)であれば他社との接続は可能で、これをユニバーサルインターコムと言います。
2017年現在のメジャーメーカー製品はほぼ全てユニバーサルインターコムに対応しています。機種によって接続台数が減る等の制限があるので万全ではないですが、応急的に利用することは可能です。
ユニバーサルインターコム(他社接続)の手順!理解すればすごく簡単
Q : 実際どれくらい距離が離れても通話できるの?
A : 機種と環境によりますが、100m~1000m程度離れて通話できます。
スペック表記はハイエンドが1500~2000m、ローエンドが200~500m程度のものが多いです。郊外の見通しの良い道や高速道路のように干渉する電波が少なければスペック表記の1/2程度。市街地のように遮蔽物や電波が多ければスペック表記の1/5程度。北海道の郊外でかつ平原であればスペック通りの距離で通話可能です。ローエンドでも2台で離れず普通に走る分には通話は可能ですが、ミドルクラス以上のほうが余裕があって良いです。
Q : 高速でも会話できる?
A : はい、十分会話できます。
ローエンドでは飛距離がぎりぎりですが間に車が入らなければ会話はでき、ミドルクラス以上であれば余裕があります。風切り音やエンジン音が一般道より増えますが、ノイズリダクションで軽減されるのでそこそこ快適です。もし高速で風切り音が増えて聞こえにくい場合は、マイクの設置位置を見直しましょう。ただ、中国製はノイズリダクションが弱いので高速は厳しいです。
Q : 雨の中走っても大丈夫なの?
A : そこそこの防水性はあるので心配はいりません。
JISの防水規格は以下のようになっています。
・IP1~IP3機器へ一定方向から水をかけて浸水しないこと
・IP4~IP6機器へ全方向から水をかけて浸水しないこと
・IP7~IP8水没させても浸水しないこと
例えばIP6レベルの全方向からの水圧に耐える & IP7レベルの水没に耐える という機器の場合、IP67と表記されます。同一条件内であれば数値が高い方が防水性能は高くなりますが、それぞれ用途が異なりIPX6よりIPX7のほうが優れているというわけではないので注意しましょう。また、IPX6 のようにXが入っている場合は、防塵テストを行ってないことをさしています。インカムは概ねどの製品もIP4~6程度の防水機能をもっています。
実際のところ、僕は7年以上どんな豪雨でもお構いなしにインカムを利用しましたが一度も故障はありません。特に初期のころのB+com SB213(IPX3相当)はかなりヘビーに使いましたが、手放すまでとても元気でした。ただ、ネットでは豪雨で走行した後に壊れたという報告もあるので100%ではありません。尚、IP5”相当” となっているのは、JIS規格を取得せずに自社テストで同等試験をクリアしたという意味になります。JIS規格取得には費用がかかるため同等試験を行って表記するのはよくあります。
Q : バッテリーの持ちはどれくらい?
A : 概ねスペック通りで8~20時間程度です。
一日の走行時間は6~10時間、ひたすら走り続けても12時間程度だと思います。一部10時間以下のバッテリー容量の少ない製品では、途中で一度充電が必要になるかもしれませんが、概ねどの製品も一日は十分に持ってくれます。複数台接続する際は、中央に位置するインカムのバッテリーは消耗が激しいので、スペックの7割程度と見込んでおくと良いでしょう。
尚、どの機器もUSBで充電が可能なので、スマホの充電も兼ねてモバイルバッテリーを持っておくと便利です。休憩中等にちょっと充電するだけですぐ回復してくれます。インカムのバッテリーは600mAh程度と非常に小さいので、小型のモバイルバッテリーでも十分です。
Q : リチウムバッテリーがすぐ劣化しそう
A : 劣化しますが気にする程ではありません。
一般的な話ですが、インカムに利用されているリチウムポリマーは400回程度充電すると徐々に劣化すると言われています。毎日充電するスマホが1年程度でバッテリーが弱り始めると言われるのと同じです。インカムをそこまでヘビーに使う人なら1~2年で劣化が始まりますが、週末ツーリング程度であれば5年くらいは問題ないでしょう。
また、過放電が最も劣化を早め、継ぎ足し充電には強いという特性から、気が向いたときに充電しておけばOKです。厳密には過充電も良くないのでシビアに考えれば50~80%を維持することが望ましいのですが、そこまで神経質にならずに、充電したまま何日も放置しないという程度で十分です。月1程度のツーリングですが、購入から6年が経過し最も使い込んだ上に今でも時々利用しているSB213Evoでさえ、劣化したと感じることはありません。
現役バリバリです。どうしても気になる方はバッテリーを有償交換してくれるメーカーもあるので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
Q : リチウムポリマーって危険じゃないの?
A : 確実なことは言えませんが、大丈夫だと思います。
ほとんどのインカムは、軽量小型化のためにリチウムポリマーを使用しています。よくリチウムポリマーは爆発すると言われますが、それは制御がきちんとできてない粗悪品の場合です。いろいろな所で情報を得ていますが、インカムでそのような話は聞いたことがありません。(個人レベルの情報収集です)
Q : 乾電池タイプのほうが良いのでは?
A : バッテリータイプで特に困ることは無いと思います。
スマホの普及でモバイルバッテリーが1000円~2000円程度で購入できるようになったので、乾電池利用のメリットが少なくなりました。安価なモバイルバッテリーでいいので、一つ持っておくと何かと便利です。また、容量あたりの大きさや重量でもリチウムバッテリーのほうが有利です。
Q : インカムを利用しながら充電はできるの?
A : 機種によります。
SENA、MidLand、デイトナは概ねどの製品も可能、B+comは不可です。詳細については製品比較のスペック表に記載していますのでご参照ください。個人的には、走行しながら充電する機能は重要ではないと思っています。前日に充電しておけば一日持ちます。もし、充電し忘れたりブリッジ機で消耗が激しい場合は休憩中に30分も充電すれば、2~4時間くらい通話できます。必要とするシーンがほとんど無いので、あまり気にしなくて良いでしょう。
疑問は解決しましたか?
もしまだ不明な点があればコメントいただければと思います。育児に忙しいため返事は遅くなりますが、わかる範囲でお答えします。どんな物かわかったら、製品紹介に戻って検討してみてください。
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